東京電力福島第一原発事故による放射性物質の河川への影響を調べている環境省は、東京湾に流れ込む荒川と隅田川の計四地点で、川底の泥に含まれる放射性セシウム濃度(一キログラム当たり)を測定したところ、三五~七〇〇ベクレルだったと公表した。同省による両川の放射性物質濃度の公表は初めて。
調査は二月十七日に実施。荒川の御成橋付近(埼玉県鴻巣市)で三五ベクレル、笹目橋(戸田市など)で五三〇ベクレル、葛西橋(東京都江戸川区など)で七〇〇ベクレル、隅田川の両国橋(墨田区など)で五八〇ベクレルだった。いずれも、国がそのまま埋め立てできる汚染物質の基準八〇〇〇ベクレルを大きく下回った。
これに併せて同省は、千葉県内を通って東京湾に流れ込む江戸川など十七地点で測定した結果も公表。昨年十一月に、ほぼ同じ地点で測定した結果と比較すると、濃度はやや低減する傾向がみられた。
ただ、六四〇〇ベクレルから三四〇ベクレルに下がった八千代橋(船橋市)や、四三〇ベクレルから四七〇〇ベクレルに上がった三戸前橋(市川市)など大きく測定値の変化した地点があった。
同省の担当者は「濃度が増減する原因は現時点では分からない。継続して調査を進めていく」と話した。
同省は昨年から福島県を皮切りに宮城と栃木、群馬、茨城、千葉の六県の河川や湖沼などを調査。今年から範囲を拡大して都内と埼玉県内で調査を始めた。今回の荒川と隅田川、江戸川の調査で河川の水から放射性物質は検出されなかった。
(東京新聞)
調査は二月十七日に実施。荒川の御成橋付近(埼玉県鴻巣市)で三五ベクレル、笹目橋(戸田市など)で五三〇ベクレル、葛西橋(東京都江戸川区など)で七〇〇ベクレル、隅田川の両国橋(墨田区など)で五八〇ベクレルだった。いずれも、国がそのまま埋め立てできる汚染物質の基準八〇〇〇ベクレルを大きく下回った。
これに併せて同省は、千葉県内を通って東京湾に流れ込む江戸川など十七地点で測定した結果も公表。昨年十一月に、ほぼ同じ地点で測定した結果と比較すると、濃度はやや低減する傾向がみられた。
ただ、六四〇〇ベクレルから三四〇ベクレルに下がった八千代橋(船橋市)や、四三〇ベクレルから四七〇〇ベクレルに上がった三戸前橋(市川市)など大きく測定値の変化した地点があった。
同省の担当者は「濃度が増減する原因は現時点では分からない。継続して調査を進めていく」と話した。
同省は昨年から福島県を皮切りに宮城と栃木、群馬、茨城、千葉の六県の河川や湖沼などを調査。今年から範囲を拡大して都内と埼玉県内で調査を始めた。今回の荒川と隅田川、江戸川の調査で河川の水から放射性物質は検出されなかった。
(東京新聞)