槍と銃剣

近世西洋軍事と日々の戯言&宇宙とか色々

はやぶさ 帰還に向けて

2010年01月16日 09時49分53秒 | 宇宙
はやぶさ、地球引力圏へ 帰還可能性高まる

年末、中和器がまたまた不調となり、しかし停止中の2基のイオンエンジンを組み合わせて
もう何度目になるか分からなくなってしまうくらいの復活をはたした「はやぶさ」。

このまま順調にいけば、6月帰還の予定に変更はない。

残りのデルタVは200m/s程度のはず。2200m/sから考えれば総行程の90%を消化した。

あとちょっと。あとちょっと、である。
たとえサンプルが入っていなくても、最後のサンプル・リターンのフェーズまで到達して欲しい。


UNISEC衛星の夢

2010年01月01日 12時33分59秒 | 宇宙
2010年代の初夢 - 中須賀教授が語る「超小型衛星」の未来

カンサットから始まったユニセックの話。
母校の研究室はまだ参加しているのであろうか?

しかし「あかつき」との相乗り決まっていたとはしらなかった。
初音ミクとも相乗りなわけですね。

SFな時代になってきました。

でもオンボードコンピュータ、サバイバルコンペは面白そう。
あとは表面帯電、内部帯電の計測器とかも欲しいな。
定期的にチェックして、まずい!放電限界だとか。

解析ソフトとかとの違いを見て、それをフィードバックしたりとか。
ヴァンアレン帯の向こうにまで行くとは夢があるなぁ。
ダウンリンク、アップリンクが大変だ。

GXロケット中止。だけどLNGエンジン開発継続

2009年12月16日 15時15分42秒 | 宇宙
GXロケット開発中止 政府「需要見込めず」と判断

事業仕分けでやり玉に挙げられ、
しかし提出資料の金額が間違っていたため、
二転三転していたGXロケット。

関係者の中でも、意見が分かれていたこの困ったちゃんは
遂に飛び立つことができなくなりました。

GXロケットを巡る問題については、ここのコラムが最良。
先行き混沌のGXロケット 鍵はJAXA宇宙輸送系の企画力

コラムの予想の通りの流れで、取りあえずエンジンだけは命脈を保つ結果となった。
しかしやはり、問題は残る。
つまり、じゃあこのエンジンをどう利用するのかということである。
別に、GXがなくなったからといって未来を見据えた計画があるようには
とても見えないのが日本の宇宙開発の現状だからだ。

今の時代、技術開発から経済利用へが大合唱。
でも考えてみると行き当たりばったりでしょといった感じだ。
宇宙産業なんて、まだまだ未成熟なのを理解していないで
これからは技術を利用する時代だといって、
肝心の技術開発はやーめたって言ってる感じだ。
どれだけの矛盾なんでしょうかね。

一例としてはこれ。
JAXAを文科省から切り離せ

ということを言っている議員先生もいますけど、宇宙局なんて幻想の産物です。
おまけに「ロケットはすでに商業化し、商業化することで市場から資金を調達しながら自律的に進化を遂げるというフェーズに入っているのである」
なんてちゃんちゃらおかしい。
政府支援がなかったら全く成り立たない産業、それが宇宙です。
そんなフェーズは遠い先なのです。気の長い支援がまだまだ必要なのです。
宇宙産業の裾野は広いとよく言われますが、カーナビだのまで含めているのが現状です。
確かに宇宙産業は活性化させなければならない。それはホント。
でも、それにはまず、直接投資先となる市場を日本が独自に作っていかなければならないわけですよ。
このコラムを読むとその辺を理解していない。
一元管理したら全てが薔薇色って感じ。
本来なら、日本が得意な小粒でもピリリと辛い学術的成果を
産業へと発展させていくのが筋でしょうに。
あるいは産業利用可能な学術的成果を目標に掲げるか。そういう方向でしょ。

目指すべきはブートストラップ方式の産業立ち上げ

他にも、こういった現場の意見・アイディアを良く聞いてくださいね。政治家さん。
日本の宇宙開発は何処に向かうべきか? その1
日本の宇宙開発は何処に向かうべきか? その2
日本の宇宙開発は何処に向かうべきか? その3


おまけに宇宙局の現実は、先のコラムを書いた松浦氏が言っているとおり。
政治の目指す“日本版NASA”の落とし穴

結局、宇宙科学、技術開発と利用、防衛の三分野を
昔みたいにバラバラにして、
そこを完全にリンクさせる企画室があればいいのだ。組織を同じにする必要はない。

それにしても役にも立たない情報収集衛星の予算が
仕分けの対象にならなかったのはなんでだろう?

また宇宙

2005年10月20日 18時45分49秒 | 宇宙
ホリエモンの宇宙旅行の値段は目指せ2億円ってなところらしいね。
朝日はまた嘘ついた(^^;
でもアルマズかぁ。マニアックな宇宙機を使いますな。
たしかアルマズ・ステージョンには、
バリエーションのひとつに、機関砲付きのがあったよね。
世界唯一絶後の機関砲搭載の宇宙要塞!
実際に軌道上でダミー衛星に向かってぶっ放して、当たったとも外れたとも。
まぁ壊れるかと思うほど振動がひどかったって話。
ホリエモンのはカプセルだがら違うけど、ステーションも打ち上げる計画もあるらしい。機関砲ついていると面白いんだけど、まぁ多分むりでしょう。
最近はゴミ問題もうるさいしね。


日本の宇宙開発:素人考え

2005年10月14日 18時04分37秒 | 宇宙
宇宙の話題が活発だ。
グリフィン長官は先の発言について、侮辱的な意味はなく、
シャトルは最も驚嘆すべき機械であり、ステーションもまた難しいプロジェクトであるとする声明を発表し、初期の目標が未だに達成できていないことは残念だとしながら、無意味ではなかったと強調している。そしてステーションの完成は当然推進するとした。

その一方でロシアが日本に、宇宙船共同開発を打診してきた。

日本はどうするのだろうか?

グリフィン長官の新たな発言は、ステーション計画の比重がアメリカからロシアに移りつつある現状を変えるものだろうか?

もしロシアが主体となってステーションを運営するようになったら、日本の立ち位置は今のままではまずいことは間違いない。
しかしロシアと日本が宇宙船の共同開発をするなどおそらくあり得ないだろう。だが、ロシアの計画を見るとHOPEの開発の時に培った技術を生かすことが出来そうでもある。

そんな中、中国は有人飛行に再び成功した。独自技術により中国は一歩一歩前進している。
中国と同じように独自路線を進むべきだという意見は未だにちらほらと聞こえる。

このままアメリカの子分を続けるか、多国間提携に乗り出すか、独自路線を進むのか。

この間も呟いていたけど、日本は方針を決めなければならない瞬間に立っているように感じた。

ところで朝日に乗ってた堀江社長の宇宙旅行5000万円って、周回軌道? そしたらかなり安いのだが……。もしかして保険かけないのかな? でも安すぎるな。でも弾道飛行だったらちょっと高い様な。堀江社長の技術的チームってどうなってのかな。アストロリサーチが関わっているとは聞いたことあるけども。

シャトルと宇宙ステーション「誤りだった」

2005年09月30日 18時47分53秒 | 宇宙
シャトルと宇宙ステーション「誤りだった」

いや~言っちゃった。
NASAのトップであるグリフィン長官の発言。
これ、数日前に発言された。
んで、今日には前から噂されてたステーションの縮小案の発表。
発言の少し前には、月計画のラフプランの発表。
新型の有人ロケットの開発は現在進行中。
まぁ計算されてた行動の一環なのだろう。

でも、まあ誤りを認めるのも勇気。
ここは拍手! でしょう。
確かにシャトルは金食い虫で、実用性もない。
ステーションもミッション設定があまりにアホすぎてお話にならない。
あれは宇宙に浮かぶ箱物公共事業、しかも維持費が莫大、どこぞの第三セクター。
当然と言えば当然の結果。
あとNASAはシャトルを過信しすぎていたね。
現状では、ロケットにカプセル型有人機を乗せるのが一番理想って事。
人は人だけ。荷物は荷物だけ。バラバラに運んだ方が良い、と言うことだろう。
実はコストパフォーマンスもシャトルより良い。
シャトルってのは上がるのも降りるのも降りてからも大変な代物だったのは、結構有名だったしね。
往還機の時代はいまだ到来せず。
複合材タンクが実用的になれば、また状況は変わるだろうけど。

問題は新型をどれくらいの速度で開発するか。
ラフプランを見る限り、ロケットの方は、シャトルに使ってたエンジンとブースタ、外部燃料タンクなんかを流用するみたいだから、新技術はさほどいらないだろう(っていうか無い?)。
きちんと計画を立てれば、それなりの速さで開発できるだろう(システム設計って奴ですな)。
問題はカプセル型有人機の方。
アメリカは長いこと、この技術を使っていないから、意外と落とし穴が待っていそう。
この間もパラシュートが開かなくて、サンプルリターンに失敗した(少しは回収できたらしいけど)ことがあったし、ロストテクノロジー化が懸念されます。
あと、昔は帰還地点を海にしていたけど今度は陸。ソ連タイプは、アメリカも初めてでは?
まぁきっと、火星着陸を念頭に置いての変更なのだろうが、この辺りが上手くいくのかどうなのか?
興味深い。

しかし、日本はどうすんでしょ?
新型H2BでHTV打ち上げてステーションに固執するのか?
それともそこから先、独自有人計画を進めるのか?
あるいは無人に特化して、アメリカの月計画を支援するのか?
液酸液水の1段目を放棄して新たなロケットを作るのか?
潔く撤退して、航空機みたいに、オールジャパンで個々の主要部分の技術提供&製造に回るか?
他にも色々考えられますな。

現在の航空機産業を見ると、独自機体の開発から撤退してもコア技術を握って、存在感を示すことは十分に可能である。
何にも変えずにこのままダラダラ惰性で進むことが最悪なのは間違いない。
発射場をクリスマス島に作るってのは面白い案だったけど、あれはどうなるんだろ?