GAOの隠れ処「ムンダナ」

都内のアマチュアオーケストラでVnとVaを弾いているGAOの、音楽を中心とした関心事についてのあれこれ

研修講師

2007-01-31 06:43:50 | 日記
昨日(1/30)、ある法人の研修会で講師として1時間半話す機会があった。
私が現在関わっているプロジェクトが、この法人の業務分野と密接な関係があるため、
最新情報を話して欲しいと、研修カリキュラムの講義1コマを任されたわけだ。
まあ、専門的というより関連分野のトピックスとして最近の動向を紹介した程度だ。
実は、この法人の研修会には数年前から講師として関わってきているのだが、
今回は、これまでとは別の分野の講義を受け持つことになったので、
おやじが上京して我が家に泊まっていた土日には、それなりに準備の勉強もした。

30人程度の研修生は、この研修でスキルアップを図るため全国から集まっている。
この道30年以上のベテランから新米君までと年齢層の幅も広く、したがって、
研修の分野に精通している人から全くの初心者まで、有している知見も様々。
その研修生達が関心を持っている分野の話をするのならばいいのだが、
今回は、密接な関係がある分野といっても、日常的には異なる分野の話なので、
いかに彼らの興味を惹きながら話を進めていくか、結構気を使った。

彼らの反応をみていると良くわかるが、あまり概念的、理念的な話は退屈。
しかし、誰もが日常的に経験する具体的な話を交えると、にわかに興味を示す。
つまり、前者の話のときは、配付資料の関係ないところながめていたり、
腕を組んで何やらうつむいて考え込んで(要するに眠って)いたりするが、
後者の話のときは、全員の視線が私に集中するのである。
よっぽどのへそ曲がりでもない限り、老若男女を問わずを総じて同様の反応だ。

講義の前半は、最近の動向の前提として過去の状況を解説したのだが、
この時は、やはり数人の研修生が眠っていたようだ。
それで、その後は、解説する内容を身近で具体的な例に置き換えて説明したり、
説明する口調を、解説調から会話調に変え、つまらんジョークも数回織り込んだ。
これは功を奏したようで、1時間半の講義の後半1時間程度は、
ほとんどの研修生が、顔を上げて私の顔を見つめながら聞いてくれた。
さらに、説明したことを、「でもそんなこと真面目にやってらんないっすよね。」
などといった調子で、本音ベースの感想を交えたりすると共感も得られるようで、
数人の研修生からは親しみを持って話を聞いてもらえたようだ。


ところで、今、自分が関わっているプロジェクトを進めるに当たっては、
同業者の関係担当窓口20か所程度をたずねて、プロジェクト内容を説明し、
先方の意向や解決すべき課題を引き出し、意見交換や調整、交渉を行っている。
相互に生じた誤解や勘違いを時間をかけて修正しなくてはならない場面もあり、
それなりに先方に対する気遣いも必要で、面倒くさくて疲れる面もある。
しかし、自分の意図するところが先方にも十分理解されて話が上手くいくと、
それまでのプロセスで苦労したことは、やりがいのある苦労だと実感する。

考えてみると、昨日の講義で研修生の反応をみて自分が試みていたことは、
普段、仕事の現場でやっていることに過ぎないことに気がついた。
相手に伝えたいことがハッキリしていてそれなりに準備さえしていれば、
人前で講義したり話すということはそんなに難しいことではなさそうだ。
実は、昨日の講義は、依頼を受けたときは気楽に引き受けたのだが、
最近忙しくて、逆にこの講義のことが面倒で厄介なものに感じていた。
終わってみて、今朝、こんなことを考えると、何でもないことなんだと思った。


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新たなカップルをお祝いした

2007-01-28 16:32:35 | 日記
昨日(1/27)おやじが上京してきて我が家に一泊した。
いろいろな話で盛り上がったり、子供たちも多少興奮気味にはしゃいだので、
今朝はみんなで朝寝して、朝食といってももう昼近い時間となってしまった。
滅多にないことだし、どこか外で昼食にしようということになった。

女房とおやじが意気投合して決めたのは、新浦安オリエンタルホテル2Fの
中国料理「チャイニーズ・テーブル」でのランチ・バイキングだ。
我が家からは、道が混んでいなければ車で15~20分程度のところにあるので、
女房がたまに友人とお隣の洋食バイキングにやってくることもあるらしいが、
この中華のほうは、実は、おやじのお気に入りの場所になっているのだ。

同じフロアの吹き抜けには、ホテルの結婚式場チャペル「ルミネール」がある。
隣接する「チャイニーズ・テーブル」からは、その様子が手に取るように見える。
若いカップルの幸せな様子が、挙式の緊張感とともに伝わってくるので、
周囲の我々も幸せな気分になってくる・・・そんな雰囲気が気にっているようだ。
今日も、丁度これから式が始まるところだった。

以下、式の様子をながめてみよう。


親族友人達は着席して新郎新婦を待つ...

緑豊かなベンジャミンの木々に囲まれたチャペル「ルミネール」。
天窓からの自然光が開放感と静寂感を引き立てている感じがする。
こういう場での自然光は、神聖さとか純潔さをことのほか演出するもんだ。



父親に伴われた新婦が新郎のもとへと歩みだす...

新婦は父親にエスコートされてその一歩を踏み出した。
その先には、神父様とともに待つ新郎の姿がみえる。(ちょっと見えないか・・・)
親族友人達の祝福の拍手、歓喜の声がチャペルに響きわたる。
新婦の胸の鼓動が最高潮となる瞬間。

・・・なんて感動的なことを想像するが、女房に聞くとそうでもなかったらしい。
女房は父親とともにバージンロードを歩む間、ヒールの高い靴で転びやしないか
と、そればかり考えていたそうだ・・・現実はあまりロマンチックじゃないね。
色気のない話ついでに、画面左に写っているインフォメーションボードが、
我々の目的のお店、中国料理「チャイニーズ・テーブル」のボードだ。
このあと、チャペルの向こう側に見えるこのお店のテラスで食事となった。



新郎新婦の未来に幸多からんことを...

神父様から祝福の言葉を授かる新郎新婦。
「二人が豊かな時も、そうでない時も、互いに慈しみ・・・」
なんともありがたく尊いお話に、周囲の人々もしばし素直な心持になる。

・・・この瞬間くらいは、多分、誰もが本気でそう思うに違いない。
そして、それからもずっとそう思い続けて夫婦ともに人生を歩むのである。
のだろうか?
と思い、傍らの女房をしげしげと見たりする。
一緒に、賛美歌なんか歌っちゃってるから、まあ、まんざらでもないか。

画面手前の人だかりは、たまたまこの場に居合わせた通行人Aだったりする。
この時は、我が家族を含めた縁もゆかりもない30人ばかりの老若男女が、
二人の未来に幸せあれと賛美歌を歌い、最後には列席した親族友人達とともに
フラワ・ーシャワーで祝福の大輪を咲かせたのであった。

女房や子供たちが喜んだことは言うまでもないが、
元自衛官の我が父も年甲斐になく(?)大喜びでお祝いしていた。
結婚する二人への祝福は、他人であっても皆で幸せを感じることができる。
ホテルの宣伝をするわけじゃないが、ここは心温まるところだ。


《おことわり》
ご両家の皆様、本当におめでとうございました。
無断での撮影でしたが、我々にも幸せをおすそ分けいただくということで、
どうぞご容赦くださいませ。
若いお二人の将来が希望と安らぎに満ちた幸福なものでありますように。


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BODY & SOUL

2007-01-27 23:21:32 | 音楽日記

ハナキンの昨晩(1/26)は、上司「コードネーム0024氏」以下4人で南青山へ繰出した。
3週間前から今週前半まで、ウィークデーは仕事で午前様になることが続き、
皆それなりに疲れが溜まっていたりするが、遅れ気味ながらも仕事は前進しており、
久しぶりに週末の解放感のなか、互いをねぎらいながら一杯やることになった。

ただ、昨晩のチョイト一杯は、いつもと趣向が異なっている。
私以外の3人は以前にも行ったことがあるらしいが、ジャズ・ライブの店だという。
上司「コードネーム0024氏」が自らを癒す隠れ処として、よく通っている店らしい。
(そういう処だから、このブログで公にするのはどうか?・・・とも思ったが、
お店自体は有名なお店だし、一流どころも出入りしているし、まあいいじゃん。)

表参道でゲスト1人と待ち合わせて、目的のお店「BODY & SOUL」に向かった。
上司「コードネーム0024氏」がお気に入りの席を既に予約してあった。
今日のステージは、チャリート(vo) 市川秀男(pf) 坂井紅介(b) 小山太郎(ds)
という面々である。
チャリートさんがどういうヴォーカルなのか、事前にネットで検索してみたら、
昨年リリースした『Nica's Dream』Charito with Manhattan Jazz Orchestraが
つい先日、スイングジャーナル誌の第40回(2006年度) ジャズ・ディスク大賞の
ヴォーカル賞(国内部門)を受賞したばかりという話題が飛び込んできた。
さらに、その受賞は、彼女の実力からいえば遅いという意見もあったようだ。
なかなか期待できそうだ。

お店に入って先ずはビールで乾杯。
ゲストのT氏が数日前に誕生日を迎えたのでお祝の言葉も忘れない。
ファーストステージまでは、まだ40分程度あるのでお客はまばらだ。
今のうちに腹ごしらえをしておく。
「あまり腹の足しになる食いもんがないけん。」
職場を出る前に上司「コードネーム0024氏」がそんなことを言って、
「ほなけん、なんか軽く腹に入れといたほうがええ。」
とのアドバイスがあり、部下「シュガーK」と「下町の素潜り君」は、
ここに来る前、共に肉まんを2コずつ食べてきたそうだ。
・・・しかし、ザッと注文した食事はそれなりのボリュームだった・・・


さあ、いよいよファースト・ステージがはじまった。
ヴォーカルのオープニングは「サンデイ・モーニング」という曲だ。
どこかで聴いたことがある曲だと思っていたら、部下「下町の素潜り君」が、
「あっ、これ私の結婚式で流れていた曲ですよ!」と言う。
すぐさま、上司「コードネーム0024氏」が反応して
「じゃ、なおさら今日は奥さんにも来てもらうべきだった。」と言う。
・・・実は、いつも遅くまで残業させて申し訳ないとお詫びの気持もこめて、
今日のこの席に、部下「下町の素潜り君」の奥さんも招待しようなどという
半ば本気の冗談めいた話があって、数日前から何度か話題にしていたのだ・・・。
確かに、奥さんも招待していたら、この曲だけで喜んでもらえたかもしれない。
ところで、この曲「サンデイ・モーニング」はなんで耳覚えがあったのか?
部下「シュガーK」によれば、トヨタ「Vitz」のCMで話題になってヒットしたらしい。
Maroon5(マルーン5)という米国のグループの曲らしい。

こんなちょっとしたドラマからスタートしたジャズの夕べとなったが、
次の曲「ニカズ・ドリーム」も、ジャズ・ディスク大賞受賞のタイトルナンバーで、
「サンデイ・モーニング」と共に、受賞アルバムの中からのお気に入りのナンバーか
チャリートさんの想いのありそうなナンバーをご披露いただいたような感じだ。
彼女の声は、あまりアクの強いものではないが、安定した心地良い声だ。
ステージ・キャラはノリの良い曲がマッチしそうな感じだが、
歌はバラードみたいな曲のほうが聴かせるんじゃないかなとも思った。

バックの3人だが、ピアニストは予定変更で市川さんとは別の方らしい。
一夜明けた今となっては、何という名前だったか忘れてしまった・・・。
でも、お名前を忘れてしまって大変失礼ながら、見ていて楽しいピアニストだった。
それから、ベースの方は数年前、別のお店で見たことがある人だ。
照れくさそうな笑い方に特徴があるので覚えていた。
ドラムスの方は、終始楽しそうな顔して演奏していて良い感じだった。

休憩を挟んだセカンド・ステージでは、
お誕生日を迎えたお客さんのために皆でハッピー・バースデーを歌う。
チャリートさんとお客さんとのやりとりもホドホドに楽しく、
この日、一番前の席に座っていた日本語の達者な外国人夫婦のダンナが
日本語と英語をごちゃ混ぜで話しながら、妙に盛り上がる場面もあった。
そんなノリもあったが、お客さんは全体的におとなしい感じだった。
上司「コードーネーム0024氏」によれば、毎度こんなものだという。
「ここの客は、ボクのように皆お上品な方ばかりだから・・・」


さて、お店での会話では話題にはしなかったが、セカンドステージで歌ってくれた
「素顔のままで」には、この日のナンバーで一番心を動かされた。
中学・高校時代によく聴いたビリー・ジョエルの「素顔のままで」は何年振りかしら。
彼の作品のなかでも有名な曲だからたまに耳にすることがあってもよさそうだが、
ちょっと油断していたところ不意を突かれた感じで、胸にジーンときた。
10代後半の何ともいえない感情がよみがえって、この曲自体に持つ私の想いが、
チャリートさんの心に沁み入る歌で随分増幅されたような気がする。


もう、6、7年前に、有楽町にある「Swing」というお店に通っては
ジャズを聴いて楽しんでいた時期があったのだが、
その頃を含めても、ジャズ・ヴォーカルは本当に久しぶりに聴いた。
とてもよかった。
上司「コードネーム0024氏」は専らヴォーカルしか聴かないと言うが、
このお店の持つ空間と雰囲気とも相俟って、その気持はわかるような気がした。

ワインも美味しく飲んで、いつもと違った非日常的で楽しいひとときを過ごした。
メンバーが職場の仲間であっても、こういうところで飲んで音楽を聴くと、
仕事のことなど吹っ飛んで、まるで音楽仲間と飲んでいるような気分になる。
しょっちゅうあって良いとも思わないが、ほんのごくたまには良いな。

ところで蛇足ながら、昨年このメンバーで、やはり表参道で忘年会をやったが、
終電が終わってしまって、江戸川区の自宅まで3時間半かけて歩いて帰った。
昨晩も、そういう展開になるのでは?と誰かが期待していたようであるが、
上手い具合に終電で無事帰宅することができた。


【メモ】
『BODY & SOUL』:港区南青山6-13-9 (03-5466-3348)
 ○営業時間/19:00~24:30(1st Stage 20:30、2nd Stage 22:20)


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青砥駅前「ワルツの塔」

2007-01-26 03:25:59 | 葛飾フィルハーモニー管弦楽団


京成電鉄の青砥駅前に「ワルツの塔」というのがある。
ワルツ王と呼ばれるJ.シュトラウスを模した像である。
なぜ、ここにこのような像が立っているのかよく知らない。
でも、ウィーン市立公園の“シュトラウス像”と同じだから
葛飾区とウィーン市フロリズドルフ区が姉妹都市になって、
それにちなんで設置されたのではないだろうか・・・。

さて、写真の像をみて何か変なことに気づかないだろうか?

今日(1/25)は木曜日だから葛飾フィルの練習があったのだ。
これは、つい先ほどまで葛飾フィルのメンバーと呑んでいて、
帰り道の途中に撮影したものだ。

何か変だ?


えっ?どこが変だ?


あっ、もしかして・・・



そう!


弓がないのだ!!



「ワルツの塔」なるシュトラウス像を、もう一度、よく見てみよう。










ほら!

弓がないでしょ?


誰のいたずらか知らんが、こりゃちょっと気の毒だよね。
なんとかしてあげられないものかな・・・
これじゃ、世界のワルツ王も翼をもがれた鳥と同じだよ。










あんまりかわいそうなので、
しばし、私の弓を貸してあげた。















ほら!

これならいいでしょ?


なんだか楽しそうなワルツが聴こえてくるでしょ?
シュトラウスさんの表情も少し嬉しそうな感じ・・・
これなら、ワルツ王もそのヴィルトーゾ振りを発揮できようというもの。





どこのどなたか存じませぬが、
シュトラウスさんに弓を返してあげてくださいませ。
ちゃんとワルツを奏でるシュトラウスさんのほうが、
本人にとっても葛飾の皆さんにとっても幸福なのだから。


シュトラウスさんが再びワルツを奏でる日はそう遠くはない。
葛飾フィルハーモニー管弦楽団の仲間もそう信じています。

だからね、お願い。



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都響の第639回定期公演を聴いた

2007-01-24 23:39:09 | 音楽日記

今日、ずいぶん久しぶりに仕事を早く終えて、都響の定期公演を聴いてきた。
ホールに向かおうとした時に、明日の打ち合わせの資料のことでアレコレしたので、
職場を出るタイミングをわずかに逸してしまい、1曲目には間に合わなかった。
しょうがなしに、ロビーでモニターと眺めながら、スピーカーを通して聴いた。
児童合唱団が「わらべうた」を次から次へとリレーのように歌いあげる。
まるで、走馬灯のように様々なわらべ歌を思い出しているような曲だった。

前回の都響の定期もしぶいプログラムだったが、今日も玄人好みではないか。
前半、日本人作曲家による2曲はともに初めて聴く曲だった。

■■■ 都響 第639回定期演奏会/Bシリーズ ■■■
《別宮貞雄プロデュース日本管弦楽の名曲とその源流4》

日時:2007年1月24日(水)19:00(開場18:20)
場所:サントリーホール(大ホール)
曲目:間宮芳生/合唱のためのコンポジションNo.4「子供の領分」
    小倉朗/管弦楽のための舞踊組曲
    バルトーク/2台のピアノと打楽器と管弦楽のための協奏曲
    バルトーク/舞踊組曲
指揮:高関健
独奏:田部京子(Pf)、小川典子(Pf)、
    安藤芳広(Tim,Perc)、小林巨明(Perc)
合唱:TOKYO FM少年合唱団/世田谷ジュニア合唱団



さて、1曲目の演奏が終わってホールスタッフに誘導されて客席についた。
拍手喝采を浴びている児童合唱団の子供たちは40~50人くらいだったが、
きっと客席にはご両親や親族の姿も多かったのではないだろうか。
当初予定されていた演奏順は、この曲は休憩後に演奏されることになっていたが、
プログラムの冒頭に持ってきたのは、子供たちの帰宅を考えてのことだろう。
営業目的のコンサートの出演も夜は時間制限があったような気もする・・・。


2曲目の小倉氏の作品は、舞踏組曲という名前がついていて、
リズミカルで躍動感のある曲でちょっと面白いなと思った。
ただ、なんとなく映画音楽のような印象を受け、音楽だけで独立した作品ではなく、
何かの映像や特定のシーンのためにつけた音楽のような感じがした。
メロディーを聴かせるのではなく、ちょっと変り種のリズムを楽しむって感じか?
元気のいいところは戦(いくさ)のシーンが思い浮かび、戦国ものの映画音楽?
などと、終始、そんなイメージで聴いていたら、あとでパンフレットを読んで合点。
曲目解説によれば、舞踏家の依頼によってかかれたピアノ曲を、
作曲家自身によって管弦楽に編曲されたものらしい。
あーっ、なるほどね。確かにそんな感じの曲でもある。
そういやそういう名前の曲じゃん!


休憩中にバルトークの『2台のピアノと打楽器と管弦楽のための協奏曲』の
舞台セッティングが長い時間をかけて行われた。
ピアノ2台に打楽器群をどうセッティングするのか興味があったので、
その並びを携帯に収めた・・・写真はセッティングがほぼ完了したところ。

さて、その演奏は観ても聴いてもなかなか緊張感があり、聴衆の集中力も良かった。
やはり視線は4人のソリストに釘付けになるが、呼吸が合っていて気持ちよかった。
打楽器はリズムとテンポを決める重要な楽器であるが、その音色もさらに大切だ。
リズムを作るだけではなく、たった一度当たる瞬間に全ての音楽空間を決定する。
その瞬間によくもこれだけと感心してしまうほどの多彩な音色を創りだすのだ。
一方でこの2人の表情や動きをみていると、演奏というより作業という感じ。
しかも、この作業は緻密に計算された下準備の上で淡々とこなされているようだ。
変幻自在で多彩な音色は、もうそれは演奏家の感性の賜物である。
が、その感性を拡がりを持って表現するのは、妥協を許さない十分な準備なのだ。
・・・当たり前といえば当たり前なのだろうけれど、そんなことに気がついた演奏だ。
いや~、段取りって大事だな~。

プログラムのおしまいは、バルトークの『舞踏組曲』だ。
この曲は、一昨年、アマオケのE響の定期演奏会でエキストラ出演して弾いた。
最初、リズムが複雑に感じられてパート譜じゃわけが分からなかったが、
スコアを読むと断片的なフレーズがあちこち有機的に構成されていることが分かり、
そういうことが分かるにつれ、その練習プロセスがとても楽しかった経験がある。
ということで、聴くというよりはともに演奏するような心持だった。
私が常にこだわる音色では、思いもよらないところでハッとするような変化があり、
最終プルトまで弓使いが揃っているあたり、さすが都響だなと感心することしきり。
管楽器も音の歯切れが良いのでリズムがさらに生き生きとして音楽が弾む。
聴いていて心地よい演奏だった。

指揮の高関健氏は、昨年、日フィルでバルトークのオケ・コンを聴いたが、
なかなか洗練されたシャープな感じの音楽を聴かせるな・・・と感じた。
バルトークはもっと土俗的な雰囲気を表に出すべきだという論者もいるようだが、
私は洗練された都会的な演奏も民族色や土俗的雰囲気に溢れた演奏も好きで、
むしろバルトークの場合「べき」論で演奏するのは当たらないような気がする。
高関氏の指揮は、まだまだ色々なことができそうな感じがして面白そうだった。


仕事も楽器演奏も、成功の秘訣は「だんどり」だ!
今日の演奏会では、そんなことを学んだ。


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1月22日は「カレーの日」

2007-01-22 23:05:15 | 日記
今日の昼休み前、上司「コードネーム0024氏」がニンマリして言う。
「おまえ、今日なんの日か知っとるか?」
「今日ですか?」
「ほーよ、今日じゃ。」
「知らんです。…何の日なんすか?」
「今日はの、カレーの日なんじゃ。」
「なんすか?それ。なんでカレーなんですか。」
「今日は学校給食のメニューをカレーにした日らしいぞ。今朝、TVでやっとた。」
「じゃ、ウチのチビどもの今日の給食はカレーなんすかね?」
「きっとそうや。」

ということで、なんでカレーの日なのかというと、
昭和57年、全国学校栄養士協議会という会議体で、
「1月22日の給食のメニューはカレーにする」ことが決められて、
全国の小中学校で一斉にカレー給食が出されたことに由来するそうだ。

女房の携帯にメールして確認したところ、そのものズバリではなかったものの、
今日の子供たちの学校給食のメニューは「ツナカレーピラフ」だった。

そんな話の流れで、今日の昼食はカレーにした。


ところで、1月22日は「ジャズの日」でもあるそうな。
JAZZの"JA"が1月"January"の頭二文字で、"ZZ"が"22"に似ているところから、
東京都内の老舗ジャズクラブのオーナーからなる「JAZZ DAY実行委員会」が、
この日を「ジャズの日」として、2001年からイベントを続けているという。
毎年、日比谷公会堂でジャズ・フェスタなるものを開催しているらしい。
随分こじつけっぽいジャズの日だが、まあ、色々な記念日はあっていいかもね。

さらに、蛇足ながら、毎月22日は夫婦の日でもある。
だが、我が家では特に何もしない。
あっ!そうそう、高校からの親友セージの誕生日だった。


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恐るべき“Google”

2007-01-21 23:55:16 | 日記
今やインターネットで「検索」するのは我々にとって日常的な行為だが、
検索することを「ググる」というくらいに、グーグルは圧倒的な存在だ。

NHKスペシャルで「グーグル革命の衝撃」というのをやっていた。
数年の交渉の末、初めてグーグル本社に入っての取材が許されたとかいうので、
どんなことが公開されるのか?と期待して観た。
全世界の情報を整理するというグーグルの戦略が、
我々の日常生活にどのような変化を及ぼしているのか…
グーグルを活用して月90万円稼ぐ若者の話、
検索ランキングで上位にランクされるための企業戦略の話、
検索と結びついたターゲット広告の話、
などなど、グーグルによってライフスタイルや経済活動が変わってきた例が
興味深く紹介されていて、それなりに面白かった。

しかし、一企業のTV取材には限界があるからしょうがないのだろうけれど、
グーグル自体の話はあまりなく、その話題にも新鮮味がなく少し期待はずれ。
去年、『ウェブ進化論-本当の大変化はこれから始まる』(梅田望夫著)を読んだが、
この梅田氏の著作のほうが、インパクトと臨場感があって面白かったし、
今日のTV番組は情報の鮮度においてもこの著作には及ばなかった感がある。

ただ、そうは言っても、映像に訴える力はあなどれない。
“Google Map”では、地球上の全地域の航空写真の詳細な検索の実現を目指すが、
地球儀のような映像からパリ凱旋門の航空写真の映像までを一気にズームする
あたりは見ごたえがあった。
書物を丸ごとデジタル化していく作業も気の遠くなりそうな話だが物凄い!
番組での紹介はほんの瞬間だったが、これはこれでインパクトがあった。

こういうことをやってのけるのは、やはりグーグルが米国の企業だからか?
莫大な資金に物言わせてやっていることだとはいえ、
ヨーロッパやアジアではここまで大々的に取り組めただろうか?
そんな感想を持った。

面白かったのは、これだけ一流の技術者を結集した企業の求人広告。
企業名も電話番号もない広告は、難解な問題にドットコムのみ。
その問題に興味を持ち、それを解いた者が、インターネットで
正解にドットコムでアクセスすると、それが求人情報という仕掛けだ。
いかにも技術者の発想らしく、自由とユーモアに溢れていて愛らしく思った。

それにしても、ネット検索ということだけで、
こんなにも我々の生活が変わってしまうのかと思うとそら恐ろしい気がする。
バーチャル・リアリティなんて、夢物語だと思っていたけれど、まさにリアルだ。
恐るべし“Google”!


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gavy nj

2007-01-20 23:42:24 | 音楽日記
毎週土曜14:00~18:50の時間帯にやっているNHK-FMの生放送番組に
「サタデーホットリクエスト」というのがある。
土曜の夕刻車を運転する時は、なんとなくだが、決まってこの番組を聴いている。

さて、明日、モーツァルトの大ミサ曲の本番を迎えるMフィルにお手伝いするため、
夕方からのゲネプロに参加すべく、17:40頃に我が家を出て車で練習場に向かった。
いつものように「サタデーホットリクエスト」を聴きながら運転していると、
“HOT!K-POP”というコーナーで、「gavy nj」というグループを紹介していた。
2005年にデビューした韓国の3人組女性グループとのことだが、かなり聴かせる。

この番組で聴いたのは、昨年11月にリリースされはたセカンド・アルバム
“The Very Surprise”からの1曲で「彼女が泣いている」という曲だった。
私好みのアコースティックな音楽に、歌をしっかり聴かせる曲作りが魅力的。
勿論、韓国語だから何を言ってるのか全くわからんが、雰囲気は十分伝わる。
最近、流行に勢いがなくなってきたといわれる韓国ドラマの主題歌か何かか?
そんな印象を持つ曲だ。・・・まあ、日本人のある年齢層に受けそうな曲かな?

番組の中でも、今後、台頭してくるグループではないかと紹介していたが、
男声のキーを思わせるような低音から、美しい高音まで広い音域をこなし、
なんといってもサビの部分での歌唱力はタダ者ではないことを物語っている。
メンバー3人は皆20代前半というが、その歌にはなかなかの説得力がある。
これからの活躍が期待できる実力派ボーカルユニットだと感じた。
今後、注目したい。

ちなみに“gavy”は歌妃のことで韓国語読みで「ガビ」と発するそうだ。


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くらげ

2007-01-16 23:02:10 | 日記

くらげをながめていると時間が経つのを忘れてしまう。
水中を泳ぐというよりは、宇宙空間を漂っているように感じる。
まるで自分も一緒になって、悠久の時空を彷徨っている気になる。
たまに、そういうボーッとしたひと時を過ごしたくなる。
くらげって、ながめてるだけでなんとなく癒される感じ。
どうしてかね。

写真は、昨年3月に小学生のチビ2人を連れて新江ノ島水族館に遊んだ時、
クラゲファンタジーホール(くらげコーナー)で撮った「ミズクラゲ」だ。
我が家でも大きな水槽でクラゲを飼ってみたくなった。

ところで、娘はくらげが嫌いだ。
もう数年も前の夏のこと、香川県観音寺市のGAOの実家に帰省した際、
近所の有明浜という遠浅の海水浴場でクラゲに刺されて痛い思いをしたためだ。
確か、もうお盆を過ぎていて、海水浴客もまばらな時期だったな…。
その後、海水浴に行くたび、クラゲはいないかとうるさい。

そのくせ、新江ノ島水族館では、このクラゲファンタジーホールが気に入ったようだ。
痛い思いをさせられたといえ、こうしてながめると子供も癒されるのかしらん?


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バーンスタイン最後のメッセージ

2007-01-12 23:52:16 | 音楽日記
「さあ、これから人間的で深い音楽をやろう…」
シューマンの交響曲第2番の第3楽章の練習を始めるに当たって、
マエストロ・バーンスタインがPMFオーケストラの若者達に放った言葉だ。
(正確な発言ではないかもしれないが、趣旨は間違っていないはず)

1990年から始まったPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)は、
世界の若手音楽家の育成を目的とした国際教育音楽祭で、毎年夏の札幌で開催される。
世界各地からオーディションで選ばれた音大生や既に活動している若手音楽家を、
これまた世界を代表する音楽家達が教授となって指導するものだ。
勿論、この音楽祭の開催中は、オーケストラや室内楽などの様々なコンサートがあり、
教える側も教えられる側も、ともに舞台に立って、我々聴衆を楽しませてくれる。

このPMFの提唱者であり、自らが亡くなる3か月前に札幌で指揮台に立ったのが、
レナード・バーンスタインであり、冒頭の言葉は、そのリハーサルでの一場面。
シューマンの2番シンフォニーは、このPMFの演奏を聴くまでは知らなかったので、
「人間的で深い音楽=シューマンの2番の第3楽章」という公式がインプットされた。
もう余命いくばくもなかった時期の記録だが、当時、NHKか何かのTV放送で観て、
その後何日もこのマエストロの言葉と表情が忘れられなかった。

PMFオケの演奏は生き生きとして素晴らしいと感じたが、それ以上に、
やはりマエストロ・バーンスタインの存在が大きかったのは事実だ。
時折喉を押さえて苦しそうな表情をみせながらも、今伝えられる全てを伝えたい。
そういう気持ちがその場の空気を共有していない我々にすら伝わってくる。
若者たちの表情は必ずしもバーンスタインほどの気迫や深みを伴わないが、
ある種屈託のない子供のような素直さとストレートな反応がみられ、
まさに人生に達観した老人が孫に意味深長な物語を話しているかのようだ。

たまたま練習していた曲がシューマンの交響曲第2番であっただけだが、
このような強い印象をこの曲とともに心に刻み込んでしまったため、
シューマンの交響曲第2番は、特にその第3楽章は私にとって特別な曲となった。


ところで、このPMFオケの初代コンサートマスターを務めた可愛らしい女性は、
現在(もそうかな?)、イギリスで演奏活動をされている船津たかねさんだ。
実は、去る99年3月28日、当時私が所属していた市川交響楽団の定期演奏会で、
彼女をソリストに迎えてブルッフのヴァイオリン協奏曲を共演したことがある。
GAOはセコバイのトップサイドだったので、彼女は目と鼻の先で演奏したわけ。
彼女は、自分のソロとの掛け合うオケのパートに対して常に目配せしながら、
しかもテンポの動きにも細かいサインをだして、互いの息づかいを確認しながら
一緒に演奏しようとしていて、上手くいくと楽しそうにニッコリしていたっけ。
本当は、オーケストラがソロをいろいろな形でサポートすべきところだったのだが、
随分オーケストラに寄り添ってもらって、オケがソロに助けられたような感じだった。

でも、一部の人たちしか知らない一番印象に残っている出来事があった。
練習中、ソロをちゃんと聴かないで勝手に演奏するオケに対して当惑した彼女が、
小さな声でもらした「気持ちが伝わらない…」という言葉だった。
私は、PMFオケのリハやインタヴューのなかで、マエストロ・バーンスタインが
“コミュニケーション”という言葉を何度か発していたことを思い出した。
せっかくの協奏曲の演奏なのに、ソロとオケの対話が成立しない状況に気がつき、
皆、音楽が好きでここにいるんじゃなかったのか…とハッとしさせられた。
そんなことがあったので、その後の練習や演奏会本番でのこの曲の演奏では、
彼女の息づかいや微妙な音色の変化を感じ、それに応えることができたときなど、
一緒に音楽しているという一体感を感じて、とても幸せな気分を味わった。
彼女もまたマエストロ・バーンスタインに深く共鳴し、人と音楽を愛する人なのだ。


いつもながら前置きが長い。
さて、三兄弟のパパさんが、次回のご自分のオケの演奏会でシューマンを演奏する。
女房がブログにシューマンのシンフォニーのことを書いたところ
それに「バーンスタイン最後のメッセージ」のことがコメントされたので、
早速、我が家のDVDをご覧いただこうと返事のコメントを入れた。
このDVDは、つい数年前たまたまCD屋さんで見つけて即買い求めたものだ。
久々に観たくなったので、船津さんのことなども思い出しながら
改めて全編とおしてじっくりと観てそして聴いた。
またしても、マエストロ・バーンスタインのエネルギーに元気づけられた。



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