≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

耳当て帽子

2021-03-09 18:20:20 | 編物

2019年末頃に出来ていたのだがアップしそびれていた。
後ろ中心をてっぺんから裾に 裾からてっぺんに引き返しで編んで左耳へ前へ右耳へ後ろへ編んでいき、後ろ中心をはぎ合わせてっぺんにポンポンをつけるという作り方。

普段は2014年に編んだ 正ちゃん帽 を使っているんだけど、とても寒くて風の強い日に外を歩くと風が抜けて耳が寒い。どうしても耳たぶは下から出ちゃうし。それで耳の暖かい帽子を作ろうと思ったのだ。

原案は ravelry にアップされている Kristine Byrnes の 1898 Hat なのだが、それは耳を覆うバンド?を編んでからその上辺から目を拾ってトップを編み出す方法で、その目を拾うのが面倒くさいと思っててっぺんまで一緒に編むことにしたのだ。
裾はガーター編みで厚く、折り返して2重になっていて暖かい。耳の部分は幅が広くなっているが、縁が3目引き上げ編みになっていることで折れ曲がって欲しいところでちゃんと折り返せるし縁の柄のアクセントになっている。原案の優れている点だ。
原案のパターンは無料で公開されていて、大勢の人がこれを元に作った帽子を ravelry にアップしている(リンク先の Projects というタブをクリック/タップすると行ける)。それらの写真を見ると、耳を覆うバンドのみのものもいくつもあって、このパターンはトップよりもバンドが面白いと思う人たちがわたしの他にもいるのが分かる。

わたしの帽子はトップまで一緒に編んだが、トップはガーター編みではなく裏編みで、ジグザグに出る表編みの模様を入れた。一番上の写真ならよく見れば分かるかな?トップの後ろは前よりも長くして後頭部がすっぽり覆われるように工夫した。

糸はユザワヤオリジナルのマドラスというもので、モヘア50%、アクリル50%だ。ユザワヤがイタリアやベルギーのメーカーに面白い毛糸を作らせてお手頃なお値段で売っていたのももう何年もまえで、今はもう手に入らない。日本の経済が他国に比べてどんどん落ちてきているのをこういうところから感じてしまう。

編み途中の図。こんな風に升目に編み図を描いて、それに従って編む。



 
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縄編みふう靴下

2019-01-26 17:40:22 | 編物

初めて靴下を編んだのは 約3年まえ。シンプルな2目ゴム編みだった。

ある日手芸店でオリムパス毛糸の メイクメイク ソックス という毛糸を見て触ってすっかり気に入り、これでまた靴下を編みたくなってしまったのだ。
甘撚り単糸/ロービングヤーンのふんわりとした手触りがたまらない。

アップ:

靴下は伸びなきゃ。普通のねじる縄編みのように見えるがちがいます。この編み方の方がよく伸びる。3目の柄です。
あらかじめ1つ下の段ですべらしておいたすべり目2目を手前に休ませて3目めを先に編み、かけ目してそれをねじってから、休ませていたすべり目2目をねじって2目1度にする、というもの。2目1度して1目減ってももかけ目で1目増やすので、目数に増減はない。
毛糸だまでは作った目はかけ目なんだけど、穴が開いてスース―することがないようにわたしはかけ目をねじっておいた。
わたしは左利きなので、模様のねじれる向きが逆です。もちろん反対向きでも編めるけど、やりやすい向きっていうのはあって、総柄だし、やりやすい方でやるね。

元ネタ本2冊:

元ネタはまえ作ったのと同じ『毛糸だま No.165』と林ことみ『ニットであったか冬じたく』。その中でも毛糸だまp.18真ん中のパターンをアレンジした。
メイクメイク ソックスは普通のソックヤーン(中細程度)に比べるとちょっと太いのだが、毛糸だまに載っているのはみな糸が細いものばかりなので、林ことみ氏の方がゲージが参考になったのだ。


実はこれが1年まえの状態。ずいぶん放置してました。
だもんで、もういろいろ忘れてる。かかとは、つま先は、ええっとどうしたっけ?
フレンチヒールのフラットトウかな?

糸とラベルの写真はいつも撮ることにしているのだが、どうもこのメイクメイク ソックスは忘れてしまったようだ。くやしい。
わたしの撮った中ではこれがまだ一番分かるものだったりする。

1足を3玉でなるべく無駄のないように作ろう、とつま先から編んだ。最後の1玉は、糸玉の両端を両方の靴下に繋いでこっちを編んじゃあっちも編んで、と靴下の両方が同じ長さになるようにした。6号針なんだけど、片方は輪針でもう片方は5本針。
輪針は クロバーミニ輪針 というもの。23㎝しかなく、棒の部分も4cmしかない。たしかに5本針よりスッキリしているんだけど、握るときに小指がかからないのがすごく使いにくかった。親指がやたらと疲れた。小指って地味だけど握るときには力が入るんだな。
5本針は クロバーミニ5本針 という12.5cmのもの。

マジックループという長い輪針を使って短い円周を編むという方法もあって、帽子でちょっとやったこともあるのだけれど、わたしはあまり気に入らなかった。
結局昔ながらの5本針が編みやすいんだよなあ。 あ、棒針の長さが短いのは非常によい。それは新しいのよ。

編み上がって端糸の始末も終えたの図:

履き口のゴム編みにうつるまえに裏編みを1段いれた。でもそんなに効果的じゃなかったかな。段染めの方が目立つかも。

履き口の止めは Jeny's Suprisingly Strech Bind-Off にした。なかなかいいと思います。

編んでいる途中で何度も履かせて、ぴったりフィットするようにした。やわらかい履き心地がすっかり気に入ったようすで嬉しい。

しかし検索すると、この糸で作った作品はフェルト化しやすいらしい。まあそうだよな、こんなふんわりして原毛っぽいんだもの。靴下の洗濯がめんどうなのはちょっとイヤだな。ソックスと名前についているのになあ。
あ、それでメイクメイク ソックス ドゥという糸が新たに出たのか。


この靴下についてラベリーにアップしました。 →


コメント (1)
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アランセーター

2018-01-08 08:16:08 | 編物
明けましておめでとうございます。
このブログに来てくださってありがとうございます。
この正月はネタがないので、いきなり通常運転でまいります。



一念発起して夫にアランセーターを編んでしまった。

といっても編み上がったのは昨年の4月頃で
当然着てくれないし、アップしそびれていたのだ。
この年末年始でやっと着てくれて、そういえば、と
セーターの存在を思い出して、ブログにアップしよう、となった次第。

取り掛かったのは一昨年の10月で、
なんでこんなに気合いが入ったのか 今となってはパッとは
思い出せないんだけれどともかく、やっちまった。

我ながらようやった、というべきか、暴走したな、というべきか、
ヤレヤレ

己の執念と労力と 写真だけは撮っておいたということに
敬意を表して、写真をいっぱい貼ります。 すみません

袖:



身頃アップ:


色の変わり目がクリアになるように、その段は裏編みを使わなかった。
ココわたしのこだわりね。
地の鹿の子編みも場所によってパターンを使い分けたり
鹿の子編みではなくてガーター編みにしたりした。
身頃の両サイドと脇には ×○ を並べ立ててやった。
 夫よ、意味分かってるよね?
って、愛が重いセーター とか呼ばれてますが


後ろ:


前後の身頃の中心の網目が本当に大変だった。
縄が一本交互 ではない。 2本ずつなんです。
そのため単純に左右を入れ替える交差ではなく
真ん中を挟んで両側を入れ替えて
その真ん中を一番裏側に1目立たせるタイプで、
グギグギ目を入れ替えながら編んでいたら竹の4号針が折れてしまった。
途中でもっといい操作方法を思いついたし
針も金属のものに変えたのでそういうことは起こらなくなったけど。


使った糸の入っていた箱:


見よ!この箱を。 ヤフオク! で手に入れた。
昭和の香りが濃厚よ。 けっこう古いと思う。

箱の中身:


中細ですよ。 中細でアランがやりたくなっちゃったんですよ。
もちろん オリジナル の柄で。
ここら辺で酔狂で壮大なプロジェクトになってしまった。

そうだった、段々思い出してきたぞ。
大いに刺激を受けたのは、図書館で借りた
ハリスツイードとアランセーター ものづくりの伝説が生きる島
長谷川 喜美 (著),‎ 阿部 雄介 (写真)
』 という本。
太い糸でザクザク編まれてガンガン輸出された重たい
いわゆるアランセーターじゃなくて、
それ以前の博物館に保存されている精緻なものが載っていてねぇ。
ああやりたいっ、って思っちゃったんだろうねぇ。

セーターでいえばこの本でもうひとつ刺激されたものもあるんだけれど
まだ出来上がっていない。
それもいつかアップできれば、とは思っている。

糸のアップ:


ニッケビクター毛糸 色番2901 とある。
500g あるから足りると思ったんだよねー。
前後の身頃の中心の網目が思った以上に地厚で重くなっちゃったんだよねー。

ってことで、急遽別糸を用意。↓ メーカー云々よりも色で決めた。
焦げ茶色です。 半額セールになっていてすっごい安かったけど。




実は、糸が足りるかな?という危惧は当初からあったので、
上から編んだ。 そこも酔狂。

それぞれのパーツが途中まで編めた の図:


なんだか袖がずいぶん斜行しちゃった。
引き返し時の糸の引き加減が左右で異なったことも理由のひとつだろう。
そうならないように工夫したりしたんだけどね。
むしろ、糸の撚りとの関係が大きいと思う。
それで途中でブロッキングして形を揃えた。

解けないよう取り敢えず突っ込んだ針がバラエティに富んでいる。
みんな4号なんだけど、金属の棒針とか、金属の輪針とか、
竹の輪針とか、とりあえず突っ込むためだけなんで
折れたままの竹の輪針とか。
使えるものはなんでも使います。

糸の残りが気になるので、パーツをいっぺんに完成させず、
様子を見ながらあっちこっちと編み進めた。

うんうん唸って捻り出した模様なので、それが映えるような
セーターの形にしようと思った。
肩が水平な身頃は編みやすいけれど 着ると肩が落ちて模様が崩れる、
袖山が平らでまっすぐに身頃にくっついていると
着たときだぼついて模様が崩れる、等々かんがえると、
面倒くさいが肩が斜めで袖山は曲線、は譲れない。
ボディにフィットした形だな。
しかもそれを面倒くさい上の方から編もう、ってんだから。

肩:


まず後ろ身頃を肩から編み始めた。
肩は斜めにするために引き返し編みで、
何回かに分けて行ったり来たり編んでいく。
模様も入っているのでなかなか複雑だった。

傾いた直線の近似にしたいのであれば、
2段につき増やす目数は均等な編み地なら一定でいいはずだ。
しかしこのような縄目があると、
縄目が集中しているところは目数のわりに幅が出ない。
縄目を交差するときに半分だけ編むようなことも避けたい。
どうやって辻褄を合わせりゃいいんだ!?ってことになるので。
ま、サンプルと定規と編み図と 相談しいしい、だな。

ある程度後ろ身頃が編めたら、今度は前身頃に取りかかった。
後ろ身頃の肩から目を拾ったのだ。
こちらも引き返し編みで斜めにしていく。
完璧、とはいえないけれど、模様はだいたいつながったと思う。
せっかく上から編むんだからね、こだわりですね

ちなみに裏側:


こんなもんでしょう。 前後の境、目を拾ったところが分かる。

袖付け:


ブロッキング用の針を多用。
以前 シェットランドレースを編んだとき に手に入れた(が使わなかった)が、
これがまち針より便利。 編み目から針の頭が抜けない。


あまりにも頑張ったので模様編みのアップをまた貼ってしまう。
身頃:


左の網目がいいでしょう!? 自分では思いつかない。
元ネタは 日本ヴォーグ社『世界の編み物 1990秋冬特大号』。
ついでに首回りや袖口は 志田ひとみ『棒針の模様編み集260』 のを参考にした。

ネタ本の一部:


これら以外にも 大事にとっておいた古い雑誌とかネットとか とにかく見あさった。

↑の中身:


網目とか首回りや袖口とか

肩パットの左のセーターには、網目 じゃなくて バスケットパターン と書いてあった。
襟元のねじりもあまり見ないパターンだし さりげなくかぎ針も用いられているし、
いま見てもとても興味深い。 デザイン/戸川利恵子、とある。


首回りと袖口:


身頃との境に裏編みを1段入れた。 けっこう好きな技法です。
縄目のねじり方が左利き仕様だったりする。


袖:


稲妻模様を身頃と揃えて関連性を持たせた。

裏側:


三つ編みが縮こまらないようにそれぞれ1目ずつ裏に立てている。
身頃の網目で慣れた。 もう平気、ドンと来い。


書きまくった編み図:


エクセルで升目だけ印刷して 鉛筆で書いては消し、
サンプルを編んでは書いては消し。

  升目を埋めるのって 好き

サンプル:



柄が決まるまでの思考の流れが分かるな。
編んだサンプルはみんな解いてセーターになった。


やっとのことで形にして夫に着せたら
首回りがキツい、とダメ出し。
仕方がないので首回りの ゴム編み変形模様編み を解き、
引き返し編みでまえ中心が下がるように編み直した。
(いちばん上の写真で分かる。)

実は身頃中心の網目模様は一ヶ所間違いがある。
とてもじゃないが後から部分的に解いて直せるような
生易しい編み目じゃないもんで、
泣く泣く放置ですよ。 しかもまえ!
さあ どこでしょう?


着た、の図:




自分のセーターは手抜きになるワケだ。 くっ


   ラベリーにアップしました。 



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ウサギの編みぐるみ

2017-06-11 12:51:40 | 編物


ウサギの編みぐるみを作った。
けっこうおおきいよ。 大人がハグしてちょうどよいくらい。
耳の先っぽからつま先までだと71cm 。

さいきん週の半分は家を空けていて 夫が寂しそうなので、
わたしの身代わりを置いていくことにしたのだ。 似てないけどね。




ということで、ピンクのサイケなハートを散りばめておいたよ。




使った糸は全部ためこんでいたもの。
たとえば、ウサギのセーターの白やチャコールグレーや ハートの紅は
以前わたしが 自分用に編んだもの の残りだし。
出っ歯のフックがポイント。




全身像。
手足の先の方にはわたではなくソフトパイプを詰めた。




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ペーパーヤーンのバッグ3つ

2016-10-09 12:20:02 | 編物


この夏はダイソーのペーパーヤーンにはまりまくっていた。
今まで編み物といえば、ウールでセーターとか靴下とかそういうものをメインに編んでいて、
ペーパーヤーンなら ダルマのクラフトクラブミックスで帽子 ぐらいしか編んだことがなかったのだが、
安さのわりに質も色もまあまあのダイソーのペーパーヤーンを知ってから
取り憑かれたように帽子やバッグを編みまくってしまった。

↑ このネットバッグは 『エコアンダリアのかごバッグ&帽子ーサイズで選べる子どものアイテムつき』
載っているものをちょっとアレンジしたもの。




編み物バッグ。
バッグの中に糸玉を入れて、バッグの取っ手に糸を通して、で編み物をする、という案配。
どこにでも持ち歩いて、ちょっとの時間もムダにしないのだ。

これは帽子を編んだ余り糸で、長編みの山道模様に編んだ。
元ネタは上と同じ本なんだけど、だいぶんアレンジしたな。
取っ手は筋編みの細編み (こまあみ) を横向きに編んで丸めてはぎあわせた。
握りやすい。
輪にぐるぐると細編みで紐を編んでみたが、どうもテクスチュアが気に入らなかったのだ。
いろいろ試行錯誤した結果、この紐に落ち着いた。
きんちゃくになるようにリボン状の薄紫の紐を通した。
その紐は ブリムひらひら帽子 用に組んで余りまくっていたもの。
ムダにせず、きっちり使いきれて嬉しい。




これはネットで見つけた uzukaboさんのスズランテープで編んだプチバッグ をアレンジしたもの。
取っ手は細編みに上から引き抜き編みで横のラインを入れた。
上の縁はバック細編みにした。
ボタンを編むのが楽しかった。


ここらへんで、憑き物が落ちたのか、ふと我に帰った。
ダイソーのペーパーヤーンを堪能した。 ここらで終わり。 たぶん。


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