クリスマスが過ぎ 年の瀬になると、丸鶏って少し手に入りにくくなる。
山奥に住んでいて行きつけの肉屋があるわけでもないし、いつ行くから とスーパーの精肉コーナーに取り寄せる予定もたてづらく、入った店にあったのが小ぶりの丸鶏か1.6kgの合鴨だったのだ。
この年末年始はちょっと多めの人数だったので、小ぶりの丸鶏だと足りないなあ。となるともう合鴨しかない。
不安はあったが、まあなんとかなるだろう、と買って帰ったのだ。
合鴨を料理するのは初めてだ。料理された合鴨を食べたことは、あった気もするけれど、これが合鴨か、と認識できるほど食べていない。
さりとてホールの合鴨を料理するつもりは毛ほどもなかったから、あわててネットでレシピを探しはしたが、結局もう準備してあったローストチキン用の甘栗やレバーやセロリやパン粉を今までどおり使ってフィリングにしたのだ。
塩・胡椒して3日ほど冷蔵庫に入れておいたものを室温に戻し、作ったフィリングを詰め、ジャガイモといっしょにサラダ油をまぶしつけ、予熱なしのオーブンで焼いた。
焼いている最中の香りが、なんというか、野趣あふれるというか、獣臭いというか。
大丈夫なんだろうか? という思いが頭を去来したが、それなりに材料費がかかったコレを食べない、という選択肢は選べないね、ケチな一庶民としては。
そして、不安を口にすれば、一緒に食べるであろう者たちも一気に不安になるのは分かっているので、せっかく久しぶりに年末年始を一緒に楽しく過ごしているその時間を まだ本当に大丈夫じゃないと確定していないのに自ら壊しに行くこともなかろう。
それで、焼き上がった合鴨を夫がバラして、食す。
焼いている途中で分かったことだが、やはり皮には脂が多い。焼いているとそれがとけて天板に溜まってくる。脂は臭みもなく、それをジャガイモに吸わせて食べるのは美味しい。
しかし身の方は脂が少ない。なんならパサついているといってもいいくらい。ホールで焼いてもパサつくなんて! とけた脂をつけて食べればマシだが、脂は水分ではない、というのを再確認したよ。
身は赤味がかっていて少しクセがある。焼いているときに漂ったのは、これの香りだったのかな。
なるほど、食肉用の鶏というのはそのために品種改良され飼育されて、あのように柔らかくクセもない肉になっているのだな、と思った。
違う種の肉は違う味がする、と当たりまえのことに思い至った。
ローストダックで特筆すべきは腿肉だ。ここがやたらと美味しい。足が4本くらい生えていればいいのに、とか思うくらい。
まあこんな感じで、初めてのローストダックはまあまあ何とかなったと思う。
だが、これで良しとはしたくないな。 ということで、検索かけた。
ブライン、っていうのをやってみよう! パサつきを防止できるかもしれない。
来シーズンの備忘にここにアップしておく。
お料理ダイスキ!ニューヨークおうちごはん ダックリング・ロースト
さて、どうなることやら