元世翬の気学観測

運気の流れを気学で読み解く

「浅沼元琉の気学観測」第十九話

2017年08月03日 | FM”レディオモモ”での放送
(名前が持つ気)
最近の名前は漢字とその読みが実に多彩です。またどこにもないオンリーワンの名前を付ける親も増えています。子供の名付けで姓名判断をしてもらったことがある方もいらっしゃるでしょう。ところで姓名判断にも気学の理論が応用されていることをご存知でしょうか。姓名判断は漢字やひらがなの画数を吉数にし、五行という五つの気の流れを鑑定する運勢学です。そこで本日は数や文字が持つ気についてお話ししたいと思います。

(文字にも気がある)
漢字やひらがなには画数があります。姓名判断は漢字やひらがなの画数を一定の法則で揃え、気の流れを判断します。この運勢判断法が可能になる根拠は、文字に画数があり、その画数に気が宿ると考えるからです。姓名判断は数命学とも言いますが、気が宿るものはなにも生きている人や動物だけではないのです。この世に存在するものすべてに“気”が含まれます。形ある物、形に現れていないものも含めてすべてです。音も色にも気があります。気の世界はマクロからミクロ世界までを包括しています。ミクロ世界は目に見えないですが、その中にも気の法則が流れています。例えば電気や磁気は私たちの目に見えませんが、実際に存在しエネルギーを持ちます。このように文字も形を持ち気を発します。同じように数も固有の意味を持ち気を発します。例えば私たちの脳はある数を見た瞬間、その数の意味とイメージを頭に浮かべます。その浮かべている状態に気=エネルギーは発生しています。

(名前に用いる漢字の起源)
私たちの姓名には基本的に漢字が含まれます。この漢字には画数があり、画数に気が生じます。これと同時に漢字が持つ“形”にも気が生じます。漢字は中国漢の時代に成立した文字です。漢字の起源は殷(いん)という時代の甲骨文字あるいは周(しゅう)という時代の金文(きんぶん)までさかのぼります。この甲骨文字と金文の世界を研究した大家が、漢字学者の白川静氏です。この甲骨文字や金文を見ると、漢字原初の成り立ちが実によく分かります。普段私たちが参照している漢字辞典は、甲骨文字や金文の意味を正確に捉えていません。甲骨文字や金文は漢字が成立するまでの長い年月を経て、その文字の形や意味を変化させています。ですから漢字原初の意味を知るには、甲骨文字や金文に当たる必要があるのです。皆さんも是非一度ご自身の名前を調べてみてください。意外な事実が浮かび上がってくるかもしれません。

(数が持つ運気とは)
数には気があり、その気は固有の性質を発揮します。例えば1画は向上心を持ちリーダーとなる数。2画は対立および分裂の数。3画は知能に優れ人気を得る数。4画は自主独立の気概に欠ける厄難数。5画は行動的で繁栄をもたらす数。6画は人当たりよく好感を持たれる数。7画は我が強く自己流の生き方を貫くため協調性に乏しい数。8画は体力勝負で勤勉努力家の数。9画は感受性に優れた作家芸能向きの数。これらの画数を組み合わせて天格、人格、地格、外格、総格という五格が出来上がります。その画数に五行(木・火・土・金・水)を当てはめ、気の流れを見ていくのが姓名判断です。

*補足 数命学は1から10までの数に五行を当てはめ、81まで吉凶を定めています。例えば4画は基本的に凶数ですが、24画は例外的に財運と名誉をもたらす吉数となります。また2画も凶数ですが、32画は大きなチャンスが巡ってくる吉数です。

(良い画数が持つ意味)
姓名判断をして五格が非常に良い画数で収まっており、五行の組み合わせも気の流れも良い名前があるとします。こうした名前を持てば確かによい気を得る大きな手助けとなります。名前は外見上の見栄えが良ければそれでよいものではなく、こうした数が持つ気の力を得て初めてその人の個性が十分に発揮されるものとなるのです。

(姓名判断と運勢の善し悪し)
姓名判断をして運気の悪い数を持っている人がいます。姓名判断の評価が低ければ、その人の人生は苦難が多いかもしれません。けれども私はこのことを単純にマイナス評価しません。なぜなら姓名判断とは運勢の善し悪しを判断することが最終目的ではないと考えているからです。運勢とは良い悪いで判断するものではない。この考え方は私の鑑定の礎となっています。

(数が持つ本当の意味)
数には吉数と凶数があると数命学では捉えています。けれどもこれは人がその数を持ち、どのように使うかにかかっています。また画数はその人の運気を表すのみならず、その人の周りに現れる人の運気も表しています。ですから良い画数を持つことは、よい画数に応じた人間関係を得られることを意味します。一方、運気の悪い画数を持つことは、困難な状況に遭遇し、苦難を背負う人と多く関わる可能性があることを意味します。

(世に成功した人の名前にはなぜか特有の凶数がある)
世に成功した人の名前を姓名判断していると、ある法則に気付きます。それは成功している人の画数には意外にも凶数が見つかるということです。この傾向には気の法則が明白に表れています。これらの人が持つ凶数は不運と言うよりもむしろ逆境を表し、逆境を乗り越えて成功を掴んでいくことを示しています。またこのことは彼らが逆境を背負うと同時に、逆境を背負った人を援助し救い上げる使命を持っていることを示唆しています。例えば難病や非常に困難な手術を引き受ける外科医の名前を姓名判断すると、難行を背負う画数がしっかりと入っています。ところが同時に苦難を跳ね除けて前人未到の業績を築くという画数、例えば29画などが含まれています。気という世界は時として凶運を吉運に逆転させることがあります。それはその人が持つ才能を生かし、人を助けるように動いていく時です。その典型例が前人未到の業績を築く人たちの画数に含まれる逆境数に現れているのです。

(運気は生き方次第で変化する)
運勢は良い悪いで判断するものではありません。私は鑑定の時、このことを何度も繰り返します。苦難に遭遇するから運勢が悪いと見るのではなく、難しい局面を切り抜けるためにその人の力が必要とされていると見るのです。それはその人にしかできないことを授けられているのかもしれません。運勢はその人が自分に置かれた状況をどのように活かしていくかにかかっています。そのことが姓名判断の画数を観ても分かってくるのです。運気と言うのはそれを用いる人の生き方によって変化していきます。運気のよい数や悪い数があるのではなく、その数が持つ特徴をどのように使うかによって吉凶が分かれていく。これが気の世界の本質であると私は捉えています。
(浅沼気学鑑定所)

浅沼元琉の気学観測

FM"RadioMOMO"の『浅沼元琉の気学観測』コーナーでお話ししたことをまとめました。