本朝徒然噺

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GW旅日記1~京都文化博物館「源氏物語千年紀展」

2008年05月03日 | よもやまばなし
王朝文化華やかかりしころ、一条天皇の中宮・彰子に仕えていた紫式部がしたためた長編物語が、宮中の人々や王朝貴族たちの間で大きな評判となりました。
この物語が、後世の文学に大きな影響を及ぼし、今もなお多くの人々に読み継がれている「源氏物語」であることは言うまでもありません。

「紫式部日記」での記述から、源氏物語が西暦1008年ごろには宮中で評判になっていたことがうかがわれるため、今年は「源氏物語千年紀」とされ、それを記念して、全国で源氏物語に関するさまざまなイベントや展覧会が開催されているようです。

京都旅行初日(4月27日)、京都に着いてから「都をどり」を観にいくまで少し時間があったので、うまい具合に時間をつぶせるところはないかなあ……と思って調べてみたところ、三条高倉にある京都文化博物館で「源氏物語千年紀展」が開催されていることがわかり行ってみました。

決して大きな博物館ではないですし、源氏物語に関する館蔵品が多いと思えないので、実はあまり期待せずに行ったのですが、意外や意外、なかなか見ごたえのある展示でした。
陽明文庫(近衛家に伝わる史料を収蔵)や東京国立博物館、九州国立博物館などが所蔵する国宝品をはじめ、さまざまな博物館や美術館、図書館の所蔵品が多岐にわたって展示されていました。

源氏物語の写本(書写本)や版本はもちろんのこと、中宮彰子の父で関白として栄華をきわめた藤原道長の筆による「御堂関白記」(国宝)や、三蹟の一人・藤原行成卿の筆と伝えられる「倭漢抄」(国宝)など、源氏物語周辺の時代を映す史料も展示されていました(※)。

こういった文学的・歴史学的史料のほかに、狩野山楽の筆による「車争い図屏風」(※)など源氏物語の世界を描いた屏風絵が数多く展示されているので、さまざまな角度から楽しむことができます。

※会期中展示替えあり

6月8日まで開催されていますので、お近くにお出ましの際にはぜひごらんになってみてはいかがでしょうか。

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美術館や博物館に行くと、ミュージアムショップでつい散財をしてしまうワタクシ
源氏物語図屏風の絵をモチーフにした、「源氏物語千年紀展」オリジナルのソーイングセットが売られていたので、ついつい買ってしまいました(冒頭写真左側)。
2つも買ってしまったので、1つは母の日のプレゼントにします

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