≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

桒形亜樹子チェンバロリサイタルに行った。

2024-06-18 17:14:35 | 音楽

今年も松本市音楽文化ホールでの桒形亜樹子氏のチェンバロリサイタルに行った。
わたしはこれが3回目になる。

今年のテーマは「バッハの家族愛」~愛妻アンナ・マグダレーナと天才長男フリーデマンの音楽帳を紐解く~ だ。
プログラムを開くと、バッハの家族愛~「え、これもあれもバッハでなかったの?」とあるけれど。

アンナ・マグダレーナはJ.S.バッハの後妻だ。16歳年上の4人の子連れと結婚かあ。
『アンナ・マグダレーナ・バッハのクラヴィーア小曲集』をピアノで練習した人は多いと思う。曲集はやらなくても、ト長調のメヌエットを弾いたことのある人は多いんじゃんいかな。
この音楽帳は大バッハがソプラノ歌手の妻に贈ったといわれているが、大バッハ自身の曲だけでなく前妻との息子のカール・フィリップ・エマヌエルの小品やクープランやペツォールトのクラヴサン曲が無記名で載っている。
有名なト長調のメヌエットが実は大バッハ作ではなくてペツォールト作だった、というのは最近はだいぶん有名になったね。
まあそこら辺が、「え、これもあれもバッハでなかったの?」というわけですね。


今回のリサイタルも 前々回 同様、2台のチェンバロが舞台にある。
左の焦げ茶色のがホール所有のファン・エメリック製作 フレミッシュ様式2段鍵盤チェンバロで、右が島口孝仁2000年製作の Paskal Joseph Taskin 1769 モデルだ。
島口チェンバロなのは前々回と同じだが、今回は2段鍵盤なのが違うな。
最初の2曲だけホールのチェンバロを弾いて、残りは島口チェンバロを弾いたのも前々回同様だな。ホールのチェンバロより島口チェンバロの方がキラキラした音がするんだよ。
ホールのチェンバロはヒストリカルを完全に踏襲したとはいえず、半分モダンなんだそうだ。
古楽が世に知られ 演奏する人が増え 新たに楽器が作られる過程で、ヒストリカルのレプリカが作られるまえにモダンな楽器が作られたのだが、その名残りが1984年製にあるんだな。



後半は『ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集』からだ。
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハは前妻との間に出来た長男で天才だそうだ。この音楽帳は演奏の練習のためというよりフリーデマンの作曲のためのものだそうだ。音楽がバッハ家の家業で、演奏だけでなく作曲も親が子どもに仕込むんだな。
ちなみに前述のカール・フィリップ・エマヌエルは次男。
『アンナ・マグダレーナ・バッハのクラヴィーア小曲集』と違って『ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集』っていう楽譜は見たことがないなあ。(入手しました。)

大バッハではない作曲家ではシュテルツェルンの組曲を桒形氏は演奏したのだが、組曲最後のトリオは大バッハが作曲して しれっと組曲におさめて息子の音楽帳に載せてしまった。
そこらへんが「え、これもあれもバッハでなかったの?」ですね。

また、フリーデマンの音楽帳には大バッハ作曲のプレリュードとファンタジアが載っているのだが、これらはインベンションと3声のシンフォニアの初期稿なのだ。また、平均律クラヴィア曲集の初期稿も載っている。
ピアノで大バッハに取り組むなら最初にインヴェンションを勉強することが多いから、知っている人も多いだろう。もっと進めばインヴェンションやシンフォニアよりも難しい『平均律クラヴィア曲集』も勉強する人は多いと思う。フリーデマンも練習したのかなあ、と思うとなんだかほっこりします。
後に世に出したものと微妙に違う初期稿の演奏を聴くのはなかなか油断のならない体験だった。

アンコールは『アンナ・マグダレーナ・バッハのクラヴィーア小曲集』よりアリア。これは『ゴルトベルク変奏曲』のテーマのアリアとそっくりなのだが、ちょっとだけ違う。
ちょっとだけ違う大バッハの有名な曲つながりですね。


今回のコンサートのテーマはバッハだったが、ひねりがきいた内容でたいへん興味深かった。大バッハについてわたしの知らないことが知れてとてもよかった。
桒形氏の演奏は心地よかった。
残念なことに、チェンバロの音量は大ホールにはちょっと物足りないと思った。

今年も松本市音楽文化ホールのチェンバロ講座が開かれるのだが、初回優先で過去に講座を受けたことのある者の枠は2つしかなかった。幸運なことに当たりくじを引くことが出来た。やった!今年も桒形先生のレクチャーが受けられます



 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松本 直美『ミュージック・ヒストリオグラフィー どうしてこうなった?音楽の歴史』

2024-05-25 09:59:13 | 本 (ネタバレ嫌い)

昨年末くらいに X(旧ツイッター)でこの本について流れてきたので、取り寄せて読んでみた。


2021年の末には浜松市楽器博物館に行って楽器の変遷を知って興味を持った。
昨年受けたチェンバロレッスンではウィリアム・バードの「そんな荒れた森へ行くの?」を習って、それ以来『フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック』にはまってしまった。
クラシック音楽で思い浮かべるよりちょっと前のバロック時代がチェンバロの黄金期だと思うが、それよりさらにちょっとまえのルネサンス期の音楽なんである。15世紀中ほどから16世紀いっぱいくらいまでだ。○○世紀って序数なので、16世紀は1500年代です。老婆心です。
まあそういうわけで、音楽と歴史が重なるジャンルに興味が出てきたのだ。


『ミュージック・ヒストリオグラフィー』はヒストリーではない。音楽の歴史のそれよりひとつ上の階層から俯瞰する分野だということが分かった。メタです。
そもそもどうして音楽の歴史についてこのような記述をするのか? という風にセルフ突っ込み分野です。記述は時間の経過とともにどのように変化したか? とかね。
モーツァルトだベートヴェンだと作曲家の肖像画が音楽室に貼られているのはなぜか? とか、 過去のクラシック界で女性作曲者が少ないのはなぜか? とかね。

セルフ突っ込みが多いと心が痛くなってくるけれど、読者が飽きないように、へーと思わず言ってしまうような なんならちょっとお下品なトリヴィアが多くて面白かった。

クラシック音楽の楽譜を現代人が読めるように清書する話が1741年~のヘンデル『メサイヤ』を例に挙げて述べられている。いやあ、何を原本にするのかを決めるのも大変だ。これは古文の文献と同じ手法だな。
たとえば今J.S.バッハの楽譜を手に入れようと思ったとき、ちょっと調べれば何種類も出版されていて目移りする。国内版の良心的な価格のものもあれば輸入版で高価なものもある。
同じ曲なら同じじゃないの !? と思うし実際ほとんど内容に違いはないんだけれども、ちゃんと練習しようと思うなら やはり最新の研究の成果が反映されている版を使いたいという欲は出てくるものだ。
これがメジャーな大バッハだったりするから何種類も楽譜が出版されているわけだが、メジャー度が下がるにつれて出版されている種類も減るし値段もぐんと上がるんだよなあ。 愚痴ってしまいました。


話のネタとして聞く分には へー で済んでしまうけれど、専門分野となると昔の資料を総ざらいして事細かに論じるから調査量が半端じゃなくて、研究者ってすごいなあ、と思いました



 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桒形亜樹子 フランソワ・クープラン 第1オルドル全曲演奏、第2オルドル全曲演奏リサイタル に行った。

2024-05-20 14:25:36 | 音楽

住所でいうと東京都杉並区下高井戸、最寄り駅なら京王線桜上水駅または井の頭線西永福駅の スタジオ ピオティータ で桒形亜樹子氏がフランソワ・クープランの『クラブサン曲集』第1オルドルを全曲演奏する、というので行ってきた。さる1月13日のことである。

チラシによると、桒形氏はフランソワ・クープランの『クラヴサン曲集』全4巻の全曲録音を行っているらしい。桒形氏の長いキャリアを経て 満を持して、という感じだろうか。

桒形氏のコンサートは 2022年2023年 のどちらも5月末に松本市音楽文化ホールで行われたものを見たし、昨年はホール主催の桒形氏が講師を務めるチェンバロレッスンを受けた身としては、スタジオ ピオティータでのリサイタルは見逃せないでしょう。

調べたところによると、スタジオ ピオティータは隠れ家的な小さいところだそうだ。
狭い会場なら がぶり寄りでチェンバロ演奏が聴ける、と楽しみにしていたのだ。


それで1月13日、雪がちょっと心配な日に行った。チラシやHPのアクセス地図が複雑で ちゃんと時間までにたどり着けるか心配だ。
スマホの地図アプリを頼りにするも、やっぱり迷う。アプリが入口側ではない方を示すんだもの。
うろうろして、なんとかたどり着いた。
住宅地にある小ぎれいなお宅にしか見えませんでしたよ。これはちょっと、個人情報的に写真を撮るのもためらわれる。というわけで、写真は撮っていません。

玄関で女主人に迎えられ、靴を脱いで上がり、チケット代を支払う。なんと、地下に階段を下りてゆくと会場がある。
開いた扉を入るとすぐにチェンバロがある。どうやら舞台側?から入るようだ。
部屋の反対側を向くと新幹線のように3脚と2脚に椅子が並べられている。6列だから、(3+2)×6=30脚だ。椅子は両側の壁にぴったり寄せられていて、間の通路も狭い。
部屋のいちばん奥にはグランドピアノがある。ピアノを使うライブなら椅子は反対向きにするんだろうな。
地下だが明るい。どうも庭を掘り下げて半地下にして外光を採り入れる仕様のようだ。

迷ったせいで、ライブが始まるまでさほど時間の余裕がなかったが、みなさん奥ゆかしいのか がぶり寄りの席は空いていたので、遠慮なく座った。


桒形氏のライブはひと味ちがうと思う。合間合間に作曲者や曲などについて話す事柄が興味深い。他の演奏家も話さないわけではないけれど、ここまで情報量がある人はわたしは観たことがない。だいぶんレクチャーっぽいっていうんですか。
生演奏を聴きにきているのだから、演奏があれば話はなくてもいいじゃないか、という考え方もあるとは思うけれど、演奏をより深く楽しむのに 言葉による情報があった方が楽しいと思う。桒形氏はほんとうに詳しいし最新の研究のアップデートも早いしとても楽しそうに話されるし。
せっかくの情報、聞いただけだとするっと忘れる自信があるので、プログラムにメモした。書いても忘れるけど、書かないよりはマシなので。
写真👆の黄緑やピンクの紙のプログラムにはフランス語と日本語が書かれている。フランス語はファクシミリ版(手稿譜や初版楽譜などをそのまま写真製版して再現し、出版した版)をコピーしたものだと思う。


それでやっと本題、フランソワ・クープランの『クラヴサン曲集』の第1オルドルについて。
『クラヴサン曲集』は第4巻まであって、オルドル(英語ではorder、組曲)は通して27まである。第1巻には第1~5オルドルが含まれている。
書きためていた曲を出版したのだろう、1、2巻は詰め込みまくった内容なんだそうだ。
第1オルドルはト短調の組曲で、前半は舞曲、後半は表題付きで、18曲含まれる。
写真👆の左の黄緑の紙のファクシミリ版で標題をよく見ると、同じ行にあってもコンマで区切られていたりするので、14行でも14曲ではないのに注意。
表題つきの小品を この時期のヴェルサイユのクラヴサン音楽では「ポルトレ(肖像)」というらしい。桒形氏はキャラクターピースと言っていた。クープランの表題はほのめかしが多くて思わせぶりで、当時のクープランのことを知らないと何のことやら分からないのだが、これは誰のことを指しているだろう、という研究家の推理を桒形氏は披露してくれる。曲調と表題が真逆だったりして、クープランのお茶目さを指摘する。
他のオルドルはそうではないが、第1オルドルだけ楽譜に装飾音がいっぱい書いてあるそうだ。装飾音がないと全然つまらないけれどどう入れたらよいのやら、と思うのはわたしだけではないと思うので、第1オルドルだけでも書き込んでくれているのはとてもありがたい。

当時、組曲を演奏するまえに、プレリュードを即興したらしい。しかし、第1オルドルと同じト短調のプレリュードを『クラヴサン奏法』にクープランは残しているので、桒形氏はそれを一番最初に弾いた。
もの悲しさと煌びやかさのある曲で、組曲への期待が高まる。

第1オルドルは18曲あるが、ほとんどが1、2分の短い曲で、さくさく進む。
組曲はト短調なのだが時折ト長調に変化して、ハッとさせられる。
前半の舞曲にはイネガル、もしくは跳ねたリズムが多いな、と思った。
「ノネット(金髪と栗毛)」という曲はいきなり長くのびる音が入ってびっくりする。そのフレーズが何度も出てくるのが面白かった。
その次の次の「マノン」にも長くのびる音があって、まえの「ノネット」を思い出させられる。
「魅惑」は高音が出てこない曲だった。高音が出てこなくてもモサモサしないのは高い倍音の多いチェンバロだからだろうな。ピアノではこうはいかない。クープランの有名な曲「神秘のバリケード」はチェンバロで練習したことがあるが、高音の出ないところが似ているな、と思った。
全体に低音のGが効果的に響いてグッと来た。迫力がある。チェンバロの低音ってあまり意識したことがなかったので、面白かった。
華があって煌びやかで哀愁があって、クープランの世界にひたることができた。


・・・・・・・


お次の第2オルドル全曲演奏は3月24日だった。1月のときに比べたらもう春だ。
今回は迷わずにスタジオ ピオティータにたどり着けた。前回と同じがぶり寄りの席に座ることが出来た。

桒形氏が言うには、今回このチェンバロはヴェルサイユチューニングで調律されているそうだ。現在は A=440Hz とか 442Hz あたりが普通で、バロック時代は約半音低い 415Hz とか色々使われていたそうだ。わたしもうちのチェンバロは 415Hz にしているが、このスタジオ ピオティータのチェンバロのヴェルサイユチューニングはもっと低い 390Hz。約全音低い。
ゆるい絶対音感持ちのわたしだが うちのチェンバロを弾いていて 415Hz にだいぶん慣れた。しかしさすがに全音低いと、桒形氏が弾いているキーと違う音に脳が解釈してしまって混乱し、参った。
第1オルドルのときもヴェルサイユチューニングだったかは分からない。

今回も第2オルドルのまえに『クラヴサン奏法』にあるニ短調のプレリュードを桒形氏は弾いた。
第2オルドルは全部で23曲ある。「ディアーヌ」のあとに目次にない短いファンファーレがあるそうだ。前半が舞曲で後半がキャラクターピースなのは第1オルドルと同様だ。
第2オルドルはニ短調で哀愁を感じさせられるけれど、時折明るいニ長調が現れてハッとさせられる。って第1オルドルのときも書いたっけ。最初に長調だなとはっきり思わされるのは「アントニーヌ」で、ゆったりしている曲調とあいまってホッとする感じだ。
「ガヴォット」とそれに続く「メヌエット」が似たテーマなのは意外でもなんでもないが、その後もなんとなく似たテーマが続くのが組曲っぽくて、切れ目に注意しないとどの曲を演奏しているのか見失いそうだ。
「テレプシコーレ」から後半が気に入った。
「ガルニエ」は低音ばかりで高音がない。第1オルドルの「魅惑」と同じタイプだな。
キャラクターピースは誰かに捧げただろうと思われる曲が多い。捧げた相手がレッスンした令嬢とかが多いのがショパンとかと同じだなあ、と思ったが、クープランの方が先でした。
最後の曲「パピヨン(蝶々)」が、えっ、これで終わり !? という感じで、クープランがニヤニヤしている気がした。
23曲もある第2オルドル全曲をいちどに聴いて、圧倒された。

合間に話されたことでへーと思ったこと。
現在 楽譜は縦長だが 昔は楽譜は横長だった。縦長の楽譜を初めて出版したのがクープランなんだそうだ。横長の楽譜はオルガンだけに残っている、と。ああ、確かにオルガンの楽譜は横長だ。
なぜそうしたのかというと、譜めくりをできる限り減らすためだそうだ。
納得! ピアノはペダルで音をのばせるからその隙にめくることも出来るけれど、チェンバロってなんだか片手ですら鍵盤から離すタイミングが意外とないんだよなあ。
斯様に桒形氏はお話が興味深いです。



桒形氏は note に記事をアップされている。
そこにフランソワ・クープランの『クラヴサン曲集』について記事がいくつかあるので、そちらを読めばわたしのメモよりも詳しい桒形氏のコメントが読めます。
また、影踏丸氏も詳しい記事を note にいくつもアップされている。
自力で情報を集めるのには最低でもフランス語が出来ないといけないので、フランス語の出来ないわたしは日本語で書いて下さる方々に感謝しきりだ。
いつか『クラヴサン曲集』から何か弾こうと思うなら、桒形氏や影踏丸氏の記事をちゃんと読みなおそう。


・・・・・・・


わたし的には、2年ほどまえにひょんなことからチェンバロを手に入れたのが始まりだった。
中野振一郎氏のレッスン動画 を見て 中野振一郎『チェンバロをひこう』という楽譜を手に入れて、最初に取り組んだのがジャン=フィリップ・ラモーの「優しい訴え」だった。ラモーはフランソワ・クープランより15歳若いが、2人ともフランスのバロック音楽の立役者だ。
「優しい訴え」の譜面は一見やさしい。だが、弾いてみると間がもたない。装飾音を入れないわけにはいかない。譜面だけでは装飾音をどう入れればいいのか分からないので動画を見るが、分かったような気がしても弾いてみるとどうにも腑に落ちない。装飾音を入れても入れなくてもどうにもこっぱずかしくておしりがモジモジしてきてしまう。
YouTube や Spotify などで色々聴けばそれなりに面白いと思えるのだが、自分で弾くとなにかおかしい。妙な苦手意識がクープランやラモーに出来てしまった。
しかし、チェンバロを勉強するのにヴェルサイユを避けるのはあまりにも愚かだ。まず聴いて慣れることから始めよう。
現在わたしはイギリスルネサンスのフィッツウィリアムバージナルブックを弾こうとしている。
いつかクープランを弾こうと思えるための下地づくりにこの桒形氏の全曲演奏リサイタルは格好の機会なのだ。
目指せ、コンプリート!




 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年春の庭の植物一覧

2024-05-06 18:49:08 | 

春になると庭の宿根草が芽を出して伸びてくるのだが、ものによって早くから伸びるものと後から伸びるものがある。
例年、春は庭仕事にいそしむが、暑くなってきて蚊も出るようになると庭仕事をする気力や体力が失せてしまい、そのまま秋になり冬になってしまう。次の春になるまで時間が経つと、庭に何を植えていたかうろ覚えにあるものもある。
春になって新たに苗を植えよう、と思ってスコップで掘ると、あれ?なにかの株があるぞ、と後から伸びる植物に気づくこともあったりする。

このブログを始めてもう17年半も経つ。そして、ブログの検索機能がたいそう役に立つ。
ブログにアップしたことはなんとなく記憶に残っていて、アップしたはずなんだけどなあ、と検索をかけると出てくるのはありがたい。
庭に植えた植物もブログの検索をかけると散発的に出てくるのだが、この際、まとめて見ることができて、さらに場所も特定できる記事を未来の自分のためにアップする。

スマホの広角で写真を撮って、その写真にテキストを載せていく方法をとった。写真に入りきらないものも端に名前を載せた。
ちょうど前庭のチューリップが終わったときに写真を撮って どうにも見栄えがしなかったりするので、まだ写真のましな裏庭 👆 からアップする。
爽やかな水色の花色とすっきりとした花弁の形のチョウジソウは年々株が広がっている。
隣りの斑入り葉のオダマキのレプラコーンは、八重の花がちょっと気に入らない。一重だったらもっと好きなのに。
春先の早い時期に咲くイカリソウは薄いピンクの花がかわいい花吹雪という品種だ。


👇 前庭、玄関の向かって右側、遠い方。ここはマンホールとか水道メーターの蓋とかが多い場所だ。
玄関の向かって右側の前庭はマホニア・コンフューサ‘黄雲’がメインで、この写真はそこから右側。
カレックスはジェネキーという品種だと思う。これはお気に入りだ。オオバジャノヒゲの黒竜とよい対比。



👇 前庭、玄関の向かって右側、近い方。マホニア・コンフューサ‘黄雲’ の左側。蔓バラとかクレマチスとか、高さのあるものを配している。
やたらとエゴポディウム ・バリエガータが繁る。色々覆うので、まめにむしっている。



👇 前庭、玄関の向かって左側。ここがいちばん力が入っている。のだが、花/華のない写真だなあ。
昨年の猛暑が効いたか、ユーフォルビア‘カメレオン’がずいぶん勢いを増した。それに対比する斑入りのカリガネソウはまだ大して伸びていない。
ごちゃごちゃと入り混じって生えている庭なのだが、それなりにコントラストを考えて配したつもりなのだ。
真上からではなくて斜めから見ることが前提で、はっきりいってこの写真ではよさがぜんぜん伝わらない。まあいいや、植物一覧なんだから。


書き出して、呆れるほど植えていることを再認識した。
中には 庭を開拓して最初に植えたものが20年以上生き残っているのもあって、あらためて書き出してみると感慨深い。

勝手に生えてきた いわゆる雑草のうち 気に入ったものは採用している。ヤブラン、アカカタバミ、アメリカフウロ、コバギボウシ、オヤブジラミ、マムシグサ、オノマンネングサ、ミツバ、マルバアサガオ、アスパラガス、キショウブ、ノビル、ノキシノブ、イワオモダカ、トキワトラノオ?がそうだ。環境に合っているせいか丈夫でよろしい。
いわゆる雑草のヒメオドリコソウは、葉の質感や三角の葉がグラデーションして重なる姿と シソ科らしい変わった形のピンクの花が素晴らしいので、抜き取らずに愛でていたが、花が終わりになると枯れ始め、また雨でうどんこ病?になったので容赦なく抜いた。それでリストには入っていない。きっとまた生えてくるだろう。
いわゆる雑草のイネ科やカヤツリグサ科等のグラス類はピンと伸びるラインがよいコントラストを生むのだが、ニラやアヤメにがんばってもらう所存で、見つけ次第抜く。
カキドオシやヨメナは斑入りを植えたはずだが、先祖返りした斑のないものの方が強くて競り負けて絶えてしまった。残念だ。しかしまた斑入りのものを入手して植えるかというと、なんとなく腰が引ける。


今回 くまなく目を配り植物名をちゃんと書きだしたことで、さらなる課題が見えてきた。そうです、苗をポチりましたよ!アホか !?
頼んだ苗を植えたらまた地図が変わってしまうのだが、それを待っていてはいつになっても地図が出来ないので、ここで手を打った。

写っている植物名は写真ごとに挙げたので、重複がある。
せっかく下に書き出したので、コピペしてエクセルで表にして数えてみた。COUNTIFS関数やSUMPRODUCT関数でモガモガしたが、重複を除くと26目39科106品種/種(シダ類は亜目もカウント)あげたようだ。
実は写真を撮った裏庭は一部で、撮っていない面積の方が裏庭は広い。でもまあヤブランがグランドカバーしていて表ほど種類は多くないし、単植の鉢植えも多いし、そこは写真ベースの地図を作らなくてもいいかな。


植物一覧: ※ 写真と異なるものはこの一覧の方が正しい。写真の方は訂正しづらいので放置してます、すみません。
裏庭
ホスタ‘アンチョーチ’、シャクヤク‘ファーストレディ’、ヤブラン、オダマキ‘レプラコーン’、イカリソウ‘花吹雪’、ブラックベリー、ハンショウヅル(クレマチス)、チョウジソウ、キク

前庭、玄関の向かって右側、遠い方
マホニア・コンフューサ‘黄雲’、ニラ、チューリップ‘白雪姫’、ホスタ‘ゴールドスタンダード’、アエゴポディウム・バリエガータ、ミニモクセイ‘スイートオリーブ’、セントーレア・ブルゲリア、アカカタバミ、オオバジャノヒゲ‘黒竜’、ヨメナ、ユリ‘ディファレンス’、アネモネ・シルベストリス、カレックス‘ジェネキー’、フロックス‘ポップスターズ パープルウィズアイ’、チューリップ‘バレリーナ’、アメリカフウロ、ヤブラン、ホトトギス、カキドオシ、サルビア・ガラニチカ

前庭、玄関の向かって右側、近い方
コクチナシ八重、マムシグサ、レモンバーム、リコリス‘ホウディシェリー’、カラミンサ、アエゴポディウム・バリエガータ、チューリップ‘バレリーナ’、クレマチス‘ベルオブウォーキング’、バラ'ロング・ジョン・シルバー’、カキドオシ、アネモネ‘ワイルドスワン’、ホスタ‘スチレット’、ベゴニア‘ダブレットピンク’、チューリップ‘マリリン’、ヤブラン黄斑、ラズベリー、ヨメナ

前庭、玄関の向かって左側
イリス・パリダ、サンショウ、オノマンネングサ、アカカタバミ、アメリカフウロ、リシマキア・ヌムラリア ‘オーレア’、ヘリオプシス‘ローレンサンシャイン’、アネモネ・シルベストリス、ホスタ‘黄金ヒメトクダマ’、バラ‘ブカフ’、タンナワレモコウ、シラン桃花、オヤブジラミ、ゲラニウム・ファエウム‘サムボー’、ヒメライラック‘パリビン’、フジバカマ、チューリップ‘白雪姫’、ユーフォルビア・ダルキス‘カメレオン’、アマドコロ斑入り、カリガネソウ斑入り、モナルダ白花、ムラサキミツバ、ジンチョウゲ‘信濃錦’、ホスタ‘グアカモーレ’、ノシラン‘スノードラゴン’、デルフィニウム‘チアライトブルー’、ゲッケイジュ、ブロンズフェンネル、カシワバアジサイ‘ピーウィー’、バーベナ・オフィシナリス‘ハンプトン’、カキドオシ、アエゴポディウム・バリエガータ、アヤメ白花、ゲウム‘サンライズ’、シュウメイギク白花(アネモネ)、チューリップ‘バレリーナ’、ホスタ‘ブルーマウスイヤー’、カーリメリス‘七変化’、バラ‘ローブフレリー’、スイセン‘ヒルスタ―’、ベロニカ・オーストリアカ‘キャプテン’、チューリップ‘マリリン’、ヤブラン、ガウラ白花、コバギボウシ(ホスタ)、ヒオウギ、リコリス‘ホウディシェリー’、ロニセラ‘グラハム・トーマス’、ボケ‘雪御殿’


写真におさめていない裏庭:
ガクアジサイ斑入り、カキドオシ、コバギボウシ、ヤブラン、ミツバ、アカカタバミ、マルバアサガオ、リコリス‘ホウディシェリー’、ミント(何か分からなくなってしまった)、メドウスイート ・オーレア、バラ‘アリスター・ステラ・グレイ’、シソ、ニラ、シラン白花、ミツバシモツケ、宿根ヒメヒマワリ(へリオプシス)、イチジク‘ビオレソリエス’、ヒメウツギ(鉢植え)、バラ‘カーディナル・ヒューム’、キショウブ、アスパラガス、ノビル
擁壁側: ※ ツタとヒメウツギとシダ類以外は鉢植え
宿根ヒメヒマワリ(へリオプシス)、香りツツジ‘イレーヌ・コースター’、カルミア‘スティールウッド’、ヤマブキ斑入り、ヘレボラス、ミツデイワガサ、ビヨウヤナギ、ツタ、ヒメウツギ、ノキシノブ、イワオモダカ、トキワトラノオ?


エクセルでまとめた表。上記の写真とエリア分けが異なる。




左がエリアごと、右が科ごと。
APGIVが未だ新鮮に感じられることに おのれの年齢と不勉強を思い知る



 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月20日の山、山火事

2024-04-21 20:38:59 | 行った話とか(自然)

一気に新芽が伸びた感じ。

緑が少し濃くなったせいか、ヤマザクラとのコントラストがついて、16日の写真よりヤマザクラの存在感が出ている。

実はこの日の午前に村内で山火事が発生して(この写真の山ではない)、地元消防も消防団も出て消防ヘリも飛んで水を撒いて それでも火は消えず、隣県の埼玉や長野の消防ヘリも暗くなるまでブンブン飛びまくっていた。しかし消火出来なかった。
今朝も消防団は朝5時半集合、ヘリも5時半くらいからブンブン飛んでいた。今日は自衛隊のヘリが5機も来た。
春は空気が乾燥していて20日は風も強く、よく燃えそうな落ち葉もまだたくさん落ちていて、ちょっとくらい水を撒いてもなかなか火は消えない。消防団で出動した夫によると、沢からポンプで水を汲んで山に上げるのだが、勾配が急すぎてポンプがオーバーヒートしてしまってうまく機能しなかったらしい。沢の水流も少ないし。
炎が高く上がるような燃え方ではないけれど、燃えているところが線上につながって広がっていく感じ。生えている樹木は燃えていないらしい。
今日は昨日より天気は良くなく風もなかったのがまだましだが、18時すぎまでヘリがブンブンしていてもまだ消火には至らない。雨が降ってきたから、明日には自然消火していてくれると嬉しい。
火よ消えておくれ!

追記:22日14時に鎮圧したそうです。よかったー

追記2:28日にまた煙が上がり、ヘリや近くの消防分団が出動、翌29日には夫も出動。16時に鎮圧。
厚く積もった落ち葉がブスブスしていて煙が熾火が赤く光っていたり細く出たりする。風が吹くと熾火の勢いが上がるんだそうだ。水をかけてもなかなか下までしみこまないし、山の斜面は険しいし、山火事は大変だ。
鎮圧は鎮火じゃないんだな、と思いました。
5月1日の午後にまとまった雨が降るという予報だが、今度こそ消えてくれ




 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする