≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

ヤマハ イノベーションロードに行った。その1

2023-03-26 16:26:34 | 音楽

浜松市楽器博物館へまた行った あと、イノベーションロードを見学した。HPに企業ミュージアムとある通り、本社にある。

コロナ禍のあおりで、区切られた時間ごとの入場制限があり、予約した者しか入れない。
扉が開くのを待っている間に撮った写真。

ヤマハ イノベーションロード はサイト上で バーチャル見学 が出来る。要所要所では音声解説も聞ける。もしかしてそちらを見てもらえばこんな記事を書くこともなかったかも . ... 、と思ったりするが、まあ、書く。その7まであります。



入口入ってすぐのところの目立つ場所にバイオリンが3本さげられている。
エレクトリックバイオリン YEV105 2016
ステージ上で映える斬新なデザインと高い演奏性を兼ね備えたエレクトリックバイオリン とキャプション。  ←ヤマハHPイノベーションロード展示コレクションより
5弦だ。


横から見ると、ぐっと捩じられているのがよく分かる。隣に普通のバイオリンが下げられている。
ヘッドだけ見えているいちばん向こうは サイレントバイオリン 。キャプションを写し忘れたので機種は分からない。





エレクトリックグランド CP-80 1978
グランドピアノアクションをそのまま採用。音楽シーンを席巻した打弦式・エレクトリックピアノ とキャプション。 
浜松市楽器博物館へまた行った。その9(フェンダーローズ、オプティガン)でフェンダーローズをアップしたが、キーを押すとハンマーが金属の弦や棒を叩いて音を出し それをピックアップでひろって増幅させる という仕組みが CP-80 とフェンダーローズで同じだ。


アップ。 色味を抑えたデザインはフェンダーローズを意識しているように見える。






AvantGrand(アバングランド) NU1X 2017 
これは、ピアノのアクションが見えるように作られた特別モデルだろう。
HPによると、「アコースティックの感覚。デジタルの機能。あなたが欲しかったすべては、ハイブリッドピアノにあります」。

キーのアクションがアコースティックピアノと同じなのが大きな特徴だ。でもアクションのいちばん端がハンマーじゃない。弦もない。

音色を選ぶスイッチが鍵盤の左側にある。コードの先にはヘッドホンがつないである。






TransAcoustic Piano (トランスアコースティックピアノ) 
こちらの見本のピアノは鍵盤の下側の方が透明になって中が見える。よく見ると、弦が張られているのが分かる。


スピーカーのコーン紙のかわりにピアノの響板を使う仕様。
いったい何のために . ... ?
ぱっと見で存在理由が分からなかった。HPを読んで、しばらく考えてからやっと理解しましたよ。
弾いたときに ピアノではない楽器(チェンバロ、パイプオルガン、コンサートグランドピアノなど)の音をヘッドホンに鳴らすことが可能だけれど、その音をピアノの響板で自然に響かせることで 周りに聞かせることが出来る。また、音量を調節できる。
キャプション。



ヤマハのHPを見ると、ピアノ・電子ピアノを大きく3つのカテゴリに分類している。アコースティックピアノ、ハイブリッドピアノ、電子ピアノの3種だ。
そのハイブリッドピアノは4種あげられている。サイレントピアノとディスクラビア(自動演奏ピアノ)、そして前述のアバングランドとトランスアコースティックピアノだ。

サイレントピアノというのは アコースティックピアノのハンマーが弦を叩くすんでのところで止める機器と、キーの押し加減を測るセンサーとペダルの押し加減を測るセンサー、そしてそれらセンサーの情報から音を作ってヘッドホンへ流す機器がアコースティックピアノに取り付けられている。
アコースティックピアノだけれども スイッチを入れると弾いたとき弦を鳴らさずヘッドホンで聴ける。1台で2通り使えるのでハイブリッドというわけだな。アコースティックのピアノを弾きたいけれど夜など音がうるさくて、という人向けなのだろう。実際には 弦は鳴らないけれど打鍵音がけっこうするらしいが。
トランスアコースティックピアノはサイレントピアノにプラス、アバングランドはサイレントピアノからマイナス、ということかな?

これらハイブリッドピアノと トップに挙げたエレクトリックバイオリンと CP-80 には共通した特徴がある。アコースティックな楽器とエレクトリックな機能の「ハイブリッド」だ。
現在のニーズを汲み取り新しい製品を作る、というと手垢のついた表現だ。保守的なクラシック層とそうではないコンテンポラリーの層のどちらにも偏らない路線というのは ある意味ニッチなんじゃないかとも思う。そこが、世界で類を見ないヤマハのやり方なんだと思う。



   ヤマハ イノベーションロードに行った。その2 へつづく




 

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