米中間選挙の結果上下院とも過半数を共和党が制した。これでオバマ大統領のレームダック化は加速するだろう。
しかし、共和党が次期大統領選も勝つかというとどうもそうもいかないのではないかと思う。
ヒラリークリントンという知名度も政治的経歴も申し分のない候補が民主党にはいるが、共和党の次期大統領候補になりそうな人材といえばまたまたまたジョージブッシュＪＲかといったところである。
しかもオバマの不人気は前大統領のジョージブッシュの失政の後始末に奔走させられたからである。
オバマは、マクロ経済的には失業を減らし、株価も上昇に転じ経済政策的には失政はないのである、なにしろ出口戦略を実施しようというところまで景気は回復しているのである。
ところが、ミクロの家計的には全く景気が良くなったという実感がないのが実情らしい、つまり富裕層は景気回復の実感はあるが、中間層と低所得層では景気回復の実感がないのである。
外交的に見てもそれほど失政はないのではないか、中東から軍を引き上げたのは間違いだという主張はネオコンだったチェイニー等からでているが、チェイニーなんて戦争を自分の経営している企業の利益のために利用しまくるという人間としてくずなのでそんな人間の主張に耳など傾ける必要はない。
はっきりいって最近の大統領で比較的まともだったのはビルクリントン元大統領である。
双子の赤字の解消、共和党大統領の富裕層の減税で膨らんだ財政赤字を減らしたのは彼である。
軍事費増大に傾いていた財政を立て直したのである。
どうも共和党大統領は紛争の解決に軍事力を利用したがる傾向があるので財政赤字を膨らませがちである。
統計を見れば共和党大統領の作った赤字の尻拭いを民主党の大統領がやっているという感じである。
兎に角オバマの不人気はその政治的結果からみれば合理的な判断ではなかったんじゃないかと思う。
共和党になって日本の自民党の一部に良かったと思っている人間がいるみたいだが、甘い。
共和党の方が特に農産物関係の人間にとってはずっとタフネゴシエーターである。
なにしろ大規模農場の経営者は、共和党の支持層である。
かなり厳しい要求をすくなくとも議会側はしてくるだろう。
肉や畜産物の自由化は避けられなくなると思う。
