ストーカー53

2022-12-17 07:40:28 | 日記
マイさんは、「ハルキ君のストーカー歴は長い」と言います。

そして、ハルキ君の好み、通勤の道のり、何時頃は何をしているのか…、そして、体調まで、誰より、ハルキ君のことをわかっています。

一般的には『こわい』と言われる存在なのかも知れませんね。

しかし彼女は、ストーカーの鏡(?)とでも言うべきなのか、決して主様に迷惑をかけない、気分を害することはしない…のは当然、少しでも彼の負担になりそうなことはしない。

徹底してました。

陰になり日向になり…と言いますが、陰になり陰になり…なんですね。

そして、最終的に彼女は他の人と結婚したのか?

………違います。

なんと、マイさんはハルキ君と結婚しました。

そしていまだに「私はストーカーですから」と言います。


ストーカー52

2022-12-14 08:15:42 | 日記
その後、ハルキ君の治療は順調に進み、一段落。

いろいろとマイさんの悩みも解決して、平和に過ごせるようになりました。

ただ、今まで以上にハルキ君からは食事の誘いが増えました。

なんと、「忙しいから」と、断ることもあるそうな。。。

そして、LINEも、あまり気にせずに送れるように。

まるでハルキ君の「彼女」になったような展開。。。

マイさんは、相変わらず「私はハルキ君のストーカーですから」…という。

ストーカー51

2022-12-12 10:33:43 | 日記
「思った以上に良くない状態だったんだ。」

ハルキ君の言葉に、マイさんは言葉を失くした。

「だけどね。君のおかげで、早く治療出来て、助かったんだ」

マイさんは泣き出した。

「ありがとう」


ハルキ君の病気は、なんと、良くない腫瘍の一種だと診断された。

しかし、早めの治療で、大事に至らずに、回復が見込めそうだ…ということだった。

「良かった…」

やっと、マイさんの心配事が解消された。



ストーカー50

2022-12-10 07:38:29 | 日記
なんと、ハルキ君に「ご飯食べない?」と言われて呼び出され、ワクワクしながら、小走りにお店に向かうと、既にハルキ君は来ていた。

そして、深刻な表情のままマイさんの姿を見つけて手をふった。

…どうしよう…なんだか、雰囲気が違う…。

そもそも、ハルキ君から食事に誘われたことは、ほとんど無い…。

…いい話かも知れない…と、足取り軽くやって来たが、実は、良くない話?

テンションが急激に落ちて、足取り重くテーブルに近づくと、気まずそうに座席に座った。

「ごめんね。ハルキ君が先に来ていると思わなかった…」

「……」

「えっと…、何かあった?」

マイさんは、ハルキ君の顔が見られない。

「実はね…」

深刻な顔をキープしたまま、ハルキくんが語りだした。

「思った以上に、良くない状態だったんだ」

「え?!ど、どういうこと?!」

ハルキ君が、喉を指差した。

「え?!え?!」

マイさんは、次の言葉が見つからない。

ストーカー49

2022-12-08 10:19:51 | 日記
「今日か明日、一緒にご飯食べない?」

ある時、ハルキ君からLINEが来た。

今まで、ハルキ君からの誘いが無かったワケではないが、急の誘いはドキッとする。

今日か明日なら、迷わず今日だ。


仕事終わりに、待ち合わせの店に走った。

珍しくハルキ君が先に来ていた。

ハルキ君は深刻な顔で待っていた。

え?

…もしかして、病気が悪かったの?

それとも、余計なお世話を焼き過ぎて、ハルキ君や家族に迷惑をかけちゃった?

…どうしよう…。