バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

ディフェンスの考え方…後( ゴ)の先( セン)

2012-05-18 01:26:35 | やっぱりミニバス!
平成24年5月18日 金曜日

「ディフェンスの考え方…後(ゴ)の先(セン)」


すべての競技について共通している考え方として…「先を取る」というものがあります。

これは基本的には、武道において共通する命題とも言えるものです。

いかに相手よりも「先を取ること」ができるかに集中するのです。

いかにして先を取るのか…これは技術ではなく、これは技量の範疇だといいます。


要するにそれは、「術(スベ)」ではなく、

それは、「量(リョウ)」なのです。

理論ではなく、とにかく、ひたすらに稽古に打ち込んで体得するものだと言うのです。

「先を取る」…ということに、最も着眼しているのが、武道の中でも剣術です。


剣術において、「先を取る」という機の取り方には、

「先(セン)の先(セン)」
「対(ツイ)の先(セン)」
「後(ゴ)の先(セン)」

…の三つが基本です。

この中で最も基本となるのが、「後の先」です。

これは、相手の攻撃の出端(デバナ)が先に動き、これとほぼ同時に、こちらから仕掛けるのです。

もっと言えば、相手の攻撃の一歩目が完成する前に、これをふさぎつつ…こちらが一瞬で攻勢に転ずるのです。

これは一瞬の「後」
の反応で、相手を制するのですが…

それは、ほぼ同時に受けながら反応するので、「対の先」とは、わずかな違いしかありません。

まさにこれを体得するためには…技術ではなく、繰り返し繰り返し行う量によって、体得していくのです。

これを体得するためには、やはりむやみに繰り返しても無駄です。

相手の動きを見切るポイントがあります。

それを「目付け」と言います。

相手の身体の動きの、どこを捉えておくのか?

それは「肩と腰と上腿」の三点を全体の中で捉えておくのです。

相手は、いわゆるフェイントを掛けて、こちらを逆方向に誘いますが…

それをフェイントと見切るために、この三点に集中するのです。

フェイントにおいては…この三点の動きの方向は一致していません。

例えば、右方向に相手が仕掛ける前の、フェイントは…前方向か左方向に動きますが、

この場合、「肩」または「腰」は、左にさばかれるでしょう…が、

「上腿」は右に、さばかれて、同時に「肩」と「腰」が、右に動くのです。

受け手は、この三点がそろう動きを一瞬待って、見切るのです。

その一瞬の待ちから、相手の一歩がさばかれる前に、

最初の大きな一歩で相手の動きを制するのです。

これによって、相手の攻撃をさえぎることが可能になります。

私は、ミニバスにおいても…この「後の先」の言葉を使い子供達に指導していることがあります。

それはDFの考え方としてです。

相手の動きに対して、

特に…相手の「上腿」の動きを捉え、

一瞬遅れて反応しながら、スッテプスライドの大きな最初の一歩で、

ポジションを先取りして…コースに入ること

その時の腕は、腕で相手を止めないように、

電車のパンタグラフのように、折りたたんで、相手の当たりをバンプ(吸収)しながら下がり、

次の…相手のチェンジ・ディレクションに対応し続ける、

「大きく最初の一歩」を繰り返し、コースに入り続けること

これを「最初の一歩」という練習名にして、DF練習のひとつとしてやっています。

さらに、参考になる剣術の教えとして…

剣術の攻防における「三殺」です。

これは、「間合い、太刀、技」を殺すことで、

「殺す」とは…「制する」という意味です。

バスケのDFにおいては、この「三殺」のうち、「間合い」を制することが、最も重要なポイントだと思います。

相手の動きに「後の先」で反応して… これを「制する」には、コンタクトを意識した「間合い」を維持することだと…子供達には指導しています。

子供達には、「DFが面白いと思うようになったら、バスケはもっと楽しくなるよ。」と語っています。

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