ある日のこと、赤ずきん夏子ちゃんは、とってもきれいな、珍しいちょうちょうを見つけました。赤ずきん夏子ちゃんは、そのちょうちょうをもっと見ようと、追いかけました。ちょうちょうは、野原を越え、小川を越え、畑も越えて、森の中に入って行きました。
森の中に入ったところで、赤ずきん夏子ちゃんはちょうちょうを見失ってしまいました。気がつくと、もう夕方です。もうすぐ5時です。
「困ったわ。5時までにおうちに帰らなきゃ。だって、決まりだもの。」
赤ずきん夏子ちゃんは、森の中を歩き始めました。歩けば歩くほど、自分がどこにいるのか、わからなくなってきました。でも、赤ずきん夏子ちゃんは、5時までにおうちに帰ろうと、いっしょうけんめい歩きました。
赤ずきん夏子ちゃんは、洞穴を見つけました。大きさといい、具合といい、ちょうどおうちにピッタリです。
「あ、ここが私のおうちだわ。ただいま。よかった。5時に間に合った。」
入り口のところに、ちょうどいい具合に水が入った木のうろがありました。
「さあ、手と顔を洗いましょ。だって、決まりだもの。」
洞窟の中に入った赤ずきん夏子ちゃんは、さっそく宿題を始めました。外は、もう薄暗くなっています。洞窟の中には、明かりがなくて、自分が書いている字もあまりよく見えません。
「私、絶対、宿題を終わらせるわ。だって、決まりだもの。」
ちょうど宿題が終わったころ、入り口のところで音がしました。
「お父さん、おかえりなさい。遅いからどうしたのかと心配しちゃった。私は、ちゃんと5時までに家に帰っていたし、ちゃんと手と顔も洗ったし、ちゃんと宿題も終わらせたわよ。だって、決まりだもの。」
そこは、狼の洞窟でした。狼は、赤ずきん夏子ちゃんを食べてやろうと思いましたが、赤ずきん夏子ちゃんがあまりにも馴れ馴れしいので、食べるのは止めて、自分がしとめてきた獲物を分けてくれました。それから狼は、赤ずきん夏子ちゃんを自分の子どもとして育てました。そして、赤ずきん夏子ちゃんは、立派な狼女になりました。
(つづく)
森の中に入ったところで、赤ずきん夏子ちゃんはちょうちょうを見失ってしまいました。気がつくと、もう夕方です。もうすぐ5時です。
「困ったわ。5時までにおうちに帰らなきゃ。だって、決まりだもの。」
赤ずきん夏子ちゃんは、森の中を歩き始めました。歩けば歩くほど、自分がどこにいるのか、わからなくなってきました。でも、赤ずきん夏子ちゃんは、5時までにおうちに帰ろうと、いっしょうけんめい歩きました。
赤ずきん夏子ちゃんは、洞穴を見つけました。大きさといい、具合といい、ちょうどおうちにピッタリです。
「あ、ここが私のおうちだわ。ただいま。よかった。5時に間に合った。」
入り口のところに、ちょうどいい具合に水が入った木のうろがありました。
「さあ、手と顔を洗いましょ。だって、決まりだもの。」
洞窟の中に入った赤ずきん夏子ちゃんは、さっそく宿題を始めました。外は、もう薄暗くなっています。洞窟の中には、明かりがなくて、自分が書いている字もあまりよく見えません。
「私、絶対、宿題を終わらせるわ。だって、決まりだもの。」
ちょうど宿題が終わったころ、入り口のところで音がしました。
「お父さん、おかえりなさい。遅いからどうしたのかと心配しちゃった。私は、ちゃんと5時までに家に帰っていたし、ちゃんと手と顔も洗ったし、ちゃんと宿題も終わらせたわよ。だって、決まりだもの。」
そこは、狼の洞窟でした。狼は、赤ずきん夏子ちゃんを食べてやろうと思いましたが、赤ずきん夏子ちゃんがあまりにも馴れ馴れしいので、食べるのは止めて、自分がしとめてきた獲物を分けてくれました。それから狼は、赤ずきん夏子ちゃんを自分の子どもとして育てました。そして、赤ずきん夏子ちゃんは、立派な狼女になりました。
(つづく)