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槍と銃剣

近世西洋軍事と日々の戯言&宇宙とか色々

カール12世とアレクサンドロス大王(その7)

2010年01月10日 17時50分52秒 | 大北方戦争+軍事史
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オスカー:アレクサンドロスとカール12世、それぞれ麾下の将軍たちとの関係はどうだったのでしょうか?

ベングト:ここにも多くの類似点が確かにあります。二人はどちらも非常に年若い王でした。なのでアレクサンドロスの将軍たちの幾人かの年齢は、彼の年齢の3倍近くありました。老齢の将軍たちはもともと彼の父フィリッポスに従っており、アレクサンドロスが20歳の時、60代でした。
カール12世についても大北方戦争が始まったとき、彼はたったの17歳でした。アレクサンドロスの本営においては、「老人」と「若者」の側近たちの間に分裂があり、カール12世にしろアレクサンドロスにしろ、どちらともに彼らの士官たちは小さな集団に分かれていました。その理由について考えるのは非常に重要なことだと思います。
私としてはアレクサンドロスの方がカール12世よりもうまく人を使っていたと感じています。アレクサンドロスは多くのスピーチを残していますが、カール12世によるものは殆どありません。おそらくアレクサンドロスは大抵の場合、良き指導者としての優れた感性を持っていたと思います。もっとも時折、そうではありませんでしたが。そして二人は伴に権力の良き体現者でした。彼らには驚くべきカリスマが備わっていました。国王の称号などには意味がなくなるほどのです。

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