GAOの隠れ処「ムンダナ」

都内のアマチュアオーケストラでVnとVaを弾いているGAOの、音楽を中心とした関心事についてのあれこれ

華麗なる「まろ」のシベリウス

2007-05-27 22:20:14 | 音楽日記

日本IBM管弦楽団は、日本IBM及びそのグループ会社の社員によって構成されていて、
創立が2002年というから、今年5歳の若いオーケストラである。
若いといっても、社内向けHPでの「IBMにオーケストラを」という呼びかけに、
集まった社員の多くは、大学オケを経験し、入社後もアマ・オケに所属するなど、
オケでの演奏や運営の経験を持っていたので、それなりに熟度の高いオケとして
そのスタートを切ったようである。
約100人程度の楽団員が、年2回の定期演奏会や室内楽演奏会のほか、
社内行事等の演奏も行っているとのことだ。

このオケを聴くのは初めて。
春先からFlカルテットに取組んでいる音楽仲間の、Fl女史のご主人がここのメンバー。
先日、彼女のお宅でFlカルテットを練習した際、尾高忠明氏がタクトを握った
IBM管弦楽団の定期演奏会の録画を観て、スケールの大きな演奏に関心を持った。
その上、シベリウスのVnソロは、N響コンサートマスターの「まろ」氏である。
自らが出演する葛飾フィルの定期を来週に控えてはいるのものの、
今日のコンサートは結構楽しみにしていたのだ。
実のところ、風邪をひいているらしく、先週から咳と痰がひどい。
その上、ここ数日は、頭痛がひどくて、今日もどうしようか迷っていたのだが、
午前中ゆっくり横になっていたので、多少、気分も良く、思い切って聴きに行った。

■■■ 日本IBM管弦楽団第10回定期演奏会 ■■■
日時:2007年5月27日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:すみだトリフォニーホール・大ホール
指揮:渡邊一正
独奏:篠崎史紀(N響コンサートマスター)
曲目:フンパーディンク/歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲
    シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
    チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調Op.64


前半のプログラムは1F席の前から5列目に陣取った。
勿論、「まろ」のソロを間近で堪能しようという目論見である。

1曲目のヘン・グレ前奏曲は、なつかしい曲であり、かつ、思い入れのある曲だ。
以前所属していたオペラ・オケで、自分が代表を務めた最初の自主公演で、
プログラムの1曲目に取り上げた曲であり、セコ・バイのトップも務めたので、
結構なプレッシャーを抱えながら取組んだ曲だからだ。
さらには、その2年半後、同じオペラ・オケで、オペラ全幕の公演にも挑み、
独特のオーケストレーションに難儀しながらも、思い出深い本番を踏んだ。

IBM管の演奏は、冒頭のホルンに物足りなさを感じつつも、
弦の導入の響きは美しく、まさに魔法の国へのいざないといった趣だ。
中間部の弦楽器が乱れがちなところは、自分も何度も練習を繰り返しただけに、
頭の中に楽譜の映像が再現されてしまい、ちょっと客観的には聴けなかった。


2曲目のシベリウスのヴァイオリン協奏曲は、「まろ」ワールドだ。
「まろ」を実際に目にしたのは、N響定期で数回程度であり、
そのソロ演奏を生で聴くのは、今日が初めてである。
登場してきたそのいでたちからして、おしゃれでマロって感じだ。
私が女性なら、その舞台衣装についてあれこれ触れるのだろうが、
あの衣装はなんというスタイルなのかよくわからない。
…だからお洒落な衣装としか表現できない。

ちょっと深刻そうな表情で弾き始めた冒頭は、ノンヴィブラートで透明感がある。
比較的動きの少ない演奏振りだが、独特の歌いまわしで一気に聴衆の心をつかんだ。
シベリスの協奏曲は、以前、葛飾フィルで澤和樹先生の独奏で取組んだことがある。
その時は、それほど感じなかたっが、今日、まろ&IBM管の演奏を聴いていて、
この曲の1楽章は、ソロとオケが、わりと交互に演奏する対話のような構造で、
それだけに、まろのソロがオケに語りかけ、オケがそれに呼応するような進行だ。
要所要所でハッとさせられるようなメッセージを込めて演奏するあたり、
日本を代表するオーケストラのコンサートマスターの風格を感じてしまう。
なかなか魅せるぜ。
…う~ん、かなり先入観を持って聴いているかもしれない…

2楽章の包容力のある温かみと広がりのある世界、
3楽章の自由奔放に踊りまわる世界と、演奏からイメージする世界に奥行きがある。
音楽が、何かボールがポンポン弾んだり、遠くから手前に飛んできたりするように、
三次元空間での滑らかな運動を感じさせる。
さらに、音色の多彩さが、この音楽の三次元運動に、速さと重量感を加える。
上手くいえないが、そういう音の躍動感を楽しむ、そんな演奏だった。
なかなか魅せるぜ。
…う~ん、「まろ」って、思ったより人間味のある音楽をする人なんだ…

私にはとても充実した楽しいシベリウスだった。
こんどは、この人の室内楽演奏なんぞ、聴いてみたくなった。

ところで、「まろ」氏は、シベリウスのソロを弾く際、譜面台を用意していた。
勿論、ソロの楽譜も載っており、曲の進行と共に自分でページをめくっていた。
後で、このことの是非が話題になった。
「そのくらい、ちゃんと暗譜しとかなきゃ」という意見あり。
「不安なところがあれば、譜面用意して安心することも大事」という意見あり。
まあ、何か気がかりな要素があるならば、譜面を用意するという保険をかけて、
よりよい本番に望むのがプロの仕事ではなかろうか…という意見に落ちついたが、
私もそう思う。
実際のところ、演奏中の「まろ」氏は、ほとんど譜面など見ていなかった。


休憩後に聴いた、メインのチャイ5。
この曲、アマオケでは演奏される頻度が極めて高いのではないだろうか?
私も既に6回(VnⅠが3回、VnⅡが2回、Vaが1回)も演奏経験がある。
…なんて言うと語弊があるので補足すると…とりあえず経験だけは多い…

オケの演奏が、もう十分に慣れた感じで渡邊一正氏の指揮についていっている感じ。
「手の内に入った」とでも言うべきか。
全体的にサクサクっとスマートな演奏なのは指揮者の好みなんだろうと思うが、
1楽章と終楽章に、奇を衒ったとは言わないまでも、独特の試みがあった。

すなわち、第1楽章最後のクライマックスでfffとなるところ(練習番号Z?)、
その4小節前からクレッシェンドしながら徐々にリットしてきて、かなり重い
ゆっくりなテンポで4小節間を強調し、5小節目からインテンポになるというもの。
終楽章でも“marcatissimo largamente”のところで同様に大幅なテンポダウン。
低弦や木管群の旋律を明瞭に聴かせたかったのだろうか?
おっ、なんだなんだ?と気を引いておいて、じっくり聴かせるという効果はあるが、
指揮者はもっと、深い何かを意図していたのかもしれない。

いずれにしても、期待を裏切ることのない、力強くスケールの大きな演奏だった。

その後のアンコールは、同じチャイコフスキーの『弦楽のためのセレナード』から
有名なワルツを演奏。…アンコールならではのノリで愛嬌があった。


さて、この日、演奏の模様を撮影していたのは、お馴染み“Studio Act5”さん。
本番前に、ちょこっと代表さんとマネージャーさんにご挨拶。
日本IBM管弦楽団さんとはもうお付き合いが長いらしく、先日、FL女史宅で観た
尾高忠明氏の指揮による演奏会の映像は、実は、“Studio Act5”による撮影らしい。
来週は、我が葛飾フィルの撮影をお願いしているが、益々楽しみになってきた。


終演後、葛飾フィルの仲間と待ち合わせしていて、何気なくロビーを見上げると、
「ほんの10年、されど10年」、「十年十色」という垂れ幕が目に入った。
今日の会場となったすみだトリフォニーホールは、開館10年を迎えたようだ。
そういえば、自分が上京した頃、まさに錦糸町駅北口の再開発が完成したりして、
このホールと新日本フィルハーモニー交響楽団のフランチャイズ化の話題も耳にした。
この手のホールは、その維持管理と稼働率において色々と悩みが多いと聞くが、
私自身はよくここに足を運ぶので、利用する立場では地域に根づいた印象を持つ。
まあ、10年目を迎える施設運営の実態となると、その実情はよくわからないが、
墨田区民にとっては、名実ともに自慢できるホールといえるのではないか。


ほんの10年、されど10年

ところで、篠崎史紀(Fuminori-Maro-Shinozaki)氏のあるプロフィールの写真
女房に言わせれてば、ごく身近な人によく似ているというが・・・。
なるほど、その人の現在の髪の毛の状況を無視すれば、確かに良く似ている。
(⇒かつて、こんな体験があった。)
ただし、楽器の腕前は天と地ほど異なるが…。


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

どっちが北よ?

2007-05-27 03:01:30 | 日記
明日、女房が近々本番を迎えるアンサンブルの練習に出かける。
練習会場は、JR山手線の「田端」駅から1キロ程度の場所にある公共施設らしい。
初めての練習場所なので、地図を見ておこうとネットで下調べしている。

以前は、何でもかでもすぐに私に聞いて、ろくに調べようともしなかったが、
ここ1年くらいで、ちゃんと自分で調べるようになった。
…いい傾向だ…。

「ねぇ、あなた!ちょっと教えて!」
「なになに・・・」
「ここどうやっていけばいいの?」
「駅で電車降りて、この道沿いに歩いていけば着くんじゃないの?」
「駅降りたらどうしたらいい?」
「はぁっ?駅降りたら、改札を出て道を歩けばいいんでしょ?」
「だから、駅の改札は何口を出ればいいの?」
「そんなん、地図みたらわかるでしょ?」
「だって、何口でたらこの道に出るかわからないもん。」
「なにガキみたいなこと言っとんや。」
「えっ?だってわからないじゃん。」
「この道に出たいんでしょ?」
「うん。」
「じゃあ、この道に近い、駅のこっちの方の出口に出ればいいじゃないの。」
「こっち西口なの?南口なの?」
「えっ?」
「何口かわからないじゃん。」
「だって、この道は駅の北だから、東西南北で言うなら北口だろーっ。」
「何で北ってわかるの?」
「何でって、地図は上が北でしょーが!」

「えっ、まさか知らなかったの?」
「だって、この地図、方位磁石みたいな印がついてないじゃん。」
「特に方角が示されていない地図は、原則、上が北で、右が東、下が南。じゃ左は?」
「…に…し?」
「おーっ、よくできたじゃん」
「えっ、そうなの?」
「てぇめーっ、小学校3年の時に習っただろーが!」



…ああっ、まるで「のだめ」の世界だ…
かくして、女房は、明日、「田端」駅北口を出て大きな通りを左に向けて歩き、
田端八幡神社の前を通過し、大きな通りと交差するひとつ前の交差点を右に折れ、
そのまま道なりに真っ直ぐ行けば、きっと、目的地着けるそうだ。

…検討を祈る。



で、安心した女房は、そのまま
ええ根性しとるわ。


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

沖縄生活【03】ゴーヤーチャンプルー

2007-05-26 22:33:15 | 沖縄生活

今晩(5/26)の晩御飯のおかずは大好物のゴーヤーチャンプルーだった。
そろそろ暑くなってくるし、熱帯アジア原産のゴーヤーは我が家に必需品。
ビタミンCが豊富なのは良く知られているが、あの苦みの成分モモルデシンに
食欲増進の効力があり、夏バテで食欲が減退しがちの時には良いらしい。

私は、沖縄で生活するまでは、あの「ゴーヤー」なる野菜を食べたことがなかった。
和名の「苦瓜」が、夏の野菜でとっても苦いといことを知識として知っていただけだ。
恥ずかしながら、実物も見たことなかったのだ。
だから、あのイボイボの緑の炒め物を見たときは、ちょっと遠慮したいと思った。

が、それを口にした次の瞬間、世界が変わった!
このコリッとした食感が良い。
ほんのちょっとだけ刺激的な苦味が良い。
なかなか美味いじゃないか!
このときからゴーヤーは私の大好物となったのである!
そして、その
代表的沖縄料理であるゴーヤーチャンプルー
は、私には生涯欠かすことのできない料理となってしまったのだ。
…職場の近所にある「四つ竹」でランチを食した、沖縄赴任3日目のことであった。

ただ、だまされてはいけないことがひとつある。
本土の沖縄料理屋のゴーヤーチャンプルーの多くは、食べやすくしてある。
まるで炒める前に、予め苦味を抜いているかのような感じである。
しかし、私がよく利用した職場付近の大衆食堂のゴーヤーチャンプルーは、
…いわゆる沖縄の家庭ではごくごくフツーに食べられているタイプのものだが…
かなりゴーヤーの苦味が前面に押し出されているものであった。
職場のウチナンチューに聞くと、皆、それが本来の味だという。
国際通りあたりの観光客相手の店は、食べやすいように味付けしているという。

まあ、とき卵をかけまわして炒めると苦味が抑えられるし、
それも好みだから、それだけのことなのかもしれない。
・・・が、やっぱり苦いゴーヤーは美味い。


さて、今晩の我が家のゴーヤーチャンプルーは、豆腐が入っていなかった。
チャンプルーは、沖縄で炒め物のことであるが、豆腐が入るのがおきまりだ。
豆腐といっても、沖縄の豆腐は固く締まっていて、本土のそれとは異なるのだ。
我が家では、本土の豆腐と区別して島豆腐と呼んでいる。
この島豆腐が入っていなければ、チャンプルーではないのだ。
したがって、このゴーヤーチャンプルーをめぐる会話はこんなふうだ。

「ゴーヤーチャンプルーゆうても、豆腐が入っとらんやんか!」
「ゴーヤー炒めたんだからチャンプルーでしょ。」
「炒めたって、豆腐が入っとらんのやからチャンプルーとは違うやん。」
「だって、普通の豆腐じゃグチャグチャになるでしょ。」
「誰も普通の豆腐を入れろとは言っとらん。」
「この辺じゃ、普通の豆腐しかないでしょ。」
「ホレ、商店街の向こうの方に、沖縄物産の店があったやろ。」
「あんなとこに島豆腐があるわけないでしょ!」
「島豆腐おいとる店、どっかないんかな?」
「豆腐が入ってないだけで、あとはちゃんとしたゴーヤーチャンプルーでしょ!」
「せっかくのチャンプルーやゆうのに…」
「つべこべ言わずに食べる!」

…ここから夫婦の会話に娘が加わる…
「…ねぇ、ママとお父さん、なんで豆腐で言い合いしてるの?」(不機嫌そうな娘)
「チャンプルーには豆腐が欠かせないんじゃ。」(私)
「なんで?」(娘)
「豆腐がないとチャンプルーじゃないからや。」(私)
「じゃあ、これは何なの?」(娘)
「ゴーヤーチャンプルーよ。」(女房)
「チャンプルー…もどきやな。」(私)
「もどきって何?」(娘)
「みたいなもの。」(私)
「えっ…?わけわかんない。」(娘)
「もうっ!いいじゃないの美味しいんだから。食べるよ。」(女房)
「いただきま~す!」(子供たち)
「ゴーヤー『炒め』いただきます!」(私)
「・・・」(女房)

…ゴーヤーチャンプルーひとつで、我が家は大変なのだ…


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

心にしみる一言

2007-05-25 23:59:37 | 日記
さっき帰宅したばかり。
今日(5/25)はヘロヘロに疲れて、頭もろくに働かない・・・

だが、帰宅中にもらったメールが、ちょっと胸打つ心温まるものだったので、
なんとなく荒んでいた気持ちが救われたような気分になった。

実は、今週前半に片付けておくべきだったオケの雑務があったが、
一部、手がつけられない仕事が残っていた。
オケの仲間には、金曜日の夜には片付けると宣言したものの、
こんなに疲れきっていて、実際問題、使えない人になっている。

そんなところに、そのオケ仲間からもらったメールがこうだ。
「…今日のところは、早々に休んで、明日疲れをとってからなさっては・・・」
疲れたままで作業すると、間違いが発生して大変なことになるので、
というように続いていたが、最近の私の状況を慮ってのことだ。

実際、作業のミスを未然に防ぐだけの配慮だったかもしれない。
…う~ん、このオケ仲間ならそう考えるほうが妥当かも・・・

しかし、人間、結構参っている時に差し伸べられる助けというのは、
その意図がどうであれ、とっても有り難く思えるものだ。

仲間の真意を勘ぐったところでしょうがないが、
疲れて滅入っている私には、心にしみる一言だった。


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

シンドラーのリスト

2007-05-24 06:56:56 | 音楽日記

昨日(5/23)の朝、出勤途上、新小岩駅南口のルミエール商店街を歩いていると、
アーケードに流れている有線放送が、聴き覚えのあるメロディーのような気がした。
比較的音量が小さく抑えられている上、メロディー自体がわりと静かなものなので、
最初のうちは気がつかなかったのだが、映画『シンドラーのリスト』で流れた曲だ。
オリジナルはオーケストラの伴奏にヴァイオリン・ソロの美しい曲だが、
アーケードで流れていたそれは、ピアノ伴奏にチェロのソロというアレンジだ。

映画『シンドラーのリスト』は、第二次世界大戦中のホロコーストに関する話で、
企業家オスカー・シンドラーが、ナチス党員でありながら、千人以上ものユダヤ人の
命を救ったという実話に基づいた話を描いたものだ。
自身もユダヤ系アメリカ人である、スティーヴン・スピルバーグ監督の作品で、
意外にも、彼がアカデミー賞で監督賞を受賞した初めての映画なのだ。
日本では、1994年に封切られた。
一部にパートカラーという手法が使われていたが、基本的にモノクロ映像だったので、
戦争記録映画のようなリアリティを感じ、静かだが強い印象を残す作品だった。

さて、この映画の音楽は、ご存知ジョン・ウィリアムズ氏によるもので、
ヴァイオリンのソロによるテーマ音楽は、静かで悲しみと優しさが感じられる、
そして、美しさの中に力強い生命力を持つ大変印象深い音楽である。
このテーマ音楽のヴァイオリン・ソロを演奏しているのが、
既に巨匠の域に達しているヴァイオリニストのイツァーク・パールマン氏だ。
どうして、これほどまでに美しい響きなのかと思うほどの演奏で、
一度聴いたらたちまち魅了されてしまうといって過言ではない。
彼の演奏は、まるで語りかけるような説得力があり、それだけにこのテーマ音楽は、
単なる映画音楽にとどまらず、多くの人々の心を捉えて放さないのだと思う。

因みに、『シンドラーのリスト』のオリジナル・サウンドトラック盤には、
パールマンによる演奏が他にも聴くことができる上、他の音楽も名曲揃い。
勿論、映画の様々な場面に挿入されているので、特定の情景を描いているのだが、
そういうことを抜きにした、何か普遍性をもつ独立した音楽のようにすら感じる。


そんなことで、ルミエール商店街を抜けてからというもの、
職場に着くまでの頭の中は、このテーマ音楽がひたすら繰り返し流れ、
パールマンの演奏するあの美しい響きだけが私を支配していたのであった。

今日もまたあの音楽が流れているか知らん。



日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

炭火焼・お好み焼の『小田正』

2007-05-23 05:20:00 | 食べあるき
昨晩(5/22)、炭火焼・お好み焼の『小田正』新橋店という店に行った。
小田正さんという人のお店なのかどうだかわからないが、「おだまさ」と読む。

夕方から部下「コードネーム8108」と、現在推進しているプロジェクトの
開発経費の規模について必要な書類を整理していたところ、
上司「コードネーム0024氏」が、一段落したらメシ食いに行かんかというので、
さっさと仕事を片付けて、でかけた店が『小田正』である。


私は中学時代から3年間つき合った初恋の彼女に、高校時代にフラれたのだが、
そのフラれる前、急に彼女が「オフコース」をよく聴くようになって、
こと、リーダーの小田和正氏のヴォーカルをこよなく愛していたのである。
あまりに小田和正氏のことばかり話すので、内心、彼に嫉妬してきた頃、
デートに出かけて別れ際に手渡された手紙に「サヨナラ」と書かれていた。
彼女と同じクラスの熱烈なオフコースファンの男子生徒に心変わりしたらしい。
そんなことがあって、当時、オフコースを聴くのを嫌悪したことがあり、
小田和正氏の愛をストレートに歌詞にするスタイルを快く思わなかった時期がある。


全く脈絡のない話だが、
「小田正」という店の名前だけで、そんな昔のなんともいえない複雑な心境が、
昨日のことのようにハッキリと胸のうちによみがえった・・・。


さて、私がそんな酸っぱい記憶をよみがえらせているとは思いもよらないであろう
上司「コードネーム0024氏」と部下「コードネーム8108」は
テーブルに運ばれてきた「とりたたき」や「ホルモンあみ焼き」に
幸せそうな舌鼓を打っている。

「おいっ、これは美味いゾ!」
「あっ、ホントっすね。こりゃ美味い。」
「本当のホルモンて、こういう味なんですね・・・。」

昨年、炭火焼肉の肉屋『山本商店』で、
脂がのった約1m小腸がど迫力の「品壷漬け『1m』ホルモン」を食し、
そのとろ~りとトロけてしまいそうなやわらかさとなめらかな快感を体験して以来、
ホルモンはとろける食感で、とても上品で美味しいお肉だったと認識し、
噛んでも噛んでも、ガムのようにクチャクチャして噛み切れない食べ物である
という誤った印象を払拭したのだが、ここにきて好物になってきた感がある。

ここ『小田正』のホルモンも美味いっ!
思いのほか美味かったので、ついつい追加注文してしまった。
総じて、炭火焼の肉類は美味いが、美味いのは肉だけではない。
広島風のお好み焼きも頼んだが、これもまあまあイケる味だ。
私の知っている広島風お好み焼きよりはモダン焼きに近い感じだが、
味わいはやはり広島風独特の風味がある。
学生時代は、広島風お好み焼き屋でバイトして、実際に焼いていたので、
その経験から言うと、ここのお好み焼きは合格だ。

ケチをつけるとすれば、なぜかこの店においてある「デンキブラン」。
ご存知、浅草の神谷バーで考案されたブランデーベースのカクテルだ。
神谷バーのそれは、ジン、ワインキュラソー、薬草等をブレンドしているが、
そのブレンドの比率は秘伝とされているらしい。
だから、神谷バーの専売特許だと思っていた。
試しに注文して飲んだが、神谷バーのもにに似せているが、
舌あたりといい、においといい、やはり違和感は否めなかった。

このお店、内装が、ご主人の趣味で懐かしい品に彩られているのだ。
60年代、70年代頃の玩具やお菓子のパッケージや、広告の類が、
そこここにちりばめるように並べられている。
店内をながめながらボーっとして飲むのも良いかもしれない。


さて、我々3人は他愛のない話題でひと時をすごしたわけだが、
我々のテーブルの傍では、“ちょいワル”ルックのおやじが若い女の子に逃げられ、
その様子を見ていた上司「コードネーム0024氏」が、腹を抱えて笑う場面があった。
“ちょいワル”おやじも、獲物を逃してしまうとカッコの悪いものである。
聞けば、上司「コードネーム0024氏」もちょいワル路線を意識しているらしいが、
私に言わせれば、何かと策を弄しては時として自ら墓穴を掘る当たり、
“ちょいワル”というよりは、よく時代劇に出てくる“大黒屋”路線である。
袖の下で「おぬしもワルよのう~。」というアレである。

ついでに言及すると、部下「コードネーム8108」は、
チキチキマシン猛レース』に登場する犬の“ケンケン”にクリソツである。
特に、その笑い方は、当時、ケンケンの声優を担当していたのではないか?
とすら思わせるのだ。(勿論、年齢的にあり得ないが・・・)
そういえば、ケンケンとともに主役を演ずる“ブラック魔王”もワルである。
他人の妨害などせずに真面目に走れば、間違いなく優勝するはずなのに、
なぜか、「妨害」のみが優勝のためのレース最大の攻略法といわんばかりである。
色々と策を弄して失敗するあたり、前述の誰かさんに近いものを感じる。


話が脱線したが、またしても、元気づけの晩飯は美味しいホルモンだった。
この店はお気楽な感じも気に入ったので、また行ってみたい。


【メモ】
小田正』:港区新橋4-31-3 新橋オーシャンビル1F (03-3432-5278)
 ○営業時間/月~金17:00~24:00/土・日定休日


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

葛飾フィル第33回定演の舞台裏Vol.10(プレゼント抽選作業)

2007-05-20 23:43:20 | 葛飾フィルハーモニー管弦楽団
昨日の「雹」がうそのように、からっと晴れ渡った行楽日和の日曜日。
多くの人々が、意気揚々として「浅草三社祭」の最終日に繰り出すのを横目に、
我が葛飾フィル第33回定期演奏会実行委員会の選抜メンバーは、
朝から、葛飾区内某所の、陽の当たらない一室に集合した。
・・・しかも、実行委員長の私は約束時間に15分の遅刻である・・・

今日(5/20)は、午後から指揮者入りの合奏となる強化練習が予定されているが、
その前に、優秀なメンバーにより、厳正なる大抽選会を開催したのである。
・・・つまり、葛飾フィルの第33回定期演奏会のチケット無料引換券の応募者の抽選と、
その当落のお知らせハガキの印刷、返送作業を行った。

運営委員長の赤鬼青鬼氏が考案した、演奏会入場者予測方程式に
チケットの売れ行き状況とプレゼント応募者数などの変数を代入していく。
するとたちまち、予測入場者数が導き出され、当選者数を増やすべきか否か、
微妙な判断の材料となるデータが揃うのである。
今回は、前回よりもプレゼント応募者数が多く、非常に困難を伴う判断だったが、
このデータをもとに、優秀なる広報係氏が、的確に当落数を見極めるのであった。

さて、ご応募いただいた方、全員にご来聴いただきたいという意に反して、
数十人の落選者を選ばなくてはならない・・・・。
我々実行委員会にとっては、ちょっと気の引ける作業ではあるが、
淡々と、しかし、厳正に抽選を行い、当選者と落選者の仕分けを行う。
往復ハガキの返信部分の宛名を確認し、宛名の下に「様」を書き加え、
返信ハガキをハサミで切取る。
そして当落通知の印刷。

ここまでは、作業が順調に進んだのだが・・・、
またしても印刷機の調子が悪い。

そもそも、印刷原稿のスキャニングがうまくいかない?
スキャニングできても、印刷できない?
・・・こんなことに30分近く手間取り、
しかし、ようやく印刷できるようになった。

が、今度は度重なる紙詰り。
印刷がとまる度に印刷機の蓋を開けて中をのぞく。
あ~っ、こんなところに詰まってるよ。

印刷作業が遅々として進まない。
そうこうしているうちに、強化練習開始の時間が迫る。
あと数枚で印刷完了だ。
なのに、紙詰りの間隔が短くなり、さらにブレーキがかかる。

やっと最後の一枚だ!
ガタン!
また詰まったぞ、なんてこったい。

時計をみる。
オー!マイガーッ!
タクト・ダウンまであと10分だ。

えい、無念だ。
この一枚は、原稿を貼り付けて投函だ!
それっ!撤収!
即行で作業現場を片付け、タクシーを拾って今日か練習会場へ急行。

そして、チューニングの真っ最中に到着。
ギリギリでタクト・ダウンに間に合った。


作業に従事した優秀なるメンバーの皆さん!
あんがとよ~っ!
印刷機があまり優秀じゃなかったね・・・。




今日、5月20日。

葛飾フィル第33回定期演奏会まで、

あと14日…





【メモ】
◎葛飾フィルハーモニー管弦楽団 第33回定期演奏会
  日時:2007年6月3日(日) 14:00開演(13:30開場)
  場所:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
  指揮:直井 大輔
  曲目:サン=サーンス/交響詩「オンファールの糸車」
      コープランド/バレエ音「アパラチアの春」組曲
      メンデルスゾーン/交響曲第3番「スコットランド」
  料金:1,000円(全席指定)
  HP:http://www7.big.or.jp/~katuphil/


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

おおっ、デイ・アフター・トゥモロー

2007-05-19 23:43:34 | 日記
映画『デイ・アフター・トゥモロー』は、地球温暖化によって全世界が加速度的に
氷河期に突入し、これによって混乱する人々の姿をリアルに描いたものだ。
映画の冒頭、南極の氷が溶け始めるというショッキングなシーンで始まるこの映画は、
それに続く、全世界規模での異常気象の描写において、東京で巨大な雹を降らせた。

激しい夕立の中、異常気象の到来を伝えるパトカーにこぶし大の雹が落ちてくる。
「なんだこれは?」と不思議がる警察官に、さらに巨大な雹が直撃。
それを機にあたり一面、次々とこぶし大の雹が降り注ぎ、
建物の看板が破壊され、ガラス窓が割れるなどして、パニックに陥る。
帰路を急ぎ、家族に電話をかけていたサラリーマン風の男が、
その場を立ち去ろうとしてオタオタしていると、やがて雹の直撃をくらい命を落とす。
倒れた手からこぼれ落ちた携帯は、彼の妻と思しき女性の「大丈夫?」の声を伝える。
そんな、東京でのワンシーンが描写されるのだ。


今夕(5/19)、そんな情景を想起させる凄まじい瞬間が現実に起こった・・・。
17時前後だったろうか?
家に居ると、急に部屋が暗くなってきたので窓の外をのぞいてみると、
夕立のような黒い雲が発達してきて、にわかに風が吹いてきたようだった。
時を待たずして、ザーッと大粒の雨が勢いよく降ってきた。
「おっ、洗濯物が濡れてしまう!」

リビングでDVDの「トトロ」なんぞ観ていた子供たちに
「スゴイ雨が降ってきたぞ」と声をかけてベランダにでたところ、
つい、今しがた上から下に向かって降っていた雨が、
いつの間にか強烈な風とともに、横なぶりになっている。
洗濯物は、旗のように雨に濡れながら真横にはためいている。
「げっ、手遅れか・・・。」

でも、飛ばされてもかわないので、とにもかくにもとりこまなくては・・・。
と、雨のザーッという音が、バラバラとかガラガラという感じの音になる。
「んっ?」

足元をみると、白いザラメのようなものが大量に転がってきている。
すぐに身体全体に、横からこの白いザラメが打ちつけくるのに気がついた。
「痛っ!・・・イタイ☆イタイж$дヾ%!・・・」

とにかく痛いっ!風がものすごい勢いで吹きつけてきて、
雹もパチンコ玉みたいなものまで飛んでくる。
こりゃ、降ってるってもんじゃない。
横からぶつかってくるというか・・・
まるで、集中砲火を浴びているかのごとく身体中に雹が打ち込まれる。
いかん、このままでは死んでしまうかも・・・という恐怖が頭をよぎる。
洗濯物なんかうっちゃっといて、とにかく部屋に入らなきゃ・・・

部屋に入って戸を閉めてガラス越しに外をながめる。
あたり一面、真っ白く蒸気が立ち込めているような雰囲気の中、
雹がものすごい勢いで横に流れている。
洗濯物はぐしょぐしょになって、ベランダに置いているものは、
雹の集中砲火を浴びて一方に押しやられている。

あっ!ノコッタは?
リビングに戻ると、子供たちは外の様子に唖然としながらも、
相も変わらず「トトロ」を観ている。
「おいっ!ウサ公は取り込んだかっ?」
あっ!とチビどもは二人して顔を見合す。
ヤバイぞ。

リビング側のベランダの戸を開けると、外から容赦なく雹がなだれ込んでくる。
私は、雹の集中砲火を浴びて全身にグショグショになりながら、
雹まみれになって、白い塊になったウサ公のノコッタを小屋ごと部屋に取り込む。
ノコッタは雹固めになってじっとしているが、明らかにパニックに陥っている。
「タオル、タオル!」

子供たちが、雹固めにされたウサ公のノコッタから雹を取り除き、
グショグショの身体をタオルで拭いてやると、ようやく動けるようになったのか、
突然暴れだす。
「まあ、落ち着きなさい。とりあえず助かったんだから・・・」

ウサ公のノコッタ救出作戦が展開されている最中、風向きが変わったようで、
雹の流れる方向が90度くらい変わっている。
風の勢いも、さきほどではなくなり、急速に衰えているようだ。
雹も雨まじりとなってきた。

リビングでは、子供たちが雹と雨水でいっぱいになったウサギ小屋の掃除を始めた。
さきほどまでパニクッて暴れていたウサ公ノコッタは、のんびりあくびなどし、
四肢を思いっきり伸ばしてリラックスしている。

雹は小雨に変わり、風も止んだので、グショグショになった洗濯物は再び洗濯機へ。
ベランダは、嵐の後のように水浸しとなり、全ての置物が片隅に吹き飛ばされていた。
一体なんだったのだろう…


落ち着いてみると、雹の集中砲火を浴びた顔や腕が赤く腫れてヒリヒリする。
メチャクチャになったベランダの片付けをしつつ、
これも温暖化の影響なのだろうかと思う。

突然のスコールのような夕立や突風。
今日のような気まぐれな雹。
首都圏で巻き起こる局地的な異常気象は、
ひょっとすると、天災ではなく、人災なのではないか…



日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

戦後日本のジャズ発祥の地

2007-05-18 22:03:44 | 音楽日記
今日(5/18)は、仕事で神奈川県横須賀市まで出張してきた。
昼過ぎ、我がプロジェクトチーム一行は、京浜急行で横須賀中央駅に向けて出発。
同業他社の、ある製品の利用実態を調査し、利用者との意見交換をするためだ。

ところで、横須賀という街は、私にとってちょっと特別な感情が湧き上がる街だ。
横須賀市は、衣笠と久里浜に、幼稚園から小学3年生までの4年間住んでいたからだ。
衣笠に住んでいた頃はそうでもなかったが、久里浜に住んでいた頃は、
よく、日曜日に家族揃って京浜急行に乗って横須賀の市街地まで出かけていって、
「さいか屋」やメインストーリーの商店で色々な買物などした思い出がある。
初めてレストランを経験した不二家も、初めてのマクドナルドも、横須賀であった。
父親に初めてレコードを買ってもらったのは「泳げたいやきくん」だったが、
それも横須賀の「ミカサ」という商業ビルのレコード屋だった覚えがある。
そういう、子供心をくすぐるハレの想い出を数え上げたらきりがない街。
私にとっての、それが横須賀だ。


市内での仕事を終えて帰路につくため、一向は横須賀中央駅に向かったが、
昔の記憶がよみがえって気持ちが高揚したこともあり、一向と別行動をとり、
メインストーリーを中心に、印象に残っているところを少しぶらついた。

「さいか屋」は昔の位置にそのままあったが、町の表情はまるっきり変わっている。
まあ、あれから30年は経っているし、当たり前といえば当たり前だな。
歩道の脇にちょっと変わったブロンズ像とベンチを発見!



いかにも、ジャズ・トランペッターの休息って感じだが・・・
ああ、そういえば、横須賀がジャズの発祥の地だとかなんとか聞いたことがある。
このブロンズ像の近くに、黒船の時計台があるのだが、
そこでチラシを配っていた年配のおじさんに尋ねると、まさにそのとおりだった。

そのおじさんによれば、京浜急行の「汐入」駅前に、横須賀芸術劇場という、
本格的なオペラの上演が可能な立派なホールができているのだが、
そこは、昔、通称“EMクラブ”という米海軍下士官兵集会所があったところで、
戦後日本のジャズ発祥の地なんだそうだ。
かのルイ・アームストロングもやってきてファンを魅了したというから
本場ジャズの熱い演奏が展開されていたのだろう。

横須賀市では、この“戦後日本のジャズ発祥の地”をアピールするために、
市街地のいたるところにジャズを想起させるモニュメントを置いているそうだ。
同じメインストーリーを歩くと、トランペットの次にサックスが現れた。



ちょっとブラついて、そこここにしばしたたずむ…。
ほんの10分、20分のつもりだったが、そろそろ夜の街になりつつあった。
横須賀に着いたときは、ほとんど見かけることのなかった外国人が目立ち始めた。
近くの米軍基地からも多くの軍属達が街に繰り出してきたようだ。

このまま、どっかのジャズ・クラブなんかに入ってみるのも面白そうだが、
残念ながら我が家では片付けなくてはならない雑用が待っている。
今日のところはここまで。
今度は、プライベートでのんびり遊びに来てみよう。

そういえば、この夏は、猿島での海水浴を子供たちと約束していた。
観音崎公園には4月にオープンしたばかりの横須賀美術館が、
開館記念「《生きる》展~現代作家9人のリアリティ~」を開催中とのこと。
この夏は、横須賀で遊んでみるか。


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします

沖縄生活【02】梅雨入り

2007-05-17 05:17:28 | 沖縄生活
「5月16日午後、沖縄地方が梅雨入りしたとみられる。」とは沖縄気象台の発表。
昨年より2日、平年より8日遅いそうだ。夕べ(5/16)のニュースで言ってた。
本土とはひと月ばかりズレてるのかな。

沖縄で生活した2年間、確かにGW明け早々に梅雨入りしてたな…。
もっとも、梅雨とはいっても沖縄のそれは、本土とは少しばかり趣が違っていた。
本土のように毎日じとじと降り続くという感じではない。
ザーッと降ったら、サッと止んで、カラッと晴天になったりして、また降って。
南の島のスコールのようなイメージに近かったような気がする。

それに、本土の梅雨だと肌寒い時もあったりする。
久里浜に住んでいた小学生の頃、梅雨の時期に田植えの見学に行ったことがある。
先生に引率されて、皆で傘をさしてゾロゾロと出かけたが、
とてもヒンヤリとして肌寒い中、農家のおじさんが傘と蓑といういでたちで、
黙々と田植えをしていた記憶がある。
同じ時期、鎌倉に紫陽花を観に行ったときも肌寒かった印象が残っている。
毎年、梅雨を経験しているが、梅雨の印象というと、この2つが大きい。

一方の沖縄は、そもそも気温が高いので、蒸し暑い。
雨が降ってもムンムンして、本土のイメージには程遠いのだ。

たまに、集中豪雨のような長雨があったりするが、
それはそれで、まさに集中豪雨のようなもので、普段は水も流れていない側溝から
大量の雨水が溢れてきたり、道路が冠水したり…と、結構、大変だったりする。

こういう集中豪雨のような雨のときは、サンダルにランニングと短パンという姿で、
吹きっさらしの駐車場に停めている車を、よく洗車したものだ。
気温が高いので、びしょ濡れになっても温水シャワーを浴びてるようなもの。
それに、大量な雨水がふんだんに使える…というか際限なく降ってくる。
洗剤もなにも使わずに、柔らかいタオルで数回なでてやるだけでキレイになる。
そんなことで、大雨の翌日は車がピカピカになることが多かった。
…んっ?、これは梅雨の時期だけに限定された話ではなかったかもしれない。


いずれにしても、沖縄の梅雨は、本土とはわけが違うってぇことだな。
いわゆる四季の味わいという風情からは、ちと、はずれてしまう。
なんてったって、亜熱帯だからね。


沖縄の梅雨明けは、平年だと6月23日だそうだ。慰霊の日である。


日記@BlogRanking ←励ましの一本締めで一押しお願いします