歩かない旅人

牛乳を毎日飲む人よりも、牛乳を毎日配達している人の方が健康である。

「国民よ大いに働け」。

2011-01-06 14:05:41 | 国際・政治
 毎日、人のブログを読むのが好きで、書かせない日課になっていますが、雑誌『WiLL』をよく取り上げてくださる人がいまして。非常に親しみを覚えます。取り上げる部分も私と重なる部分が多く、同志を得た気分です。
 今日はその『WiLL』、2月号巻頭コラム、《繁栄のヒント、菅総理が今、言うべき言葉》、で書いた人は、「ねずきちのひとりごと」で言うように、日本に手を出した国は滅びると常に思っていると云う、日下公人氏です。
 例によってそのまま書き写します。スキャナーで載せると早いと云われましたが、自分自身の勉強と練習のため。暇は有りますので、文脈とそれぞれの書く人の、独特の癖などを感じながら書き写すのも楽しみの一つです。
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【菅総理が言うべき言葉】。日下公人。
 菅直人首相に「成長戦略」を示せと云う声がある。しかし首相は示せないまま、日本のGDPは続落を続けている。ピークには517兆円あったが、いつの間にか500兆円以下になり、今年は450兆円にまで低下すると言う予測もある。
 エコノミストは相変わらず通貨を増発してバラまけば乗数効果があって、その後しばらくは景気が好転すると思っている。だがケインズがそれを説いた時と今では、社会の条件がまるで違っている。
 1930年代当時、イギリスでは失業者が10%超、アメリカでは25%もいて、政権交代を叫んでいた。工場では器械がほこりをかぶったままで、そういう遊休生産力があるときはお金のバラマキにも効果があるが、今の日本では失業率は立った5%で、機械は中国その他へ移転してしまった。
 それから政権交代はもう済んでいる。政治主導を唱えてその体制作りは完了したのだから、ここで一言、政治家らしい事を云わねばならない。
 思いつくことは沢山あるが、まず「国民よ、大いに働け」と言って貰いたい。日本人の総労働時間が恐ろしいほど減少を続けている。前川レポートを作った1986年当時は2400時間だったのが、今は1700時間になっている。なぜ「国民よ、もっと働け」と言わないのか。働けば経済は成長するに決まっている。
 労働組合出身の大臣が沢山いるのに、それを言わないのはおかしい。多分、労働しない為の労働組合だったからだと思う。今は内定やパートや再雇用を求める人がたくさんいるのだから、その人達のための“労働組合”を作ると成長戦略に書けば、支持率は上がるだろうに、なぜそう思わないのか。
 国家非常時に登庁して居なかった働かない大臣は直ちにクビにしたり、国会審議に欠席する議員は減給とか問責とかにすればいい。次の選挙では民主党非公認にすると云うのもあるが、反って喜んで出て行くかもしれない。
 ともあれ、労働削減といえば支持率が上がると思うのは昔の労働組合や進歩的左翼の人の持病で、古い。「大学は入学試験をせよ」と言うのも、日本を立て直す戦略に値する。大学は間もなく定員割れで200校くらいが倒産するから、そうなれば親は学費が助かるし、子供も専門学校へ行けば勉強は2年で済んで、しかも就職できる。会社も即戦力の採用が出来るから経済は必ず成長する。
 少年、少女はしばらく働いてから、または働きながら4年生大学の三年生に編入すれば、学歴はすぐ4大卒になる。こうすれば、若い人はしゃんとして「国際標準」の人間になる。
 「18才になれば、自衛隊に6カ月入隊して、35歳までは予備役になって、1年に1度体力テストを受けに来い」というのはどうか。たちまち、メタボ人間も引きこもりもなくなる。日本がそれをすると、周辺諸国は日本を見直して尊敬するから、ゆすり、たかり、恫喝的な外交問題の幾つかが自動的に解決する。
 援助を増額するよりよほど抑止力になる。「日本の国際貢献はもうやめる」と言うのもいい。それをすれば外務省は半分に縮小できる。
 自衛隊の訓練として山林に入って間伐作業をすれば、花粉症はなくなるし、土砂崩れもなくなる。樹木が川に流出して橋を壊し、堤防を破って、人家を襲う災害も減少する。何でも、異常気象や地球温暖化のせいにしてはいけない。
 海上自衛隊の人に聞くと、「海上保安庁の人は実に偉い・・・」「相手はどんな武器を持っているか分からないのに、身を乗り出してカメラを構えるのは勇気がいる。流出映像にはまだ出てこないが、最後は中国船に乗り込んだはずで、命がけの働きをしている』と言う。
 そこまでは想像しなかったウカツを恥じたが、それは日本中、そんな仕事をした人がいないからである。「われわれは機関銃でも大砲でも武器を持っているが、それでも怖いのに・・・・」と海自の人は言った。海保の人の勇気を理解できるのは海自の人だけらしい。
 ちなみに、海自の人は海外派兵と尖閣列島と定員割れでヘトヘトになっている。「未消化の有給休暇を取れ。これから忙しくなるぞ」と言うべきである軍事力の最高司令官であり、また政治家としては首相である菅氏の一言が期待される。「後は宜しく」とか。
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 後はゆうことがない位、叱咤していますが、まず効き目は無いと思います。防衛大臣、国家公安委員長、官房長官の顔ぶれを見れば、この内閣の性格はもう直しようがない所にまで来ていると思います。