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喜劇 眼の前旅館

短歌のブログ

相談と人形・即詠五首

2010-05-02 | 即詠
9:01開始

肺と同じすごろくを書いた三十八歳くらいの母親の人形があります
一年が道路の場合五十三メーターに相当するマラソンのための町です
テレビから出られないうさぎに字の中でいちばん赤いものを与えます
風船へ書いて割れるまでふくらますだけの息が残ってればいいです
何万年も野球のことだけ聞かされてきて生まれたから行政書士です

9:22終了

即詠・水金地火木土天海(冥)

2007-11-10 | 即詠
 開始 17:25

前髪がのびるはやさで垂れてくる水に映っていた空の雲
集金袋から覗くたび蝶がとぶ集金人のことはよろしく
地方局アナウンサーが飼い殺す鸚鵡に気まぐれにえさをやる
防寒ジャンパー一着五千九百円半額セールを待ち火をつける
枯れ草に積木をおいて肩の荷をおろしたようにめがねの曇る
焦げた土にぽたぽた爪先をたらす歩道はどこかばかり気にして
料金所遠のいてゆく天麩羅をほおばる味がラジオからする
親の目に海がうつると水面をめがけて噴き上げる息の泡
(知らなそうな人をねらって訊く道を冥王星のひかり頼りに)

 終了 19:00

はひふへほ・即詠

2006-10-08 | 即詠
開始10:33

箸を蜘蛛のように持つひと静かだと眠くなれない人いつかいた
昼のテレビに夜の場面は少なくておろしたての靴履いて見ている
服と服交換すれば切り替えたTVカメラに陽のさす隘路
減る心 あおければあおいほど硬くみちがえる空 息は自由に
放送後鳴りっぱなしの電話口に犬の息だろうかこの風は

終了11:22

なにぬねの・即詠

2006-07-01 | 即詠
開始17:44

中で目をあけているとは知りながら話しかけずに毛布を眺める
肉屋から骨だけ買いに自転車で籠には菊を束から解いて
抜け道にあんなに竹がはえていてどうしたらいい? と笑顔で訊かれる
寝顔にも笑顔があると気づくのはこんな夜だし布団が古い
のしかかる動物に手があることがわかっただけであきらめるだろう

終了18:17

たちつてと・即詠

2006-06-26 | 即詠
開始20:39

たしかめに降りてゆくたび階段は頭のなかで月光を弾く
血がとまる針の上がったレコードのように夢から目覚めたように
つららから目をはなせない女たちから聞き取ったかえるのレシピ
手相でも見にいく夜の砂浜へそこにだれかはいると信じて
戸をたたくあれは雨音こえがするあれは言葉をおぼえたケトル

終了21:18

さしすせそ・即詠

2006-06-12 | 即詠
開始18:15

サーカスの夢からさめるとサーカスの観客席にいて冬の雨
知り合いの知り合いだから五線譜のバラ線越しに手紙をわたす
数字とか火でならつけてあげなくもない犬の名をおまえの犬に
性的な比喩でよばれていっさいの怪我の治療がむだに終わる
掃除機をはしらせるには橋がない廊下が川に絶たれてしまって

終了18:56

かきくけこ・即詠

2006-06-11 | 即詠
開始1:35

カーテンで着替えるひとのいる部屋がみたされてゆく大歓声に
着るために今編まれてるセーターをふるえながら想像するホームで
黒髪でくすぐるように首をふる地面と月のあいだに立って
結婚にまにあうように降りた船 アーモンドチョコレートばらまき係
ころされることに反対10% 賛成多数につき殺されることに決定

終了2:01

あいうえお・即詠

2006-06-05 | 即詠
開始4:16

あいさつのほかには誰もおぼえない日本語を蝶が蝶らしくとぶ
いつもする話が部屋の秒針のリズムに今日にかぎって似てる
宇宙服にサイズがなくて断念の兆し モザイク越しの星団
駅ビルで夏物を買うそれはただ明日じゃないというだけの今日
オートバイ乗りによろしく 見ないまま終る映画がひとつ増えたね

終了4:52