GAOの隠れ処「ムンダナ」

都内のアマチュアオーケストラでVnとVaを弾いているGAOの、音楽を中心とした関心事についてのあれこれ

撮影拒否

2008-05-22 23:58:23 | 日記
去る2月末、
我が社とそのグループ全体で業務上の新たなルールを構築するため、
担当の専務取締役を頭に新たなプロジェクトチームが立ち上がり、
私もその一員となった。
この2か月半、節目節目で社内外の識者を集めて議論したり、
グループ全体の実態調査や担当者からのヒアリングを行ってきたのだが、
今週は、その結果も踏まえ取締役とのブレーンストーミングが毎日続いている。

2枚のホワイトボードが持ち込まれた取締役の部屋には、
プロジェクトチームの室長以下、我々室員のなかから10人程度が集合して
現状の問題点とその解決策や新たなルールのあるべき姿を議論している。
ホワイトボードは、自らマーカーを手にした取締役によってみるみる黒くなり、
議論が展開するたび、何度も白ピカになっては、また、黒くなっていく。
頭の整理の必要もあり、ホワイトボードに書かれたものをデジカメに撮って記録する。
たまたま私用のデジカメを持っていた私が、ブレストの当初に撮影したことから、
その後、なりゆきでホワイトボードを撮影する記録係のようになってしまった。


さて、いつものように前置きが長かった。
このブレスト、毎日数時間に渡って「そもそも論」から話を始めて、
現状と理想とのギャップをいかに埋めていくかという議論をしているのだが、
複雑な事情が絡み合っているテーマで議論している場合に、
話が横道に逸れたり、堂々巡りをしてしまうこともあり、
そんな時には、取締役ご自身も、我々プロジェクトチームのメンバーも、
やや疲労感を伴いつつ、それでもなんとかハードルを乗り越える努力をする。

そんなことが続いたせいか、今日のブレストの最中、
書き込みでいっぱいになったホワイトボードを撮影しようとしたら、
なんと私のデジカメが撮影拒否を起こしてしまったのである。

ついにデジカメまでが疲れてしまったか!?

ディスプイ画面には、まるで窓ガラスにボールをぶつけた割ったような模様ができ、
被写体が映し出されない。

?????

あれっ、これはひょっとすると・・・。

そうなのだ。
液晶画面を何かにぶつけたか圧迫して割ってしまったようなのだ。
そういや、今朝、会社のセキュリティゲートにぶつけたような・・・。
それとも、駅ででかいスーツケースをぶつけられた時か・・・。

原因はどうあれ、デジカメが台無しになったことだけは確かである。

今度の日曜日は、地域のおまつりで息子がパレードに参加するし、
その次の日曜日は、小学校での運動会もある。
デジカメちゃんには大いに活躍してもらわなくてはならないというのに・・・。

修理できるだろうか?
なんだか「買い換えた方が安くて早いですよ。」って言われそうだ。
明日の昼休みにでも診てもらうか・・・。


という、今日は悲しい出来事があったのだった。




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大学オケのOB会報届く

2008-05-19 23:00:56 | 音楽日記
台風4号が接近し、今晩(5/19)から明日にかけて激しい雨に見舞われるという。
やや早めに帰宅したら、大学オケのOB会報が届いてた。

毎度、現役の学生達の定期演奏会の案内や役員挨拶、OB会の会計報告や名簿など、
この手の会報ではお決まりの記事で最近の動向を知ることができるが、
やはり我々の楽しみの一つはOBが執筆している各種近況報告である。

今回は、現在所属している葛飾フィルの先輩でもあるK氏の記事が掲載されている。
昨年末、大学オケの第50回記念の定期演奏会を聴きに行き、
その際、地元のOB達と共に室内楽演奏に興じたことが書かれていた。
OBが集まってアンサンブルを共にするというのは非常に楽しいもので、
去るGWには、私も緒先輩方と共に室内楽を楽しんだばかりである。
勿論、このK先輩も一緒である。

さすがに40を過ぎた自分だからこそ微笑んでしまうような記事もある。
私の7つ上の先輩H氏の娘さんが、今、大学オケの現役生として活躍しており、
父娘揃ってチェロを弾き、かつ、ともに学生指揮を経験しているというものだ。
なんでも、H先輩は縁あって最近、大学オケの指揮台に立つ機会があり、
現役の学生指揮者である娘さんの目の前で自らタクトを握ったそうである。
その光景を想像しただけで、微笑んでしまうのである。

なんだかH氏のお顔を拝みたくなったのと、現役生達の頑張りを見たくなった。

現役生達の定期演奏会は6月21日とのこと。
実は、現役の学生から、この演奏会への出演依頼があったのだが、
指揮者入りの練習に十分出席することができないことから断った経緯がある。
この演奏会を指揮するのが、昨年、葛飾フィルの第33回定期演奏会を指揮した
直井大輔先生になったことから、そんな話になったのだと思う。

これもまた縁なのかもしれない。
今回、2年振りで聴きに行ってみようと思う。



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女房の助言

2008-05-17 18:17:05 | 日記
昨夜(5/16)帰宅してから、何度もため息ついて何となく悶々としていたら、
女房との会話の中で、最近の私の状況について一言二言、的を射た助言を得た。

この半年ばかり、とにもかくにも身体の調子が悪くてあまり無理がきかなくなった。
勿論、原因はわかっているのだが、なかなか体調のコントロールができない。
そのせいか、仕事も休むことが多くなり自分の思うような成果があげられない。
特に4月からは輪をかけて状況が悪い。
かなりストレスがたまってきた。
このストレスがまた病気に悪い。
頭の働きも悪くなり、仕事も沈滞気味。
なんとなく悪循環。

一時期割り切っていたつもりなのだが、
やっぱり、仕事でもオフでも自分が思ったことは頑張りたい。
それに身体がついてこれないし、頑張ると身体がブレーキをかける。
なんとなく「はぁ~・・・」となる。

ここ最近、実はそういうことが多くなっていて、
女房なりに気にしていたようである。

そんな状況をみるにみかねてか、およそ女房には似つかわしくない物の言い方だが、
「自分の存在意義は何か」という問いかけをしてくれたのだ。

女房にしてみれば、なんでもない問いかけだったかもしれないが、
私が何となく悶々としているのは、自分のアイデンティティを見失って
頼りなげに漂流しているときだという、ことの本質を、
無意識のうちに見抜いているのかもしれない…。

恐るべし我が妻。
…我妻といえば、学生時代には“ダットサン民法”を勉強したっけ…


私にしてみれば、なんとなく見失いかけていたものに気づかせてくれた。
今日は昼までグッスリ寝ていたが、午後からは疲れも取れてスッキリし、
何となく心にわだかまっていたモヤモヤが吹っ切れた気分だ。
私の持ち味は、“自分が自分であること”だったはず。
それを再認識させてくれた女房はエライ!

夫婦の仲というのは色々な在り方があるのだろうが、
我々夫婦は、互いに良い影響を及ぼしあっている部分もあり、
まんざらでもないな…と思った。


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まわるまわる第4楽章 ~森口先生の合奏~

2008-05-15 23:57:59 | 葛飾フィルハーモニー管弦楽団
今日(5/15)の葛飾フィルの練習には30分遅刻しての出席。
練習メニューはブラームスの後半楽章とアンコール曲。
後半楽章とっいっても、遅刻した私にとっては、ほぼ第4楽章が中心となった。

本番までの練習日は残すところ5/22、5/29、6/5、6/7の4回となったが、
6/7は前日のゲネプロであり、音楽を仕上げていくのは実施的には3回である。
しかも、楽団員が不足するいくつかのパートではエキストラに頼っているため、
エキストラに出席してもらえるタイミングなどを考慮していると、
ある曲のある部分をじっくり仕上げていくには、実はチャンスは1回だったりする。

そんな事情もあり、「今日のブラームスの仕上げ練習は実質最後と思え!」
森口先生は直接的ではないにしても、そのような姿勢で我々に挑んできた。
したがって、表現が曖昧なところやイメージとなかなか納得できないところは、
多少しつこいくらいに何度も何度も繰り返して練習を積み上げていった。

時には、今更ではあるが、1パートを取り上げてじっくり音程を確認する場面もあり、
音楽創造という指揮者本来の仕事以前の、トレーナーがやるべきような仕事、
あるいは、楽団員が自ら解決しておかねばならないようなことまでさせてしまい、
そういう意味で、楽団員として恥ずかしく反省すべき思いもした。
反面、そこまで徹底してやるぞ!という森口先生の真摯な姿勢を実感し嬉しくもある。
楽団員の多くも、それに応えるべく、本番への緊張感を新たにしたのではないか。
練習後、何人かの楽団員からそのような自覚をもった感想も聞かれたので、
より多くのメンバーがそういった気持ちを本番まで持続し、
さらに練習に反映して集中していくことができれば良いなと思った。

さて、ブラームスの2番シンフォニーの第4楽章は、とても喜びに満ちている曲だ。
と私は感じている。
毎日毎日、学校から帰ったら、玄関にランドセルを放ってすぐに出かけていって、
暗くなるまで、友達と野球をしたりオニごっこやらメンコに興じるような子供が、
しばらく体調を崩したり風邪でもひいて家にこもって大人しくしている状況から、
突然、だだっ広い野原にくりだして、思う存分身体を動かして遊んでいいぞ!
という場面に解放されて、もう堰を切ったように嬉しくて嬉しくてたまらん。
そんなこらえ切れないような喜びに満ちた感情が、ワーッ!と流れていくのが、
私のブラ2の第4楽章に持っているイメージである。

堰を切ったような感情だから、この楽章にもところどころに「堰」があって、
ただただ勢いよく流れるだけではない。
今日、森口先生から「前に行きたいところにぐっとブレーキをかける」と指摘された、
まさにその部分が私の感じていた「堰」の部分であった。
ここで踏ん張ると、音楽全体がグッと締まってくるし、これがあるからこそ、
このシンフォニーのクライマックスで決定的に解放されるのだと思う。

このめくるめく歓喜の流れたる第4楽章。
今日の練習ではあちらこちらを何度も何度も繰り返したので、かなり仕上がってきた。
さすがにこのくらい繰り返すと目が回るくらいであるが、
つまりは、そのくらい喜びに満ちた音楽に接することができたわけである。
オケも徐々に良くなっていって楽しいひとときであった。

森口先生は「非常にいい感じ。本番ではお客さんをビックリさせましょう。」と
今日の練習成果と演奏に磨きがかかってきたことを褒めてくださったが、
我々楽団員は、それに甘んじることなく、気持ちを引き締めて本番を目指したい。



今日、5月15日。
葛飾フィル第35回定期演奏会まで、
あと24日…


◎葛飾フィルハーモニー管弦楽団 第35回定期演奏会
  日時:2008年6月8日(日) 14:00開演(13:30開場)
  場所:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
  指揮:森口 真司
  曲目:ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲
      ベートーヴェン/交響曲第4番
      ブラームス/交響曲第2番
  料金:1,000円(全席指定)※チケット好評発売中
  HP:http://www7.big.or.jp/~katuphil/



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成蹊大学でお勉強

2008-05-10 21:16:19 | 日記
今日(5/10)は、ある学会の総会・研究会に出席した。勿論、仕事絡みである。
学会の会場となった成蹊大学は吉祥寺にある。
吉祥寺は、井の頭公園のあるJR中央線「吉祥寺」駅南口方面を訪れたことはあるが、
駅北口に出たのは今日がはじめてであった。
駅前から大きなアーケードが五日市街道に向けてのびているが、大学までの往復は、
今日はそこを通らず、「ハーモニカ横丁」という迷路のような小路をうろついてみた。
怪しげで楽しそうなお店が、ひしめき合っていて、なんと昭和な雰囲気か!
立ち呑みの焼き鳥屋からなんとも誘惑的な匂いと客達の談笑が漂ってくる。
ア~ッ、なんとも私好みの空間だろう…。
吉祥寺にこんなところがあるなんて、今日の今日まで知らなかった!
いつか探検にくるぞ。

五日市街道から成蹊大学正門には高いケヤキ並木が続いている。
それほど広い空間でもない正門前が、この高いケヤキ並木のおかげで
非常に大きな空間が拡がったように感じるから不思議なものだ。
学問を探究する最高学府に相応しい雰囲気だ。


ケヤキ並木が静かなたたずまいの成蹊大学正門

今日のお勉強は、1月の東大での研究会3月の学習院大での研究集会などに続き、
私の仕事に非常に関連の深いテーマの研究報告を聴き、討論を聴くというものだ。
今回の学会は、総会に研究会、分科会を、今日と明日で2日間にわたって開催する
非常に大がかりなもので、参加する学会員達もその道の権威が顔を揃えている。
その著作を読んで感銘を受けた先生や、学生時代の教科書で聞き知っている先生など、
滅多に顔を拝むことのできない先生方が一同に会しているのだから、結構興奮した。
私のような小市民には、多少、場違いかという感じもしたが、背に腹は代えられない。
エライ先生方に臆することなくしっかり勉強しておかねばならない。

私が出席した分科会は、お二人の先生がそれぞれの研究分野の立場から報告され、
討論者としての先生がそれぞれの報告を論評しつつ、全体を総括するという流れ。
その後、休憩を挟んで討論というほどではないが、三人の先生方が意見交換し、
さらに質疑応答に展開させていくものであった。
今日のテーマは、古くて新しいテーマであり、最近、にわかに注目を浴びているので、
質問者は若手が多かったようだが、私も調子にのって多少の批判を交えつつ、
自らの仕事に活かすべく、報告されたお二人の先生に質問してしまった。
学会の常連たる会員の方々からは、見知らぬ奴が何か言ってるぞ?
などと思われてしまったかもしれないが、私自身は問題点を認識してもらえた点で
有意義な質疑応答ができたと思っている。
予期せぬことに、討論者たるもうお一人の先生からもコメントをいただけたのだが、
この先生、今日のテーマについては、長年の研究と実践においてキーマンのお一人で、
そのような先生から、私の素朴な疑問に直接の回答をいただけたのはラッキーだった。

全体としては、もう少し具体的かつ本質的な議論を展開して欲しかったが、
ある意味、このテーマについては、この権威ある学会の分科会においても、
これが限界なのかもしれない。
やや物足りなさを残しつつも、私にとっては有意義な学会であった。


1924年の建築という成蹊大学本館

ところで、大学といえば私の関心事の一つが講義棟などの建築物である。
近年は、新たなキャンパスができて建物も真新しいものが増えている一方で、
開学時代の建築物は老朽化に伴って建て替えられているような状況にある。
古い建物が必ずしも優れているというつもりはないが、
設計者の多くは、最高学府の象徴としての建築物を意識していたフシもあり、
そのような一つの哲学や、開学後の歴史の重みのようなものを感じることがある。

成蹊大学の正門を入った正面には、大正末期に建設されたという大学本館があり、
いかにもこの大学の顔といた存在感を示していた。
周囲に建っている図書館や講義棟は、いかにも現代的な建築であるのとは対照的で、
少し色あせてきつつあるものの、親分がまだまだ若い衆には負けんぞというように
ドーンと構えているようなたたずまいであった。


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大学オケのOB会

2008-05-03 23:36:03 | 音楽日記
一週間くらい前だっただろうか?
「5/3は、Sさんと室内楽やるから空けとくように。」
大学オケの先輩であり葛飾フィルの先輩であるK氏からメールが届いた。
室内楽やるから空けとけっつーてもな…いきなりやんか。
しかもGWの4連休初日やん。
フツー、もっと前から予定しとくわな。いきなりにはよー空けられへんで。
という理屈は、わが大学オケでは通用せんかった。
それは、大学卒業して社会人になったゆーても変わらんことや。

そのようなことがあったので、5月3日の今日は、本来、明後日に本番を控えている
市響ジュニアオーケストラの直前集中練習に参加するはずであったが、
急遽、Sさんとの室内楽という、より重要な行事に参加しなければならなくなった。

午前中、船堀シネパルで朝一の映画『名探偵コナン~旋律の譜面~』を家族で観た後、
都営新宿線、京王線、小田急線を乗り継いで、遠路、S先輩の住む唐木田まで向かう。
「五重奏や合奏協奏曲もするらしいが誰が来るか分からへんし、両方持って来いや。」
との連絡を受けたので、ヴァイオリンとヴィオラに合奏用の楽譜をつめた紙袋を担ぎ、
結構、大変な思いをしながらやっとのことでたどり着いた。

途中、「多摩センター」駅でやはりヴィオラの先輩F女史と一緒になり、
さらには、「唐木田」駅でチェロの助っ人某氏(お名前を失念)にもお会いした。
このお手伝いをお願いした某氏の存在のおかげで、S先輩の迎車に便乗できた。
そして「唐木田」駅から数分の場所にある、今日の会場に到着したのである。
(ここまで、ほとんど意味のない文章。…前置きが長いのが私の悪いところ。)

さて、こんな感じで始まった本日の大学オケのOB会関東支部会の、
ごくごく限られた有志による室内楽練習(を遊ぶ会?)であった。
特定の読者を意識して記述するならば、今日のメンバーは次のとおりである。

【Vn】 コンマスS氏、その奥様、4つ先輩K氏、1つ後輩O女史、その旦那と息子
【Va】 2つ先輩F女史、私GAO
【Vc】 某氏(コンマスS氏のアンサンブル仲間)、M女史(S氏奥様と私の知人)
【Fl】 大先輩M氏(今日はコンチェルトグロッソの指揮も担当)



このようなメンバーで最初にトライした曲は、
S先輩お気に入りの曲、モーツァルトのディヴェルティメントK.138
初めは、O女史一家がいなかったので、VnⅠ:2、VnⅡ:2、Va:1、Vc:2
という編成でやることとなり、私はVnⅡを担当、久し振りにヴァイオリンを弾いた。
・・・が、しばらくト音記号が読めなかったり、いつの間にかハ音読みをしてしまい、
もうボロボロの演奏で、一緒にVnⅡを弾いたS先輩の奥様にを困らせてしまった。
2回目のトライでようやくまともになったが、ちゃんと予習しておくべきだった。

次に、同じモーツァルトの一連のフルート・カルテットを演奏した。
ヴァイオリンは1パートのみなので、ここからヴィオラを弾くことになった。
M氏のフルートは、いつ聴いても優しく包まれるような包容力がある演奏だ。
ついつい聴き惚れて、我がヴィオラ・パートをオチてしまったりする。
一緒に弾くF女史もカチッと弾く。
皆ほぼ初見であり、私など、音符の黒いところや早いパッセージのところは、
得意のワープ奏法(最近、K先輩は「エアー・ヴァイオリン」といっている)を
適度に駆使しして、音楽の輪郭は押さえながらも、それらしく乗り切っているが、
スキを見せないF女史の演奏は、遊びとはいえ、しっかり見習わなければならない。

その後、勢いに乗せて、オーボエ・カルテットを引き続きM氏のフルートで演奏。
さらに、昨年末、12時間の夜行バスにのって、大学オケの定期演奏会を聴きに行った
K先輩が、その翌日に近しいOB達とチャレンジしたという
ブラームスの弦楽六重奏第1番Op.18の第1楽章と第2楽章を演奏した。
「演奏した」というより「やってみた」という表現の方がより実態に近いか。
ブラームスの弦楽六重奏は、ヴァイオリンで少しだけかじったことがあったが、
ヴィオラで弾くのは今日が初めて。
この楽器独特の音色が魅力的に織り込まれていて、これはなかなか味わい深い曲だ。

そこにO女史一家が到着。

後半戦は2本のVnソロが必要なコレルリとヘンデルのコンチェルトグロッソに挑戦。
第何番の作品を演奏したのか、既に忘れてしまっているのだが、
まあ、一連の合奏協奏曲作品群の中から数曲を演奏した。
大学オケの頃、この時代の作曲家の作品を演奏する時には、必ずといってよいほど
「いかに美しい三度を聴かせるか」と先輩から口酸っぱく言われ続けた。
そのことは、別にこの時代の作曲家の作品だけに限られた話ではないのだが、
やはり、メロディーだけではなく、ハーモニーの変化だけで楽しむ要素も多く、
そういう傾向をとらまえての指導だったのだと思う。
緩徐楽章においては、ある程度そういった配慮が実現できたようだ。

最後は、レスピーギの「古代舞曲とアリア」第3組曲の1曲目と3曲目を演奏。
シンプルなメロディを舞曲のリズムのせて、ロマンティックに仕上げたこの曲、
比較的取りつき易い曲だと思っていたが、ことはなかなか簡単ではなかった。
大学オケ時代に弾いたことがあって、それなりに理解しているつもりだったが、
なんのなんの、当時は、わかったという思い込みだけだったのかもしれない。

最初は音程が悪かったのだが、さすがに後半戦はある程度収束してきて、
私も自分の楽器が隣のF女史の奏でる音と共鳴しているのを感じた。
こういう感覚が当たり前になると、良いアンサンブルができるのだろうな。




とにかくパワフル!ヴァイオリン軍団

いろいろな意味でごついメンバーのそろったヴァイオリンパート。
左からS氏とK氏の両先輩は、我が大学オケでのコンマス経験者(で大阪モン)。
あくびする息子をひざに抱いて母親しているO女史も、一方で楽器を手放さない。
彼女がかつて我が大学オケのセコバイのトップでブイブイ言わせていたとは…。
一つ先輩であるはずの私も、彼女の睨みには気圧されて逆らえなかったな。
そして一番右端でクールに弾いているO女史のご主人は、
これまた某帝国大学のオーケストラでコンマスの要職にあったという。
現在も、埼玉県のアマオケT響でコンマスをなさっていて、その音の綺麗なこと!
写真には写っていないが、先輩S氏の奥様もパワー全開であった。


チェロパートはお手伝いのお二人

さて、この大学オケのOB会関東支部会で、毎度困っているのがチェロパート。
大学現役時代に数々の伝説を残したチェロの名物OBが何人かいたりするのだが、
皆、長らく楽器演奏を遠ざかっているということもあり、なかなか参加者がいない。
そこで、今回はS先輩が所属している室内アンサンブル仲間でいらっしゃる某氏と、
S先輩の奥様のご友人M女史を助っ人にお招きしたのである。
なんと、M女史は、私が以前所属していたオペラ・オケに参加されていた方で、
思いがけないところで交友の輪が繋がり、人の縁の不思議さに驚いた。

それから、写真のないヴィオラ・パート。(私がカメラマンだからしょうがない?)
2つ先輩のF女史と私の二人である。
F女史は、都内のアマオケ某Gフィルに所属し、長らくトップをお務めであった。
このGフィルというのが、アマチュアとはいってもその演奏水準の高さは定評があり、
先だってGフィルの定期演奏会(のゲネプロ)を聴いた時には驚いたものだ。
勿論、F女史も我が大学オケではトップ経験者である。


指揮者M氏「あれっ?スコアはこの曲でいいんだよね?」
コンマスS氏「おいおい、パート譜が違うんとちゃうか?」
下働きK氏「えろうすんません。あっれ~?おっかしーなー」


ヘンデルやハイドンのコンチェルト・グロッソは、スコアを切り貼りした
急ごしらえのパート譜を使ったので、曲目や速度記号が抜けている楽譜もあり、
演奏してみるとテンポや調性が合わず、違う楽譜を見ていたというような混乱も。
…でも、ちゃんと切り貼りの準備をしてきたK先輩には脱帽である!…

指揮のM氏は、フルート奏者である。
大学オケでのM氏のフルート演奏は数々の名演を残して伝説にすらなっていて、
かつて、私からみて雲の上の方のような存在だった大先輩である。
今日のフルート演奏を聴いても、その演奏と存在感は色あせておらず、
そのような先輩と一緒に演奏できるのはとても幸せなことだと思う。
M氏は、神奈川県のアマオケY管弦楽団でもフルートを吹かれていて、
以前、その定期演奏会を聴いたときには、オーケストラというのは、
フルートの首席が素晴らしいだけで十分聴き応えがあるものだ…と感じた。


お疲れさまでした!あっという間の4時間でした。

練習(?)が終わると、幼い坊主(私は彼から「フラットさん」と呼ばれた)を連れた
O女史一家とS先輩の奥様は所用があって帰宅されたが、
残りのメンバーは多摩センターの駅ビルで“反省会”と称する打ち上げへと突入。
一応、言い訳程度に本日の練習内容を振り返り、どのような練習が必要なのか、
どういったことが課題か(…う~ん、先ずはテンポ感と音程かな?)などを反省。
引き続き、9月に予定している演奏会へ向けてのスケジュールや選曲など、
事務的な確認を行い(…この部分が非常に怪しい…この場限りの確認か?)、
しっかりしたコンサートとすべく準備を進めよう(という意気込みだけはある)と、
その思いのたけを(かなりS先輩が中心に)語り合ったのである。

勿論、皆、もうナイスミドルの年齢であるから、家族の近況なども話題となり、
大学オケ時代の想い出話に花が咲いたことは言うまでもない。

帰りの電車。
共にJR総武線の「新小岩」駅で下車する予定だったK先輩と私は、
いささか酩酊気味であったことと演奏の疲れがどっとでて寝過ごしてしまった。
かつて、それが要因となって高価な楽器を失った人がいると聞く。
お~危ない危ない。

それにしても、大学の先輩後輩が年に数回程度ではあるが、
こうして久し振りに顔を揃えて一緒にアンサンブルするというのは、
(その出来がどうであれ)なかなか良いものである。
私は、良い先輩後輩に恵まれ、大学オケで本当に貴重な財産を手に入れたものだ。



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映画「ラフマニノフ~ある愛の調べ~」

2008-05-02 06:43:30 | 日記

昨日(5/1)の午前中休暇をとって、女房と二人で銀座テアトルシネマにでかけた。
4/19に封切られた映画「ラフマニノフ~ある愛の調べ~」を観るためだ。

―セルゲイ・ラフマニノフの“あの名曲”は、こうして生まれた―
なんて宣伝文句に魅せられて観ることにしたが、なかなか良い映画だった。
監督はバーヴェル・ルンギン、主役はエフゲニー・ツィガノフという人。
主役の人は、よくもまあラフマニノフに似ている人を見つけたものだと感心した。

映画は、ラフマニノフのニューヨークでの初コンサートが開かれたところから始まる。
目の前に繰り広げられる音楽の奇跡に、カーネギーホールは熱狂的な感動で包まれる。
1920年代、アメリカに亡命したラフマニノフに、人々は破格の賛辞を贈り続けた。
しかし、その大成功とは裏腹に、ラフマニノフは日に日に憔悴していく。
日々の多忙、募る望郷の念から、新しい曲が書けなくなってしまうのだ。
そんなある日、ラフマニノフのもとに、贈り主不明のライラックの花束が届く。
故郷に咲き乱れるその花の甘い香りをかいだラフマニノフに新たな旋律が…。
という展開である。


平日の午前中の上映にも関わらず、連休の谷間とあってか映画館は満席であった。
ただ、お客さんのは非常に高い年齢層の方々が多く、ようやく40代を迎えたような
我々夫婦はまるで子供のような感じすらした。
世の中、第二の人生を楽しむ世代が増えていて、コンサートや美術展など、
そういった年齢層をターゲットに、観客動員増を狙った作戦が展開されているという。
最近のコンサートや今日の映画でも、そんなことが実感された。

でも、今日の映画「ラフマニノフ」は、その内容からして若者向きというよりは、
結婚して十数年程度の経験がある我々のような夫婦にこそ相応しい内容かもしれない。
映画予告編に「切なくも情熱的な愛の日々が甦る…」なんてフレーズがあったが、
若者はそういう日々の真っ最中だろうし、やはり私のようなナイスミドルにこそ、
胸にグッとくるような味わい深い感動と共感が自然に湧いてくる。
最後はやはり涙を流してしまった。

女房も感動していたようだ。

映画館を出ると日常生活が待っていて、女房とのランチの後には出勤したが、
気分的には一日休んだ方が良かったなと思った。
…もっとも、午前中の映画鑑賞を考えた時から思っていたことだが…

映画の日。
たまにはこういうのも良いな
…女房が味をしめそうなのが、ちょっと気がかり…



銀座テアトルシネマの周辺にはポピーが咲き乱れる



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分奏改め合奏 ~市坪先生の合奏?~

2008-05-01 23:52:04 | 葛飾フィルハーモニー管弦楽団
今日(5/1)の葛飾フィルの練習は、ヴィオラの市坪先生による弦分奏であった。
前半は。

で、後半は、合奏になった。
今日は、管分奏のトレーナーの先生が急遽来られなくなったため、
管楽器は、前半はトレーナーなしでの自前の分奏でベートヴェーンを練習し、
後半は、弦楽器と合流して、市坪先生のご指導でブラームスの合奏となったのだ。

さて、私は家の事情で、その後半の練習からの参加となった。
前半の弦分奏は、ワーグナーをみっちりとやったということだが、
ヴィオラは、先日のパート練習の成果がはっきりと表れていたそうだ。
…よしよし。やっぱりパー練してよかった!…

急遽合奏となって、多少面食らった感の市坪先生ではあったが、そこはやはり音楽家。
「ぼくは、指揮はアマチュアだから…」などとおっしゃいながらも
ツボを押さえたご指導に、管楽器のメンバーからもなかなか好評であった。

ブラームスといえば、ヴィオラの出来が気になるところであるが、
今日はほぼ全員が出席した一方で、ヴァイオリンの出席者が少なかったこともあり、
ちょっとバランスを欠いて「うるさかった」ようである。
一時期、ヴィオラの音が大きくなったのはいいが、音程が悪すぎると言われ続け、
今日「うるさい」と言われて、「また音程かっ?」とドキッとしたのだが、
この点は随分改善されたようで、今日はまさに音量だったそうだ。
音量が足りないといわれるよりは、少し落とせといわれるぐらいが良いので、
前向きに受け止めて、もっとピュアな音に心がけよう!

市坪先生は、弦楽器と管楽器が掛け合う部分でのつなぎやフレージングを中心に
指導されたが、特に弦の音の速さ(弓を弾く加減と管に息を吹き込む加減)には、
自らの楽器をとりあげて弾いて聴かせる場面も多々あり、こだわっていらっしゃった。
オケのほうも、これまでの積み上げが練習中の反応の速さに表れてきていて、
指摘を受けると、フッと敏感な反応をするようになってきたので、
まだまだ甘い部分はあちこちに散見されるものの、少しずつ音楽的収束をみせてきた。

来週、連休明け直前の5/6は、終日、指揮者森口真司先生による強化練習の合奏だが、
有意義な練習が積み上げられそうな気配を感じた今日の合奏であった。

ところで、今日、ヴィオラの入団希望含みで練習見学者があった。
見学とはいっても楽器を持ってきていたので、一緒に弾いたのであるが、なんと、
昨年エキストラ出演したアイノラ交響楽団で同じプルトを組んだGさんであった。
彼女もエキストラとしての出演で、よく弾いていたので好感を持っていた。
このまま入団を希望して、オーディションを受けて入団できればウェルカムだ!


今日、5月1日。
葛飾フィル第35回定期演奏会まで、
あと38日…


◎葛飾フィルハーモニー管弦楽団 第35回定期演奏会
  日時:2008年6月8日(日) 14:00開演(13:30開場)
  場所:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
  指揮:森口 真司
  曲目:ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲
      ベートーヴェン/交響曲第4番
      ブラームス/交響曲第2番
  料金:1,000円(全席指定)※チケット好評発売中
  HP:http://www7.big.or.jp/~katuphil/



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