007シリーズ初代ジェームズ・ボンド(S・コネリー)
娯楽シリーズについて007は直に浮かんでくる作品であり、当時はジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー=ファッション(英国紳士)・スタイル・アクションから、憧れた絶対的ヒーローでした。
B級スパイ映画が数多くある中、何故この作品がメジャーになったのかは詳しくは、分かりませんが、前記にも示しました様に、主演俳優のスタイル・洗練された品格、背景の(英国諜報部員)伝統性、主人公のギリギリのアクション(危機一髪)、からの作品の爽快感とボンドガールの個性によるものと考えました。
第一作の「ドクター・ノオ」
監督 テレンス・ヤング
主題曲 ジョン・バリー
個の作品はあまり印象は、無いのですが
二作の「ロシアより愛を込めて」
監督 テレンス・ヤング
主題歌 マット・モンロー
作品中列車内でのスペクターの刺客・冷酷且つ屈強なグラント(ロバート・ショー)に挑む危機迫るアクションはボンドのアクションスタイルを決定付けたとも言える、ボンドであるが為の色気を出させたものと考える。又をおおよそ、ソ連のスパイらしくないタチアナ(ダニエラ・ビアンキ)ではあるが、彼女の美しさが、物語全体に華を添え、より敵対組織を醜く浮かび上がらせる事からコントラストを鮮明にし、やや入り乱れるストーリーを解り易くさせた効果が、感じられる。次に007シリーズ内の小道具等の仕掛けも派手さが無く地味ではあるが、その事が逆に現実感をおび、後の大仕掛けの作品より臨場感があり身に迫る作品であった。
第三作「ゴールドフィンガー」
監督 ガイ・ハミルトン
主題歌 シャーリー・バッシー
前記、(シャリー・バッシー)のパンチの効いたタイトルソング及び(シャーリー・イートン)の出番は少ないのではあるが金粉全裸のインパクトが物語の良い呼び水効果があり、続く内容も以下記載の如くガッカリさせない危機感迫る出来であった。
オッド・ジョブ(ハロルド・坂田){グランド・スラム計画に賛同しなかった傘下のボスを車ごとプレス・スクラップする冷酷なシーンは印象的}との金庫内でのボンドとの死闘は前回作と同様、機転から危機を脱し、感電死させるのだが唯一倒す方法はそれしかないと思わせる危機迫る迫力があり、仕掛けにおいてもアストンマーチンDB5でのカーアクション内での装備による展開は痛快感があり、お年玉要素ではあるが、充分楽しめた内容であった。
ボンドガールの(オナー・ブラックマン)の締めた色気も嫌らしさがなく、やはり前回作ほどではないが、物語を和らげた効果があったと思える。
第四作「サンダーボール作戦」
監督 テレンス・ヤング
主題歌 トム・ジョーンズ
当作品では、ややマンネリ化した感はあるが、最初に述べた現実、臨場感はこの作品までである様に思える。
バイク、水中翼船等の仕掛けも面白く、むしろボンドガールのドミノ(クローディーヌ・オージェ)の東西ハーフっぽい綺麗な顔立ちと抜群のスタイルも撮影背景の十分なアクセントとなっていた。またハイライトの水中戦闘シーンも今までにない新鮮味があった。
第五作「007は二度死ぬ」
監督 ルイス・ギルバート
主題歌 ナンシー・シナトラ
この作品は、日本での撮影、俳優、女優(ボンドガール)での話題があり、オートジャイロ、空中戦等それなりには、おもしろかったが、湖低の基地等の仕掛けが現実離れの嫌いもあり、内容的には、峠を越えてしまった感は否めないであろう。
第六作「女王陛下の007」
監督 ピーター・ハント
主題歌 ルイ・アームストロング
二代目ボンド(ジョージ・レイゼンビー)なのですが、あえてボンドガールと言う前に唯一結婚した女性トレイシー(ダイアナ・リッグ)は好きな女優で、イギリスT・Vシリーズ「おしゃれ泥棒マル秘探偵」」で綺麗で上品な色気のある役で、スティード(パトリック・マクニー)のソフトで伝統的な紳士探偵とのユーモラスな掛け合いが印象に残っております。
又、三代目ボンドの(ロジャー・ムーア)は、やはりイギリスT・V「セイント」の初代サイモン・テンプラーを演じ、「ダンディ2華麗なる冒険」では(トニー・カーチス)と絶妙なコンビで犯罪を解決していく役柄が記憶にあり、ボンドよりこれらの方が合っていた様にも思えました。