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鉄の起源 モノづくりの原点 科学の世界VOL.15 / NIPPON STEEL MONTHLY 2004. 10

2023-05-08 14:22:32 | 連絡
約46億年前に地球を形成した鉄。
人類文明の進歩 に欠かせない素材であるとともに、生物の進化や人 間の生命に不可欠な金属だ。
鉄は、宇宙の誕生と同 時に始まった核融合の最終の姿で、構造的に最も安 定した元素と言われる。
鉄は地球重量の約30%を 占め、その可採埋蔵量は約2,320億トンと、他の 金属と比べて格段に多い。 
今号では、鉄の誕生、鉄鉱石の形成過程、そして生物の 生い立ちと進化に不可欠な「鉄の役割」を探り、新日鉄 の“モノづくりの原点”となる「鉄の起源」に迫る。
 〇宇宙が生んだ究極の作品「鉄」
 鉄の起源は宇宙の誕生まで遡る。
宇宙は、137億年前に 起きた「ビッグバン」と呼ばれる大爆発で生まれたと考 えられている。
ビッグバンにより、それまでの物質が何 もない状態から、原子を構成する陽子や中性子が生まれ、 それが結び付いてヘリウムの原子核(陽子2、中性子2) ができた。
この時は、陽子、ヘリウム、電子、電磁波な どが飛び回っている混沌とした世界だった。
 ここまでは、ビッグバン後、わずか3分間の出来事だ ったと言われる。
その後38万年あまりが経過して、宇宙 の温度が約3,000℃に下がると、原子核に電子が引きつけ られて水素やヘリウムの原子ができた。
電子の動きが制 限されるようになったため、宇宙が“晴れ上がり”見通 しが良くなったのである。 
しばらくの間、エネルギー的に安定したこれら2つの 基本的元素が、宇宙空間を漂っていた。やがて「ダーク マター」と呼ばれる物質の「揺らぎ」に引き寄せられて 徐々に集まりガス状の雲となり「恒星」をつくった(図1)。
<図1 下記URL
参照
そして、その引力で原子同士が押し付けられ、温度上 昇によるエネルギーを生み出し、新たに陽子、中性子の 結合が進み、水素、ヘリウム以外の元素が次々と生み出 された。
これが「核融合」(熱核反応)と呼ばれる現象だ (図2)。

 反応を起こすたびに熱が発生し、その熱と圧力でさら に反応が進み、やがてこの反応は「鉄」で終わった。
核 融合が起こると、陽子や中性子の数が増えるため原子の 総重量は増す。
そして結合による熱エネルギーが放出さ れ、陽子や中性子1つひとつの重さが徐々に軽くなる (アインシュタインの特殊相対性理論)。
鉄の原子核を構 成する陽子や中性子は、数ある元素の中では最も軽い。
 このことからも、恒星の中で起きている核融合が鉄で終 わったことがうかがえる(第1世代の終焉)(図3)。

 鉄は、陽子や中性子が軽いため結合力が強く働く。
さ らにこれ以上に陽子が多くなると電気的な反発が強まり かえって結合力が弱まるので、鉄が全元素の中で最も安 定している。
まさに“鉄のスクラム”といえる。 
鉄は、宇宙という“錬金術師”の“究極の作品”だ。
〇鉄の星「地球」誕生  
鉄は、核融合の最後に誕生する。
しかし、実際には太 陽ぐらいの大きさでは、核融合が進んでも炭素(陽子6 個、中性子6個)や酸素(陽子8個、中性子8個)まで の元素しかできない。鉄ができるのは、太陽の約8倍か ら30倍の大きさの恒星の場合だ。 
これらの恒星の中心部では、宇宙の時間としては比較 的速い3,000万年程度の時間を経て、コンパクトでそれ以 上反応が進まない鉄が生まれて、核融合が終わる。
しか し、鉄まで核融合が進んだ恒星は、そこで変化が止まる わけではない。さらに外からさまざまな原子が引き寄せ られ、恒星の中心部では、これまで安定的に存在してい た鉄の原子核が崩壊してしまう。 
さらに温度・圧力が高まると、陽子は電子と衝突して 中性子に変化し、このときに「ニュートリノ」を放出す る。
大量に放出されたニュートリノの一部が、外側に存 在する原子にぶつかり、大爆発を起こす。
これが「超新 星爆発」だ。 
その巨大な超新星爆発により、鉄をはじめとする核融 合の産物は、星屑の塵となって宇宙に飛び散り、漂うこ とになる。
 超新星爆発では、もう一つの核反応が起こっている。
 現在私たちが目にすることができる原子番号の順番で鉄 以降の元素、すなわちニッケルからウランまでは、この 超新星爆発で誕生した(第2世代)。
爆発のエネルギーを もらって生まれたこれらの原子の陽子や中性子は鉄より も重くなる(図3)。

この第2世代の元素も、爆発のエネ ルギーで飛ばされ、宇宙に漂う。 
このようにしてさまざまな元素が誕生した。
その生い 立ちから、宇宙での存在量は、ビッグバンで生まれた基 本的元素である水素とヘリウムが最も多い。
しかし、第 1世代の元素は放っておくと核融合が進み、最終的に鉄 に収斂されるため、宇宙での鉄の存在量は特異的に多い (図4)。

また、第2世代の元素は、超新星爆発が起こらな いと生成しないため、存在量も少なく、さらに核分裂や、 恒星の中での核反応により鉄に収斂する方向にある。
 宇宙に漂っている水素やヘリウム、その他の元素が集 積して新たに誕生した太陽では、中心部の温度が上がり 水素が燃えて、光り輝きながらヘリウムに再び核融合す る反応が始まった。
太陽に吸収されなかった塵は、太陽 の赤道面に円盤状に集まり、それが集積して多くの惑星 が誕生した。
その1つが「地球」だ。
以下
下記URL

参照
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