好酸球性副鼻腔炎

好酸球性副鼻腔炎について知っていただくために開設したブログです。現在更新は行っていません。

好酸球性副鼻腔炎とは

好酸球性副鼻腔炎とは、多発性の鼻茸(鼻ポリープ)で鼻閉と嗅覚障害を起こし、通常の薬が無効で、内視鏡下鼻内手術を行っても再発が多い、難治性副鼻腔炎です。白血球の一種である好酸球が、血液や粘膜で増えているのが特徴です。しばしば喘息(とくにアスピリン喘息)を伴い、好酸球性中耳炎を合併することもあります。アスピリン喘息とは、ほぼすべての解熱鎮痛剤と、着色料や防腐剤などいろいろな誘発物質で喘息を起こす病気です。

点鼻ステロイド薬2

2011-09-16 10:26:42 | 治療

現在使われている点鼻ステロイド薬を列挙してみます。商品名(一般名/添加物)

  • オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%(デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム1mg/ベンザルコニウム塩化物液、ホウ酸、ホウ砂、エデト酸ナトリウム水和物、等張化剤) 
  • リンデロン点眼・点耳・点鼻液0.1%(ベタメサゾンリン酸エステルナトリウム1mg/乾燥亜硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム,リン酸二水素ナトリウム,リン酸水素ナトリウム水和物,水酸化ナトリウム,パラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸プロピル)
     

     

    以上は、嗅覚障害の治療や、好酸球性中耳炎の点耳に用いられます。下のケナコルトは点鼻薬ではありませんが、好酸球性中耳炎の鼓室内注入に推奨されていますので、参考のために。保存料には、オルガドロンがベンザルコニウム、リンデロンがパラベン、ケナコルトがベンジルアルコールを用いています。私は使うのであれば、オルガドロンを選んでいます。
  • ケナコルト-A筋注用関節腔内用水懸注40mg/1m(Lトリアムシノロンアセトニド/ベンジルアルコール、ポリソルベート80、カルメロースナトリウム、塩化ナトリウム及びpH調節剤)

 

  • フルナーゼ点鼻液50μg56噴霧用(フルチカゾンプロピオン酸エステル/結晶セルロース、カルメロースナトリウム、ブドウ糖、ポリソルベート80、濃ベンザルコニウム塩化物液50、フェニルエチルアルコール、pH調整剤(希塩酸)) 各鼻腔1噴霧1日2回
  • ナゾネックス点鼻液50μg112噴霧用(モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物/ベンザルコニウム塩化物,ポリソルベート80,結晶セルロース・カルメロースナトリウム,グリセリン,pH調整剤) 各鼻腔2噴霧1日1回
  • アラミスト点鼻液27.5μg56噴霧用(フルチカゾンフランカルボン酸エステル/結晶セルロース、カルメロースナトリウム、ブドウ糖、ポリソルベート80、ベンザルコニウム塩化物液、エデト酸ナトリウム水和物) 各鼻腔2噴霧1日1回
  • アルデシンAQネーザル50μg(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル/ベンザルコニウム塩化物、ポリソルベート80、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、濃グリセリン、プロピレングリコール、pH調整剤) 各鼻腔1噴霧1日4回
  • リノコートパウダースプレー鼻用25μg(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル/ヒドロキシプロピルセルロース,ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸) 各鼻腔1噴霧1日2回
  • エリザスカプセル外用400μg(デキサメタゾンシペシル酸エステル/乳糖水和物)各鼻腔1噴霧1日1回

以上は、主にアレルギー性鼻炎の治療に用いられますが、好酸球性副鼻腔炎に用いられることもあります。

従来の点鼻薬が1日4回ないし2回であったのが、新しい薬(アラミスト、ナゾネックス、エリザス)では、1日1回になっています。

1本で最も長く使えるのは、ナゾネックス112噴霧で、4週間使えます。ナゾネックスには56噴霧用もあります。フルナーゼ56噴霧用(2週間)は、瓶が持ち運びしにくいという欠点があるようです。フルナーゼには、28噴霧用と小児用(1回の噴霧が半量で、56噴霧使える、日本独特のもの)があります。

たいていの薬に、保存料としてベンザルコニウムが使われています。リノコートとエリザスは、粉なので保存料が入っていませんが、霧状の噴霧薬に比べて、使用感の問題なのか、あまり使われていないようです。リノコートにも、カプセルタイプがあります。

フルナーゼには、フェニルエチルアルコールが含まれて独特の香りがありますが、最近は無臭のものが主流になっています。

コメント (2)
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