お正月に向けて、浅草の文扇堂さんで干支(えと)の扇子を誂えました。
文扇堂さんでは毎年、セミオーダー(いくつかのサンプルのなかから柄を選んで作っていただくパターン)の手描き干支扇子を発売しておられます。
しかし、手描き扇子はちとお値段が張るにもかかわらず、干支扇子はせいぜい1月いっぱいしか使わないので(1年間その年の干支扇子を使って、1年経ったらまた次の年の干支扇子を作るというのももちろんアリなのだと思いますが、私は「干支のものは1月だけにしたい」派……
)、「減価償却できなさそう……」とついついセコいことを考えてしまい、これまで買わずにいたのでした。
しかし今回は、減価償却できる(=お正月以外にも使える)方法を思いついたのです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
。
「そうか、セミオーダーじゃなくフルオーダーにして、ねずみと一緒に“あれ”を描いてもらえばいいんだ!
」
お芝居好きの方はこのへんでお察しがついたかもしれません……
。
そう、「ねずみ」といえば「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の「床下」の場。
仁木弾正(にっきだんじょう)が化けたねずみがくわえて逃げる「巻物」を一緒に描いてもらえば、「伽羅先代萩」を観に行くときにも使えるじゃありませんか!
「『伽羅先代萩』をテーマに、ねずみと巻物を描いた扇子をお願いします」という超アバウトな希望を伝え、骨の種類を指定しただけで、構図などはすべて文扇堂さんにおまかせしました。
文扇堂さんは、歌舞伎にちなんだ柄の手描き扇子をいくつも作っておられるので、心強いのです。
フルオーダー扇子は、注文から仕上がりまでに通常1か月半ほどかかりますが(舞扇だともう少しかかるかもしれません)、それを待つ間も楽しいひととき。
そしてできあがってきた扇子は……
![「伽羅先代萩」の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/1f/44ac793631e110e580b2c0ba1a6e94cd.jpg)
なんと、ねずみと巻物だけでなく、仁木弾正が花道に登場するときに使われる「面明かり(つらあかり)」まで描いてくださったのです!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_en.gif)
そして右上には、仁木弾正の長裃の紋様が!
いやあ、こう来るとは思いませんでした……
。
想像以上に素敵な仕上がりで、お店に受け取りに行った時に思わず歓声をあげてしまいました
。
聞くところによると、文扇堂のご主人が「うんうん唸りながら」図案を起こしてくださったとか……。
面倒なものをお願いしてしまって本当に申し訳ありませんという感じですが、おかげさまで大満足です!
文扇堂さん、本当にありがとうございました
。大切に使わせていただきます!
干支扇子としてお正月にも使うことを考えて、扇の骨は「ため塗」にしました。
「ため塗」は、お茶のお棗(なつめ)などにも用いられますが、朱と違って深みのある赤なので、華やかさがありながらも落ち着いた印象です。帯に差した時には、黒よりもむしろなじむかもしれません。
この扇子を早く使いたくてお正月が待ち遠しいですが、その前にやらねばならないことは山積……。
年末の慌ただしさに疲れたらこの扇子を見てがんばります
。
文扇堂さんでは毎年、セミオーダー(いくつかのサンプルのなかから柄を選んで作っていただくパターン)の手描き干支扇子を発売しておられます。
しかし、手描き扇子はちとお値段が張るにもかかわらず、干支扇子はせいぜい1月いっぱいしか使わないので(1年間その年の干支扇子を使って、1年経ったらまた次の年の干支扇子を作るというのももちろんアリなのだと思いますが、私は「干支のものは1月だけにしたい」派……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
しかし今回は、減価償却できる(=お正月以外にも使える)方法を思いついたのです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
「そうか、セミオーダーじゃなくフルオーダーにして、ねずみと一緒に“あれ”を描いてもらえばいいんだ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
お芝居好きの方はこのへんでお察しがついたかもしれません……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_nika.gif)
そう、「ねずみ」といえば「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の「床下」の場。
仁木弾正(にっきだんじょう)が化けたねずみがくわえて逃げる「巻物」を一緒に描いてもらえば、「伽羅先代萩」を観に行くときにも使えるじゃありませんか!
「『伽羅先代萩』をテーマに、ねずみと巻物を描いた扇子をお願いします」という超アバウトな希望を伝え、骨の種類を指定しただけで、構図などはすべて文扇堂さんにおまかせしました。
文扇堂さんは、歌舞伎にちなんだ柄の手描き扇子をいくつも作っておられるので、心強いのです。
フルオーダー扇子は、注文から仕上がりまでに通常1か月半ほどかかりますが(舞扇だともう少しかかるかもしれません)、それを待つ間も楽しいひととき。
そしてできあがってきた扇子は……
![「伽羅先代萩」の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/1f/44ac793631e110e580b2c0ba1a6e94cd.jpg)
なんと、ねずみと巻物だけでなく、仁木弾正が花道に登場するときに使われる「面明かり(つらあかり)」まで描いてくださったのです!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_en.gif)
そして右上には、仁木弾正の長裃の紋様が!
いやあ、こう来るとは思いませんでした……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
想像以上に素敵な仕上がりで、お店に受け取りに行った時に思わず歓声をあげてしまいました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/3hearts.gif)
聞くところによると、文扇堂のご主人が「うんうん唸りながら」図案を起こしてくださったとか……。
面倒なものをお願いしてしまって本当に申し訳ありませんという感じですが、おかげさまで大満足です!
文扇堂さん、本当にありがとうございました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dogeza.gif)
干支扇子としてお正月にも使うことを考えて、扇の骨は「ため塗」にしました。
「ため塗」は、お茶のお棗(なつめ)などにも用いられますが、朱と違って深みのある赤なので、華やかさがありながらも落ち着いた印象です。帯に差した時には、黒よりもむしろなじむかもしれません。
この扇子を早く使いたくてお正月が待ち遠しいですが、その前にやらねばならないことは山積……。
年末の慌ただしさに疲れたらこの扇子を見てがんばります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_do.gif)
干支と演目の両方を楽しむのは賢いです!
私は自分の干支でもあるので山崎街道の「猪」で攻めます。
小物が可愛いかな?
わわわわわ~!なんて素敵な扇子なのでしょうか・・いいないいな、とっても素敵なお誂えですね。ハイレベルな小物遊び・・とっても勉強になります。こういう素晴らしいちなんだお扇子を持って歌舞伎座に入れるようになる日を夢みて・・
骨の色もとっても素敵ですね、私も以前に伊場仙のお店を見ていた時に、はっと目をとめたのがこういう色でした、多分ため塗だったのでしょうね。その扇子よりも好きな絵のものが見つかってしまったので、その時はため塗にはご縁がなかったのですが、いつか頂いてみたいです!黒よりなじむ、というの、とてもよくわかる気がします
「面明かり」と裃の紋様が描かれていることで、仁木弾正がスッポンから登場して悠然と花道を引っ込んでいくあの場面まで目に浮かぶ感じがしますよね
扇子を広げては、お芝居を観ているかのような楽しい気分に浸っております
「猪」も、山崎街道と結び付けて楽しめそうですよね!
定九郎の持っている「傘」とか、「雨」と組み合わせると面白いかもしれませんね
再来年の干支の「牛」は、菅原道真にちなんだ演目に使えそうですし、その次の「虎」は、「吃又」とか「国性爺合戦」とか「二条城の清正」の時にも使えそう……と、またまたよからぬ考えがわいてきたりして……
実際に扇子を開くことはほとんどないので、完全に自己満足の世界なのですが
ため塗の深みのある赤色、素敵ですよね
淡い色の着物や帯にもなじんでくれそうな感じがします
なんてお洒落でインテリジェンスを感じさせるお誂えでしょうか
骨の溜め塗りが、藤娘さまの優しい雰囲気にもピッタリ。
見事ご期待に応えて下さった文扇堂さんにも
こんな大人のお誂え、とても羨ましくて憧れます。
藤娘さまのレクチャー付き・古典芸能鑑賞会など、開催していただけたら本当に嬉しいです
牛はJKの干支なので、藤娘さまがなさるときに一緒に描いていただけないかしら~んとよからぬ事を妄想してしまいました~!
でも、竹藪の中の虎もいいですね~!馬なら、、、たくさんありますよね、実盛と太郎吉が乗って実盛の手にも扇、とか?!ものすご~く楽しい
いちばん最初の目的は干支扇子だったのに、芝居好きが高じて歌舞伎メインでの注文になってしまいました(笑)
私のとても「アバウト」な注文にも見事に応えてくださった文扇堂さんに大感謝です
古典芸能鑑賞オフ会というのも、面白いかもしれませんね!
私のレクチャーなんておこがましいですが
干支のものをなんとかお正月以外にも有効利用できる方法を……と考えたところ、趣味と実益を兼ねた(笑)方法が見つかって何よりでした
こうやってあらためて考えてみると、芝居と組み合わせられる干支は結構多そうですよね
あれこれと考える時間もまた楽しいですね
うし年のお扇子、ぜひぜひご一緒にお誂えしたいです~!
ご自身の干支にちなんだものは、オリジナルで作ると思い入れもさらに増しそうですよね
文扇堂さんの手描き扇子は、フルオーダーの場合とセミオーダーの場合とほとんどコストが変わらないので(骨の種類や色数、金箔の使用などによって変わるとは思いますが)、フルオーダーがおすすめです
お誂え以外でも、文扇堂さんの手描き扇子には歌舞伎の演目にちなんだものがいろいろあって楽しいですよ
関東におりましても、なかなか浅草に行かれなくて、いつか行ってみたいところなのですが・・・
今度ゆっくり行かれるときがありましたら、お供させてくださいませ