昨日のYahooニューストップに、「奨学金訴訟 8年で106倍」というニュースが報じられていました。産経新聞からの引用だったかと思います
記事によれば、奨学金を返済できず訴訟を起こされてしまうケースが、8年前に比べて100倍にまで膨れ上がっているようです。実際の訴訟数は平成24年で6193件。平成16年の58件から考えると、本当に飛躍的に数字が伸びてしまっています
ではなぜこのような状況になってしまったのでしょうか。記事から得た情報を含めて考えてみました。
1.本人に「お金を借りる」という認識がない。
奨学金が銀行など金融機関の教育ローンと違う点は、「本人が借りる」点にあると思います。保護者ではありません。本人が借りるのです。しかし、ここに意識が至らないケースが多いように思います
例えば日本学生支援機構の第二種奨学金を借りる場合、最大で月に12万円を借りることができます。これは1年に換算すると144万円。多くの大学が4年制ですから、卒業するまでに576万円の金額を借りることになります。
そして、卒業して社会人になった後、学生本人による返済が始まるわけです。22歳そこらで、約600万円近くの借金を背負って…。
今の奨学金は、高校在学中に予約ができるようになっています。私が思うに、未成年の少年・少女に【600万円という金額の大きさ】は実感できていないのではないでしょうか。実際に社会に出て働いてみて、「貯金を100万円貯めるだけでもこれだけの努力が必要なんだ」ということを身を持って知るのだと思います。お金というのは、そうなる前には極力借りない方が良いと個人的には思います。
なるへそ。考えてみたら600万円とは、毎月5万円をという安くはない金額を10年間かけてやっと返せるくらいのお金です。初任給が20万にも満たない若者は、奨学金の返済と生活費に給料を使ったら、将来に向けた貯蓄なんてほとんどできないのではないでしょうか
※もっとも、奨学金は20年かけて返済することも可能ですが。
2.奨学金を借りやすくなった
次に私がひっかかるのが、奨学金利用者の増加です。データによっては今の大学生の半数が何らかの金額の奨学金を利用しているといいます。これはつまり、大学生の半数が借金を抱えているということ。この状況は異常です
ではなぜこんなに奨学生が増えたのか。それは日本学生支援機構が奨学金採用の基準を緩めたところにあるのではないでしょうか。
利息付きの第二種奨学金の場合、申請条件の所得基準は確か1100万円前後だったような気がします。今の日本で世帯収入が1000万円を超えている家庭がどれだけいるでしょうか。これは敷居が低くなっていると言わざるをえません。
3.大学などの進学先が奨学金を推奨している?
これは私の推論ですが、現代のように学生数を確保するのに必死な大学(短大・専門学校)サイドは、経済的な理由で入学生を逃すのは最も避けたいのではないでしょうか。
もしそうであれば、進学先となるこれらの学校が「奨学金を利用すればいいじゃない」と積極的に奨める構図が想像できます。ひょっとすると“2”で挙げた理由がここにつながるような気がします。。。
以上、ちょっとつらつらと今回の問題について書き綴ってしまいましたが、私が思うに、周囲の大人がしっかりてこの問題に向き合わなくてはいけないのではないでしょうか
・奨学金を「教育ローン」として、きちんと認識させる指導を行う
・授業料などの学費目的以外には使えないようにする
・大学などの授業料を月謝制にする
・奨学生の条件を見直す
ちょっと考えただけでもいくつかのアイディアが出て来ました
そもそもの奨学金の意義が何だったのか。偉そうなことを言いますが、もう1度最初のコンセプトに立ち返る岐路に来ているような気がするのです
記事によれば、奨学金を返済できず訴訟を起こされてしまうケースが、8年前に比べて100倍にまで膨れ上がっているようです。実際の訴訟数は平成24年で6193件。平成16年の58件から考えると、本当に飛躍的に数字が伸びてしまっています
ではなぜこのような状況になってしまったのでしょうか。記事から得た情報を含めて考えてみました。
1.本人に「お金を借りる」という認識がない。
奨学金が銀行など金融機関の教育ローンと違う点は、「本人が借りる」点にあると思います。保護者ではありません。本人が借りるのです。しかし、ここに意識が至らないケースが多いように思います
例えば日本学生支援機構の第二種奨学金を借りる場合、最大で月に12万円を借りることができます。これは1年に換算すると144万円。多くの大学が4年制ですから、卒業するまでに576万円の金額を借りることになります。
そして、卒業して社会人になった後、学生本人による返済が始まるわけです。22歳そこらで、約600万円近くの借金を背負って…。
今の奨学金は、高校在学中に予約ができるようになっています。私が思うに、未成年の少年・少女に【600万円という金額の大きさ】は実感できていないのではないでしょうか。実際に社会に出て働いてみて、「貯金を100万円貯めるだけでもこれだけの努力が必要なんだ」ということを身を持って知るのだと思います。お金というのは、そうなる前には極力借りない方が良いと個人的には思います。
なるへそ。考えてみたら600万円とは、毎月5万円をという安くはない金額を10年間かけてやっと返せるくらいのお金です。初任給が20万にも満たない若者は、奨学金の返済と生活費に給料を使ったら、将来に向けた貯蓄なんてほとんどできないのではないでしょうか
※もっとも、奨学金は20年かけて返済することも可能ですが。
2.奨学金を借りやすくなった
次に私がひっかかるのが、奨学金利用者の増加です。データによっては今の大学生の半数が何らかの金額の奨学金を利用しているといいます。これはつまり、大学生の半数が借金を抱えているということ。この状況は異常です
ではなぜこんなに奨学生が増えたのか。それは日本学生支援機構が奨学金採用の基準を緩めたところにあるのではないでしょうか。
利息付きの第二種奨学金の場合、申請条件の所得基準は確か1100万円前後だったような気がします。今の日本で世帯収入が1000万円を超えている家庭がどれだけいるでしょうか。これは敷居が低くなっていると言わざるをえません。
3.大学などの進学先が奨学金を推奨している?
これは私の推論ですが、現代のように学生数を確保するのに必死な大学(短大・専門学校)サイドは、経済的な理由で入学生を逃すのは最も避けたいのではないでしょうか。
もしそうであれば、進学先となるこれらの学校が「奨学金を利用すればいいじゃない」と積極的に奨める構図が想像できます。ひょっとすると“2”で挙げた理由がここにつながるような気がします。。。
以上、ちょっとつらつらと今回の問題について書き綴ってしまいましたが、私が思うに、周囲の大人がしっかりてこの問題に向き合わなくてはいけないのではないでしょうか
・奨学金を「教育ローン」として、きちんと認識させる指導を行う
・授業料などの学費目的以外には使えないようにする
・大学などの授業料を月謝制にする
・奨学生の条件を見直す
ちょっと考えただけでもいくつかのアイディアが出て来ました
そもそもの奨学金の意義が何だったのか。偉そうなことを言いますが、もう1度最初のコンセプトに立ち返る岐路に来ているような気がするのです