おかあちゃん 小さな事を思い出して 私は涙している。
テレビでコトー診療所の再放送をしていたの。
親子の絆みたいな番組だった。
それを見ておかあちゃんを思い出して。
いつまでも女々しい私だな。
おかあちゃんの笑顔 忘れない。
ありがとう。それしか言えない。
おかあちゃん 美味しいタケノコを煮てくれた。
ワカメと 美味しかったな。
子供頃 おかあちゃんは私の器に先っぽの柔らかい美味しいところを入れてくれた。
「おかあちゃん これ柔らかいね。美味しいね。」
おかあちゃんは硬い下の方を食べて私の顔見て笑った。私のをおかあちゃんに差し出すと
「おかあちゃんは ここが好きなんや。」って言った。
おかあちゃんが元気が少しなくなって 私がタケノコを煮た。
下ごしらいが大変だね。上手く炊けたかな。
おかあちゃんは「美味しい 美味しい」と言ってくれた。
私が おかあちゃんの器に気が付けば おかあちゃんが子供の頃にしてくれたように 先っぽの柔らかいところを入れていた。
おかあちゃんが「何で 先の方を食べないの。」と聞いた。私は「柔らかいの おかあちゃんに」そう言った。続けて「こっちも美味しいよ。」
近くのタケノコを作っている竹林に朝堀を買いに行く。真っ白で全体に柔らかい。
今年も季節になると 出掛けて購入した。
おかあちゃん 女々しい私は 今も涙が出るの。
こんな事 思い出しては涙する。
おかあちゃん 私は日常の優しいおかあちゃんを沢山覚えている。幸せだ。
今でも私は「おかあちゃん」と呼ぶ。
おかあちゃんがどこかに居て私を見てクックッって笑っているような気がする。
手を広げて私を包んでくれるような。
おかあちゃん 居てるよね。
おかあちゃん。
おかあちゃん ありがとう 好き好き好き好き好きだよ 愛しているよ
これからも ズーとズーとズーとズーとズーと一緒だよ よろしくね
公園で水道から水を飲むワン子