GAOの隠れ処「ムンダナ」

都内のアマチュアオーケストラでVnとVaを弾いているGAOの、音楽を中心とした関心事についてのあれこれ

葛飾フィルの「第4回よくわかるオーケストラ」の練習(そろそろ終盤戦)

2011-02-20 23:18:29 | 葛飾フィルハーモニー管弦楽団
今日(2/20)は、小学生から高校生までの受講生と葛飾フィルとのジョイントコンサート、
「第4回よくわかるオーケストラ」に向けた受講生を対象とした練習に参加した。

といっても、今日は我が葛飾フィルの前団長Y氏の結婚式があり、披露宴で演奏するため、
朝から準備中の披露宴会場で練習し、昼過ぎから結婚式、披露宴にと出席していたため、
“よくわかるオーケストラ”の練習には、やや遅れての参加となった。

今日の練習は、再来週の葛飾フィルとの合同練習を前に、受講生のみの単独練習としては
最後の合奏練習であり、昨年末から始まった練習もいよいよ終盤戦を迎えるのであった。
その合奏指導は、我が葛飾フィルのヴィオラ奏者でもある幸重氏が担当する。
“よくわかるオーケストラ”の練習では、毎年、幸重氏に合奏指導をお願いしているが、
これが受講生達からも我々葛飾フィルのメンバーからも大好評なのである。


その指導には定評のある幸重氏による最後の合奏

今回“よくわかるオーケストラ”に参加する小学生から高校生までの受講生は約30人。
このうち半数がヴァイオリンを演奏する。
合同演奏ではこれに葛飾フィルのメンバーが加わるからファーストバイオリンだけでも
10プルトとなるし、セコバイでも同じような大勢である。
一方でヴィオラの受講生は0、チェロとベースはそれぞれ1人と比較的少ないところに、
葛飾フィルの中にも参加できないメンバーがいて、高弦と低弦とではややアンバランス。
これらがいつものようにステージに並ぶと下手側のヴァイオリン族が大部隊となって
所狭しと並ばなくてはならないのに対し、上手側の低弦族がスカスカの小部隊となり、
音量的なアンバランスさにとどまらず、セッティングも大変で見た目にもカッコが悪い。

そこで、葛飾フィルでは滅多にやることがないし、“よくわかるオーケストラ”では初の
試みとして対向配置をとることにした。
すなわち、下手側のファーストヴァイオリンに対向する形でセコバイを上手側に置くのだ。
早速、今日の合奏から対向配置でセッティングしてみた。
写真では、指揮者の右手にファーストヴァイオリン、左手にセコバイがみえる。


毎週のように葛飾フィルメンバーが入れ替わりで応援参加

今日の合奏練習にも葛飾フィルのメンバーが多数参加して受講生たちの練習を支援する。
ファーストヴァイオリンにはK女史(写真中央)とS氏(その右)が応援に来てくれた。

K女史は、葛飾フィル入団以来長らく演奏会実行委員会のメンバーとして活躍しており、
その貢献たるや、葛飾フィルの定期演奏会準備には余人をもって代えがたい存在だ。
半年前に入団したS氏は、昨日は北海道、今日は東京、明日は金沢といった具合に、
なかなか一つ所に落ち着いておれない仕事をなさっているようで土日も忙しいらしいが、
そんな中でもこの子供達との合奏を楽しみにやってきた。

忙しいといえば、チェロのT氏(写真左手前)も働き盛りの忙しい身ながら駆けつけた。
チェロの受講生はたった1人なので、葛飾フィルのメンバーの誰かが一緒に弾くだけで、
心強くもあり様々なことを学べるとのこと。


フルートパートにはN女史が応援に

フルートパートでも葛飾フィルのメンバーが交代で練習に参加して子供達と一緒に吹く。
今日は葛飾フィル創立時からのメンバーでもあるN女史(写真左)が応援に来た。
N女史は口数も少なく一見控えめな感じのフルート奏者だが、結構熱いものを持ていて、
いつぞやも、たまたま練習中の曲のイメージについて語りあった時など話が尽きず、
彼女の音楽に対する想いは、まさに泉湧くの如しと思い知らされることがあった。
そんな彼女の想いは、小中学生の2人のフルート受講生にどのように伝わっただろうか。


金管パートにもトロンボーンのY女史が助っ人に

金管パートの受講生は、ホルン1人、トランペット1人とトロンボーンの2人であるが、
今日はトロンボーンのY女史(写真手前)が参加して、あれこれと細かい指導をしていた。
彼女は土日に様々なボランティア活動をしているため、葛飾フィルのこのような活動には
参加すること自体がなかなか難しいらいしいが、子供達とのこのコラボレーションには
まるで使命感でも持っているかのように熱心に参加している。
トロンボーンの受講生達とはフレンドリーな雰囲気ができあがって練習に励んでおり、
傍らでながめるその様子は友達同士で協同作業を楽しんでいるかのようだ。


幸重氏の指導は音楽的造詣に裏打ちされた説得力がある

今日の合奏を指揮(仕切)ったヴィオラの幸重氏。
彼は、学校の先生であり、本業の学校においても生徒たちのブラスバンドの指導をしている。
そういうこともあって、よくわかるオーケストラの受講生達への指導もお茶の子さいさいだ。
ただし、単に学校で指導しているから指揮ができるというわけでもない。
そこは、音楽的にも造詣が深く、楽曲の絵姿を我々に示すことができないと説得力がない。

普段、葛飾フィルの活動では割と口数の少ない幸重氏であるが、彼の能力を思い知ったのは、
未だ“よくわかるオーケストラ”がここまで大きな企画コンサートになる以前に、
金町中学校オーケストラ部と葛飾フィルのジョイントコンサートに数年程度取組んでいた頃、
葛飾フィルのメンバーが金町中学校を訪ねて生徒達と一緒に練習した弦分奏のときであった。
ジョイントコンサートを企画して間もない頃、子供達との練習の進め方もまだぎこちなく、
中学生にどう伝えるかということを考えて、初めて、自らが音楽を必ずしも十分に理解して
演奏していたわけではなく、ただただなんとなく楽器を弾いていた…。
そんなことに気がつかされた葛飾フィルのメンバーが多発していた時期でもある。
私もその一人。

そんな中、各パートで練習したりマンツーマンで指導するばかりでなく、弦楽セクションで
分奏練習をすることになり、比較的生徒が少ないため生徒に占める大人(=葛飾フィル)の割合
が大きくメンバーにゆとりのあるヴィオラパートの幸重氏に指揮をしてもらうことになった。
そこで私が目を瞠ったのは、彼の指導のテンポ感がよく、生徒達の集中が途切れないこと、
指摘することが的を得ている上、その中身がオケ全体で音楽構築する視点に立脚している点。
さらには、練習している楽曲の演奏様式(作曲された時代背景やその手法にまで拡がりがある)
などにも触れ、皆の音楽へのイメージを膨らませ、より明確なものを提示していったこと。
…わおっ!こりゃすごいや。
 学校で指導しているかって、なかなかこうもできんぞ…

まあ、そんなことがあったので、以来、金町中学校とのジョイントコンサートでの練習や、
それがさらに発展して始まった“よくわかるオーケストラ”の練習では、必ず数回程度は
幸重氏の指導による合奏練習を設けるようにしているのだ。

今日も、オケ全体にしっかり目配せをして、最終的に目指す曲の理想像を示しながらも、
受講生にとってめちゃくちゃ無理ではないがすぐにはクリアできない程度のハードルを課し、
テンポ感のある充実した練習を展開していたのである。
勿論、我々葛飾フィルのメンバーにとっても有意義な練習であったのは言うまでもない。



さて、あとは一回のパート練習を経て、3月になれば合同練習、いよいよ本番という流れだ。
これまでは、受講生の指導に現役の音大生を迎えることもあったが、今回は、全ての練習を
葛飾フィルのメンバーのみで指導し、受講生と一緒に練習してきたので、例年になく全体の
一体感というものが醸成されており、それが演奏にも反映してきたように感じる。
本番のステージでどんな演奏になるのか、いまからワクワクしてきた。



今日、2月20日。
葛飾フィルの「第4回よくわかるオーケストラ」まで、
あと14日…



■■■ 葛飾フィルの「第4回よくわかるオーケストラ」 ■■■
  日時:2011年3月6日(日) 14:00開演(13:30開場)
  場所:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
  指揮:植村 理一
  語り:岡崎 弥保(「ピーターと狼」のナレーター)
  演奏:第4回よくわかるオーケストラ講座受講生、葛飾フィルハーモニー管弦楽団
  曲目:【葛飾フィルによる演奏】
       ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
        ~ 楽器紹介 ~
       プロコフィエフ/交響的物語「ピーターと狼」
      【葛飾フィル+受講生による合同演奏】
       ハチャトゥリアン/組曲「仮面舞踏会」~ワルツ、ノクターン、マズルカ
  入場:事前申込み(2/20まで大募集中!)
      葛飾区文化施設指定管理者HP http://www.k-mil.gr.jp/
  HP:http://www7.big.or.jp/~katuphil/




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青葉城址

2011-02-16 23:59:57 | 日記
今日(2/16)は、仙台に日帰り出張であった。
用務先の東北大学には午後から伺えばよかったので、午前中早い時間に仙台入りし、
仙台には何度も足を運びながら一度も訪ねたことのなかった青葉城址まで散策した。

仙台駅から西に向かって伸びる青葉通りを1キロほど歩くと、右手に晩翠草堂を見つけた。
ここは仙台が生んだ詩人土井晩翠がその晩年を過ごした家で、1945年7月の仙台大空襲で
屋敷と蔵書を焼かれてしまった晩翠を慰めようと、教え子や市民が建てたものだそうだ。
晩翠は亡くなるまでここで暮らしていたそうで、その落ち着いたたたずまいの草堂内部は
晩翠の生前のままの状態で保存し展示されているのである。
この屋敷の通りに面して「天地有情」と刻まれた石碑が立っている。
晩翠の出世作となった第一詩集の題名である。

晩翠草堂を後にしてさらに西進すると、広瀬川に突き当たる。
ここに大橋という橋がかかっているが、江戸の昔は青葉城とその城下を結ぶ橋でもあり、
番所が設けられ番人による通行の取り締まりが行われていたそうな。
橋を渡って坂を上ったところに青葉城の大手門があったというから、広瀬川は城にとって
天然のお堀として重要な機能を持っていたことが容易に想像される。
そして、この橋のたもとには、ポルトガル人神父と日本人キリシタンが殉教したとされる
「仙台キリシタン殉教の碑」なるものがある。
踏絵に代表されるキリスト教徒迫害の時代に、ここでもキリシタンが冬の広瀬川に浸され
水責めの拷問を受け殉教するという事件があり、碑はその残酷で悲しい記憶を留めている。

広瀬川といえば、かつて、さとう宗幸さんが♪広瀬川、流れる岸辺♪と歌っていた
「青葉城恋唄」の最初のフレーズを思い出すが、あの歌詞のイメージは実際の風景と
それほど違和感がないように感じた。
仙台駅から距離にして2キロも離れていないのに、のどかでどことなくひっそりしている。
杜の都といわれる所以か。



大橋を渡ると、左右に博物館やら国際センターなる建物が展開しているが、
道はやや急な坂道となって、青葉城の顔ともいうべき大手門跡へと続く。
よく観光パンフレットなどで目にする写真の建物は、大手門の左脇に建っていた
“脇櫓”で、1967年に大手門とともに焼失したものをこの櫓だけを復元したそうな。
大手門跡のこの場所は、左折すると本丸、直進すると東北大学川内キャンパスに
分岐する交差点となっている。

“脇櫓”をしげしげとながめた後、進路を左にとって本丸へと登っていく。
道路脇の歩道は立派な杉の木立を縫っていくように蛇行していたりして良い感じ。
途中の中門跡とされる部分は、石垣が鉤状に対峙しており、それにそって道路が
窮屈そうなS字を描いて蛇行している。
車は減速して対向車や歩行者に注意して走行しなくてはならない謂わば交通の難所だが、
かつて外敵の進行を妨げたであろう城郭がしのばれて、なにやら微笑ましい気がした。
坂道はさらに傾斜を急にして蛇行するが、突然、目の前に高い石垣に壁が現れる。
これが本丸の北側の石垣である。
石垣のたもとの通路は日陰になっていて、残雪がアイスバーンのように固まっているので、
ビジネスシューズの私は、坂を登る間、滑らぬよう細心の注意を払わねばならなかった。



青葉城本丸は見晴らしの良い広場となっていた。
仙台の街を一望するこの場所に、かの伊達政宗公が馬に跨る「政宗公騎馬像」がある。
この本丸からは、仙台市街のその向こうに太平洋を望むことができるが、騎馬に跨る
政宗公の視線は、遠く太平洋を眺めているようである。
水平線を眺望するというのは、それだけで気分がでかくなった気になるから不思議。
大海はロマンだな~、などと悦に入ってしまうのであった。

さて、本丸で仙台市街のパノラマを満喫した後は、来た道をそのまま戻る。
仙台駅へと向かう途中、牛タン屋さんで定食を注文、タンシチューに牛タン、
麦飯とテールスープを美味しくいただいた。

そして午後から、仙台駅で職場の同僚と待合せて、東北大学での用務に向かったのである。

・・・

東北大学での用務が終わってからは、まだプライベートな用事が残っていた。
同期入社のI君が、ここ仙台の東北支店(現在私は別会社に出向中だが)で勤務している。
彼は福島は会津地方の出身で、その勤勉で実直な仕事ぶりは誰からも一目置かれていて、
信頼度も厚く、私が尊敬し模範とする業界人の一人でもある。
そのI君と数年ぶりで杯を交わすというのが、プライベートでの大事な用事であった。
仕事の話、家族の話、最近考えたり感じたりしたことなど、話は尽きることを知らず、
また、最近結婚した彼の奥様が声楽を専攻した音楽家だということが判明するに至り、
互いに音楽家の女房を持ったという共通の話題で時の過ぎるのも忘れてしまった。
結局、東京行き最終の“やまびこ”にギリギリのところで飛び乗ったのであった。
I君と話したひと時でなんだか心が洗われた気分になって、同期ってのはいいな~と、
つくづく思ったもの。

ところで、仙台出張における私のもっともっと重要なミッションはほかにあったのだ。
東北大学での用務や青葉城散策、I君とのひと時よりも極めて重要なその任務とは、

・・・






女房への“牛タン弁当” の土産である。








仙台駅の駅弁コーナーでたまたま選んだこの“牛タン弁当”。
何やら容器からヒモが伸びていたので「このヒモ、何か意味あるんですか?」と尋ねると、
店員さんが「このヒモをひっぱると容器が発熱して、温かく召し上がれます。」とのこと。
ヒモを引くだけで温まる加熱式容器で、柔らかい牛タンと温かい麦めしが味わえる一品だ。
今、ウィンタースクールで留守の娘は味わえないが、女房も息子も喜ぶはず


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葛飾フィルの「第4回よくわかるオーケストラ」の練習(中盤戦)

2011-02-05 23:49:05 | 葛飾フィルハーモニー管弦楽団
今日(2/5)は、小学生から高校生までの受講生と葛飾フィルとのジョイントコンサート、
「第4回よくわかるオーケストラ」に向けた受講生を対象とした練習に参加した。
昨年12月26日に練習をスタートして以来、ほぼ毎週のように葛飾フィルのメンバーが
合奏や分奏、時にはマンツーマン指導の形で子供達と一緒に練習を重ねている。
団長である私は、本来ならばすべての練習に立ち会いたいところなのだが、
この企画の日程が固まる以前から予定していた家族行事やプライベートな活動のため、
全日程の半分程度にしか立ち会えず、それが残念でもあり不安でもあったりする。
もっとも、受講生達への練習指導については、葛飾フィルの役員やパートリーダーが
毎週の練習を計画的に分担して指導しているし、毎回の練習の様子も指導メンバーから
話を聞いて大体は把握できているので、その点では安心である。

今日の練習は、弦、管、打の3セクションに分かれ、弦セクションの練習ではさらに
前半を各パートの練習に分け、後半は弦全体で一緒になっての練習だ。


葛飾フィルの次席コンミスS嬢によるファーストヴァイオリン分奏

葛飾フィルのコンサートマスターは、長らくO女史がその重責を担ってきたのだが、
年2回の定期演奏会の他に、先日の保育園児のためのコンサートのような依頼演奏や、
今回の「よくわかるオーケストラ」のような企画演奏会の機会も増えてきたことなどから、
創立20周年を迎えて、O女史の他に複数の次席コンサートマスターを置くことにした。

新たに次席コンサートマスターとなった2人のうち、20代で元気ハツラツなS嬢は、
「第4回よくわかるオーケストラ」の本番が葛飾フィルのコンミス・デビューとなる。

ファーストヴァイオリンの練習は、その彼女による指導が緻密に展開されていく。
受講生には非常に優秀な奏者が揃っていて、彼女の指導によく反応していくので、
彼女が要求する内容も、時には大人の我々ですら難しい厳格なものだったりする。
特に、今日はあいまいなリズムをクリアにしてく練習が印象的であった。


葛飾フィルの長老格U氏(右)と入団1年の若手K氏(左)も応援

小学生から高校生までの受講生達の後方では、本番のステージでは受講生達と並んで弾く
葛飾フィルのメンバーが自らの練習もかねてS嬢の指導を応援する。
今日は、葛飾フィル創設期からの団員で長老格のU氏と1年前に入団した若手K氏が参加、
S嬢の指導を補足したり、受講生への個別の助言など側面から支援するのであった。


セカンドヴァイオリンはセコバイトップのI女史による分奏

セカンドヴァイオリンの指導は「よくわかるオーケストラ」での指導経験も豊富なI女史。
新たな次席コンサートマスター2人のうちのもう一人というのは実は彼女なのであるが、
彼女は新体制以前の、前々回の「よくわかるオーケストラ」でコンミスを経験済みである。

受講生達の後ろからI女史の指導を補佐するのは、現在の副団長氏である。
彼は、弦楽器の初心者や素人愛好家への指導が達者で、こういう場面では非常に頼もしい。
実は、大学オケで私にヴァイオリンのイロハを教えてくださった大先輩なのだが、
私が未だにあまり上達していないのは、決して彼のせいではなく私の努力不足にある。
一応、念のため。


楽譜の書きこみチェックなどその指導もキメ細やかだ

セカンドヴァイオリンの受講生の中には楽器を始めてから比較的日の浅い中学生もおり、
I女史の指導は、弓の上げ下げから左手のフィンガリングやポジションチェンジまで
キメの細かい懇切丁寧な内容となっていて、傍で見学している私も感心してしまうのだ。
勿論、テクニカルなことばかりではなく音楽を楽しむ部分も忘れずに伝えており、
受講生達は、昨年の最初の練習から比較して着実に上達し音楽らしくなってきている。
彼女は、葛飾フィルのインスペクターやセコバイのトップも務めていることもあり、
ごくたまにではあるが、葛飾フィルの練習においても分奏指導をすることがあるのだ。


弦全体の指導はもうひとりの次席コンミスでもあるI女史だ

そして、練習の後半はI女史の指導ですべての弦楽器が一緒になっての弦分奏である。
私もたった一人ではあったが、ヴィオラを弾いての参加であった。
ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」からワルツ、ノクターン、マズルカの3曲を
順番に通し練習していくが、これまた、練習当初の分奏練習よりも“踊り”らしくなり、
練習を重ねたぶん音楽が動いてきている感じがした。


中学生にマンツーマン指導しているチェロのI氏も参加

さて、今回の弦楽器の受講生達の多くはヴァイオリン奏者で、他にヴィオラ奏者は0、
チェロ奏者は1、ベース奏者も1という状況である。
残念ながら今日の練習ではベース奏者がお休みだったが、チェロ奏者は孤軍奮闘しており、
我が葛飾フィルからは彼女に付きっきりで指導している古参のI氏が参加しての応援だ。
今日のチェロパートは、まるでお爺さんとお孫さんのようなプルトを組んでの練習だ。
…いくらなんでも、お爺さんは失礼か!Iさんごめんなさい。<(_ _)>…

因みに、I氏はその風貌から葛飾フィルのロストロポーヴィチとかカザルスと呼ばれるが、
写真の姿からもその愛称はうなずけよう。


セコバイに加わったY女史も子供達を盛り立てる

さて、弦分奏の練習からはセコバイに葛飾フィル創設期からのメンバーY女史も加わった。
彼女は、葛飾フィルの定期演奏会ではファーストヴァイオリンを担当、パートリーダーや
コンマスサイドの重責を長きにわたって務めてきた葛飾フィルの要となる存在だ。
セコバイの受講生たちが仲良し二人でプルトを組もうとするところにあえて割り込んで
一緒に弾きながら色々と気が付いたことを助言し、指導していく。
さらに、弾き方に迷った受講生には、その音色や音量などを弾き分けて導いていくのだ。

実際、音楽は楽譜の読み方や弾き方(技術)を教えてもらう時、口で説明してもらうことも
大事であるが、隣で一緒に楽器を弾いてもらったほうが数倍もわかりやすく説得力がある。
彼女の受講生と交わって練習しようとする姿勢は、本番では必ずや実を結ぶに違いない。


打楽器指導をするS嬢と乱入してはしゃぐ副団長氏

さて、いつもの練習は、弦、管、打の3セクションが同じ時間帯に並行して練習するが、
今日は練習場所の都合で、弦と管・打の練習時間帯が入れ違いとなり、弦分奏が終わる頃、
管・打の練習が始まったのである。
弦分奏の片付けを終えて、副団長氏とともに打楽器パートの練習室をのぞいてみると、
3人いる葛飾フィルの打楽器奏者の一人であるS嬢が、小学生の受講生を指導していた。

打楽器パートの練習は、指導陣がわりとフレンドリーなのか和気あいあいとした感じ。
のぞきに乱入した我々も、ついつい茶々をいれたくなる。
このスナップは、副団長氏が小学生の彼に近づくべくはしゃいでいる姿であるが、
彼はそんな大人を、大らかに見まもり、テキトーにあしらってくれるのである。
…近頃の小学生は、ホント大人だよな…


と、打楽器パートに迷惑をかけた我々は、その後、この企画演奏会の主催者である
葛飾シンフォニーヒルズ(葛飾区文化施設指定管理者)の担当者と、今後の段取りや
演奏会前当日のスケジュール確認等の打合せに時間の過ぎるのも忘れるのであった。


さて、この葛飾フィルの「第4回よくわかるオーケストラ」コンサートについては、
現在、葛飾区内の掲示板にこんなポスターを貼って鑑賞希望者を募集している。
…ポスターには「観覧」と書かれているが、せめて「鑑賞」にして欲しいな…


葛飾区内の掲示板に貼られている観覧大募集のポスター

観覧大募集の案内はHPでもやっているので、ご関心の向きにはぜひご来聴いただきたい。
我々葛飾フィルのメンバーも、定期演奏会とはまた違ったアプローチを楽しんでおり、
企画演奏会ならではの、子供達とのジョイントならではの素敵な演奏会を目指している。
ひいては、こういう経験がオーケストラをより成長させてくれるとすら考えている。

本番まであと一か月となったが、さらに受講生たちも我々葛飾フィルのメンバーも
お互いに刺激し合って一体となった音楽が創り上げられそうな予感の今日この頃。
終演後の子供達の笑顔が、我々にとっても聴衆にとっても最高の喜びになることだろう。



今日、2月5日。
葛飾フィルの「第4回よくわかるオーケストラ」まで、
あと29日…



■■■ 葛飾フィルの「第4回よくわかるオーケストラ」 ■■■
  日時:2011年3月6日(日) 14:00開演(13:30開場)
  場所:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
  指揮:植村 理一
  語り:岡崎 弥保(「ピーターと狼」のナレーター)
  演奏:第4回よくわかるオーケストラ講座受講生、葛飾フィルハーモニー管弦楽団
  曲目:【葛飾フィルによる演奏】
       プロコフィエフ/交響的物語「ピーターと狼」
      【葛飾フィル+受講生による合同演奏】
       ハチャトゥリアン/組曲「仮面舞踏会」~ワルツ、ノクターン、マズルカ
  入場:事前申込み(2/20まで大募集中!)
      葛飾区文化施設指定管理者HP http://www.k-mil.gr.jp/
  HP:http://www7.big.or.jp/~katuphil/




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さぼうる2のナポリタン

2011-02-04 22:57:12 | 食べあるき
今日(2/4)は、ある公的施設で開催された30人程度の同業者が集まる研修で講師を務めた。
研修内容というのは、4月からスタートする我が業界の新たなルールの概要を説明し、
ルールへの理解を深めてもらい、また、その準備もしっかり進めてもらおうというもので、
この業界での新ルールの運用担当となる私の重要な仕事の一つである。

で、この研修であれこれ話した後、この施設のパートナーと意見交換をしていたら、
お昼になってしまったので、職場に戻る前にこの近所で昼食を済ませることにした。
この施設は竹橋からほど近い場所にあり、昼食には神保町辺りまで足を伸ばすのも
それほど珍しいことではないという。
かつて九段下の職場で勤務していた頃は、神保町界隈を食べ歩いたものである。

そこで思い出したのが“さぼうる2”のスパゲティ・ナポリタンである。
最近、滅多に食べることはないのだが、私の大好物である。



東京メトロ半蔵門線と都営新宿線に三田線が交わる地下鉄「神保町」駅のすぐ傍の路地に
「さぼうる2」はある。
おとなりには「さぼうる」というお店があり、姉妹店であるということはすぐわかるが、
私は「さぼうる」には入ったことがない。
なんでも「さぼうる」のほうは純喫茶で、美味しい飲み物があるそうだが、
そちらに入るまでもなく、初めて「さぼうる2」に入って以来、ここでナポリタンと
コーヒーをいただくだけで、ホッと一息つけてお腹も心も十分満足してしまったのだ。



お目当ては、このスパゲティ・ナポリタンだ。
とりたてて絶品というわけではないかもしれないが、子供の頃から馴染んだ味がする。
このお店のナポリタンを愛する知人は、異口同音に“なつかしの味”をあげているが、
彼らは年代も違うし、出身地も全国に散らばっていて、あまり共通項は見いだせない。
そのくせ“なつかしの味”では全く意見が一致している。勿論、私もそうなのだが…
ということは、この店のナポリタンは、我が国にナポリタンが誕生した当時からの味を
ただひたすら受け継いでいるのであろうか。

その気になって調べたり取材すれば、その味の秘密や凄さがあるいはわかるかもしれない。
が、まあ、そこまでマニアックにならずとも、とりあえず美味しければよいのである。
たまに神田に足を運んだら、久しぶりに食べたくなる味なのだ。



このお店、昼食時は、ランチにやってくるお客が入口前に行列をつくるのが常だが、
意外に回転も速く、過去、やたらめったら長い時間待ったというような記憶はない。
かといって、店の中がガヤガヤと騒々しいわけでもなく、むしろ、なんか落ち着いちゃう。
このすこし古めかしい雰囲気がそんな気分にさせるのかもしれない。

かつて、九段下の事務所で仕事をしていたころ、夕食をとりにやってくることもあったが、
そんな時、食後のコーヒーをすすりながら、読みかけの文庫本に夢中になる。
そんな自分のための時間を持てる貴重な場所でもあったりする。
残念ながら、今は滅多にここまで足を運ぶことはない。

たまに近くに来ると、気になって訪ねてしまう。



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