![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/e9/b6b466263d16e354e76cf6c9512445fd.jpg)
7月に入り、扇子で涼をとっている方を街で多く見かけるようになりました。
そこで、お江戸案内を兼ねて扇子の話題など。
私は、夏冬を問わず、着物を着る時はたいてい扇子を帯にさしているのですが、そのほとんどが浅草・文扇堂さんの手描き扇子です。
文扇堂さんの手描き扇子は、骨と地紙がしっかりしていて、帯にさしても傷みにくいのです。
礼装用や茶事用の小ぶりの扇子とは異なりますので、持ち扇にするだけではなく、あおぐのにも使えます。
文扇堂さんは、高座扇や舞扇も作っておられて、歌舞伎役者さんや踊りのお師匠さん、噺家さんたちにも愛用されています。
花柳界でも文扇堂さんの扇子をひいきにしている方が多いようで、京都の芸妓さんや舞妓さんからも毎年のように誂えの注文が入るのだそうです。
そんな文扇堂さんの看板商品の一つに、「縞の扇子」があります。
2003年に「江戸開府400年」を記念して発売されたそうなのですが、これを作り上げるのはかなり大変な作業だったようで、職人さんが「もう二度と作りたくない」と言ったほどだったとか(でも、職人さんというのはありがたいもので、その後も、お客さんから要望があればちゃんと作ってくださっています)。
ご存じのとおり、扇子は上辺と下辺の長さが異なります。そんな扇面に、等間隔に縦縞を描いていくのは、相当な技と根気を要するのだそうです。
シンプルで一見なにげないように見えるけれど、実は大変な手間がかけられている……、江戸小紋とも共通する「江戸の粋」があるなあ……と感動し、それから私はすっかり文扇堂さんのファンになってしまったのでした。
文扇堂さんで縞の扇子を誂えていただいてからというもの、縞好きにも拍車がかかってしまった私。
ついつい買っているうちに、気が付いたら縞の扇子が色違いで3本もそろっていました(笑)。
![サーモンピンクと紫の縞の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/c6/457c66b7c85bd3956888d96071a512fa.jpg)
↑サーモンピンクと紫の縞。塗りの骨
![藤色の濃淡の縞の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/4c/3ea8096c1ec341b0f8d545782d5f5083.jpg)
↑藤色の濃淡の縞。塗りの骨
![水色と藍の縞の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/9c/37c00cf18130f015fb67b26d082660f4.jpg)
↑水色と藍の縞。白竹の骨
縞以外にも、お江戸らしい柄の扇子がいろいろあります。
![三社網の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/c3/86394484321960342a3f3ac69b352001.jpg)
↑三社網(これは手描きではありません。手描きのものは柄が異なります)。この扇子はかなり使い込んでいるのですが、いまだに健在です![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
![柳に猪牙舟の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/32/5d16fade48a9219746e043201ac74453.jpg)
↑柳に猪牙舟(ちょきぶね)。屋根がついていない、舳先(へさき)のとがった小型の船のことを猪牙舟といいます。猪牙舟は、江戸の水上交通における乗り物の一つとして欠かせないものでした。江戸時代、官許の遊郭だった吉原に通う人たちのなかにも、猪牙舟を使う人が多かったそうです。
![髪結新三](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/f8/d7809d792a7375f4b3ba2a1534b136e0.jpg)
↑髪結新三(かみゆいしんざ)。歌舞伎好きの方ならよくご存じの演目「髪結新三」にちなんで、鰹と櫛が描かれています。台詞にちなんで、鰹が半分だけ描かれているのがニクイ
。「髪結新三」が上演される時には、もちろんこの扇子を持っていきますよ!
このほかにもいろいろな柄の手描き扇子がありますので(※)、浅草にお出かけの際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいまし。
※店頭には並べられていません。手描きの扇子を見たいというのをお店の方に伝えると、出してきてくださいます。
在庫はその時によって異なりますので、上でご紹介した柄が必ずあるとは限りません。
在庫のない柄でも、誂えをお願いすれば作っていただけます(手仕事ですし、繁忙期だと1か月以上待つこともあるかもしれませんが……)。
そこで、お江戸案内を兼ねて扇子の話題など。
私は、夏冬を問わず、着物を着る時はたいてい扇子を帯にさしているのですが、そのほとんどが浅草・文扇堂さんの手描き扇子です。
文扇堂さんの手描き扇子は、骨と地紙がしっかりしていて、帯にさしても傷みにくいのです。
礼装用や茶事用の小ぶりの扇子とは異なりますので、持ち扇にするだけではなく、あおぐのにも使えます。
文扇堂さんは、高座扇や舞扇も作っておられて、歌舞伎役者さんや踊りのお師匠さん、噺家さんたちにも愛用されています。
花柳界でも文扇堂さんの扇子をひいきにしている方が多いようで、京都の芸妓さんや舞妓さんからも毎年のように誂えの注文が入るのだそうです。
そんな文扇堂さんの看板商品の一つに、「縞の扇子」があります。
2003年に「江戸開府400年」を記念して発売されたそうなのですが、これを作り上げるのはかなり大変な作業だったようで、職人さんが「もう二度と作りたくない」と言ったほどだったとか(でも、職人さんというのはありがたいもので、その後も、お客さんから要望があればちゃんと作ってくださっています)。
ご存じのとおり、扇子は上辺と下辺の長さが異なります。そんな扇面に、等間隔に縦縞を描いていくのは、相当な技と根気を要するのだそうです。
シンプルで一見なにげないように見えるけれど、実は大変な手間がかけられている……、江戸小紋とも共通する「江戸の粋」があるなあ……と感動し、それから私はすっかり文扇堂さんのファンになってしまったのでした。
文扇堂さんで縞の扇子を誂えていただいてからというもの、縞好きにも拍車がかかってしまった私。
ついつい買っているうちに、気が付いたら縞の扇子が色違いで3本もそろっていました(笑)。
![サーモンピンクと紫の縞の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/c6/457c66b7c85bd3956888d96071a512fa.jpg)
↑サーモンピンクと紫の縞。塗りの骨
![藤色の濃淡の縞の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/4c/3ea8096c1ec341b0f8d545782d5f5083.jpg)
↑藤色の濃淡の縞。塗りの骨
![水色と藍の縞の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/9c/37c00cf18130f015fb67b26d082660f4.jpg)
↑水色と藍の縞。白竹の骨
縞以外にも、お江戸らしい柄の扇子がいろいろあります。
![三社網の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/c3/86394484321960342a3f3ac69b352001.jpg)
↑三社網(これは手描きではありません。手描きのものは柄が異なります)。この扇子はかなり使い込んでいるのですが、いまだに健在です
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
![柳に猪牙舟の扇子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/32/5d16fade48a9219746e043201ac74453.jpg)
↑柳に猪牙舟(ちょきぶね)。屋根がついていない、舳先(へさき)のとがった小型の船のことを猪牙舟といいます。猪牙舟は、江戸の水上交通における乗り物の一つとして欠かせないものでした。江戸時代、官許の遊郭だった吉原に通う人たちのなかにも、猪牙舟を使う人が多かったそうです。
![髪結新三](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/f8/d7809d792a7375f4b3ba2a1534b136e0.jpg)
↑髪結新三(かみゆいしんざ)。歌舞伎好きの方ならよくご存じの演目「髪結新三」にちなんで、鰹と櫛が描かれています。台詞にちなんで、鰹が半分だけ描かれているのがニクイ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_nika.gif)
このほかにもいろいろな柄の手描き扇子がありますので(※)、浅草にお出かけの際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいまし。
※店頭には並べられていません。手描きの扇子を見たいというのをお店の方に伝えると、出してきてくださいます。
在庫はその時によって異なりますので、上でご紹介した柄が必ずあるとは限りません。
在庫のない柄でも、誂えをお願いすれば作っていただけます(手仕事ですし、繁忙期だと1か月以上待つこともあるかもしれませんが……)。
手描きならではのあたたかみも感じられますね。
「文扇堂」の名前はよく耳にしますが行ったことはありません。
髪結新三の演目にあわせてこのお扇子を差していらっしゃるんですね、ステキ!
早速行ってみなくては!!
お楽しみいただけてとても嬉しいです
京都・宮脇賣扇庵さんで作っておられる、はんなりした扇子もすごく好きなのですが、江戸情緒を感じさせてくれる文扇堂さんの扇子も大好きです
季節によっていろいろな柄が登場するので「今度はどんな柄が出てるのかなあ」と楽しみで、ついつい足を運んでしまい、そのたびに扇子が増えてしまいます……
骨の塗りもしっかりしていて光沢があるので、訪問着や色無地の時にも使えて、なかなか重宝です
お役に立てて嬉しゅうございます~
この扇子を買って以来、「髪結新三」がかかるのを手ぐすね引いて待っております(笑)。
文扇堂さんには、「髪結新三」以外にも芝居にちなんだ柄の扇子がありまして、これまで見たなかでは、「義経千本桜」(狐のお面と鼓)、「高杯」(高下駄とその足跡)がありましたヨ!
誂えにも応じてくださるので、自分の好きな演目の柄で作っていただくのもよいかも
雷門の左側の道を少し歩いて行くと、角にあります
↓こちらのサイトに詳細が出ているようですので、ぜひ
http://www.asakusa.gr.jp/nakama/bunsendo/index.html