元世翬の気学観測

運気の流れを気学で読み解く

「浅沼元琉の気学観測」第二話

2016年02月03日 | FM”レディオモモ”での放送
岡山シティーFM Redio MOMOに出演しました。その第二話の内容を以下にご紹介します。


昨日は節分でした。ところで節分とはどういう意味を持っているのでしょうか。このことを改めて気学的に解説してみましょう。

(節分ではなぜ豆まきをするのか)
 
年中行事でお馴染みの節分の豆まき。以前はどこの家庭でもやっていたような気がしますが、最近はどうでしょうか。豆まきはしても、その由来を知っている方は少ないかも知れません。
 
地球の気は二月三日を境に大きく変わります。一年の境目は節分にあります。節分を境に、気は陰から陽に変わります。「鬼は外、福は内」とは陰気の鬼を外に追い出し、新しい福の陽気を内に取り込むという意味です。
 
皆さんは「土用」という言葉を知っているでしょう。皆さんの頭には「土用」と言えば、夏の土用を思い浮かべると思いますが、実は土用は年四回あります。土用は二十四節気の立春・立夏・立秋・立冬の十八日六時間前後から始まり、それぞれの節分まで続きます。この期間を土用と言います。その中で一番重要な土用は、一月十八日から二月三日の節分にかけての土用です。

この土用の期間で、気は陰から陽に逆転します。今まで右回転していた車輪が、左回転する様子を思い浮かべてください。その回転が変わる境目が、二月三日なのです。

なぜ夏の土用の丑の日にウナギを食べるのでしょうか。これを気学的に解釈すると、土用は陰と陽の気が入れ替わり、運気の変化が起きやすくなります。真夏の時期は元々体力を消耗しているうえに、土用の作用で陰陽の気が乱れ、心と体が不安定化します。

十二支の丑と寅は所謂「鬼門」と呼ばれ、古来より日本人は特に鬼門の場所や時間帯を畏れてきました。これは陰陽の入れ替わりを邪魔してはならないという科学的な根拠があります。以上のことから、土用の丑の日はウナギを食べ、精力をつけて運気の変わり目を上手く乗り越えようとしたのでしょう。
  
余談ですが、豆まきで登場する鬼はなぜ角と牙を持ち、虎のパンツを身に着けているのでしょう。実は角は牛(丑)を表し、牙と縞柄のパンツは虎(寅)を現わしています。暦では十二支を十二か月に配置しており、一月を丑の月とし、二月を寅の月としています。この丑の月と寅の月の境目にあるのが、二月三日の節分で、この境目に気の入れ替わりを象徴する「鬼」門があるというわけです。だから、節分に現れる鬼には角と牙が生え、虎のパンツをはいているのです。ディテールまで意味があるのが、年中行事なのです。



2015年全般を振り返る

2015年は三碧木星の年でした。三碧木星という気は、雷を表し、雷鳴の如く勢いのある気です。雷は驚きに通じ、意表を突く出来事が起きます。振り返ると、まさにその通りの年となりました。昨年はテロがより深刻化し、国際的な問題となりました。

また三碧木星は雷のごとく、瞬間的に動く象意がありますから、乗り物・発明に繋がります。こうして見ると、確かに燃料電池車・リニア新幹線・飛行機などの話題が巷をにぎわしました。


2016年全般の予測

2016年は二黒土星、易では坤(こん)という気が中宮に入り、旺盛となる年です。二黒土星の気質は穏やかで、おっとり、ゆっくりです。気が付いたら全く変わっていたというのが二黒土星の特徴です。また二黒土星には再生・終了の意味があり、長く続いたことが終わる意味があります。二黒土星の性質は非常に細やかで、忍耐強いです。一見大人しく見えますが、その力は他の九星を圧倒します。

二黒土星の気が過剰になると、反抗的な性質となり、旧来のやり方を否定し、打ち壊したり、政治的には体制を覆すような大きな異変が起きやすくなります。また内輪もめも起きやすくなります。

そして今年のもう一つのポイントがあります。それは正しいことが通る年になるということです。ごまかしがきかない年と言ってもよいでしょう。その一例が「マイナンバーカード」の導入です。


十二支から見た気の流れ(申年)

申の気は動物の猿を思い浮かべていただくと分かりやすいと思います。申は陽気の象徴です。キャラクターとしては愛嬌があり、お調子者という印象があります。一言で言うとタレント性があります。申年生まれは人気があり、人を楽しませ、引き寄せる才能があります。

これに対して前年の未の気は物事を完成させ、終らせる気です。未が長く続いたことを終わらせると、次には再生が始まります。これが申の気です。また新たな展開が始まる。そのための最初の出だしですから、新しいことに目が向き、人を楽しませる気運が芽生えてきます。

丁度、昨年の暮れから上映が始まったシリーズ七作目「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」は、まさに申の気の「再生」に繋がる象徴的な話題と言えるでしょう。


  
今月の易経の言葉  
「坤 元亨 利牝馬之貞 君子有攸往 先迷 後得主 利西南得朋 東北喪朋 安貞吉」
坤は元いに亨る。牝馬の貞に利ろし。君子往くところありて、先んずれば迷い、後るれば主を得る。西南に朋を得るに利ろし。東北に朋を喪う。貞に安んずれば吉。


今年は二黒土星の気が旺盛となります。二黒土星は易の坤(こん)という卦に相当しますから、易経の坤という卦の言葉からヒントを得られます。

言葉の中で、「先んずれば迷い、後るれば主を得る」のところがポイントです。

自ら先んじて進むと迷い、後から従うようにしてついていくと、よき主人を得られる。これは言い換えれば、気の流れを無視して自分の思い通りに動こうとすると、上手くいきませんよと言うことです。このことが今年一年の世界情勢について言えることです。

目立たないところで、我慢して、コツコツ積み上げ、しかも見返りを求めない。

これが二黒土星の心です。



浅沼元琉の気学観測

FM"RadioMOMO"の『浅沼元琉の気学観測』コーナーでお話ししたことをまとめました。