喜劇 眼の前旅館

短歌のブログ

内容に鍵

2007-05-16 | 短歌について
これはあんまり論証する気のない思いつきだけど(だいたい私の書くことはみんなそうだが)、口語短歌は圧縮された情報を読者が解凍して読み取るときの鍵が、歌の内容に隠されてる(のかどうか分からないけど、とにかく歌の内容にそれがある)場合が多いのではなかろうか。
読者はまず意味内容を読みにいってそこから鍵を見つけてくる、ということですね。
だから短歌をかなり読み慣れてる人でも、その歌の内容にうまく反応できないと解凍に成功しない=正しく歌が読めないんじゃないかという気がする。
それは文語短歌が、なじみのない語彙や文法のハードルで読者を選ぶのとは違った意味で、けっこう読者を選ぶ性質のものかもしれない。
いいかえれば、文法や語彙をきちんと学習すれば誰でも情報が解凍できる=作品が鑑賞できる、という短歌の学校教育的な平等性のようなものがそこでは崩れるということですね。
そのあたりを直感的に嫌ってる人は短歌の世界にはけっこう多いのではないかな、と思いました。