風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

きれい好き II

2005年12月03日 | チンゲル亭裏日記

去年の私の感覚は、モンゴルの人たちは、「きれい好き」とは決して思っていませんでした。

街のどこへでもごみは捨てるし、ガムははき捨てる、つばを吐く、氷が解けると吹き溜まりからどっさりごみが出てくる。
厳冬はゲルの中に子羊を入れて飼っているし、ツァータンの見学に行ったら、座れといわれたシートには、動物のウンチが付いていたし。
馬方さんのデールは、汚れっぱなし。食器は拭くだけ。爪は真っ黒。

遊牧の生活は、その広大な平原と乾燥した気候によって成り立っているのだと思います。
今のように、石油製品が生活に入ってこないときは、ごみほとんどでないのですが、たまさか出来たとしてもすべて土に帰ります。
汚れはふき取れば十分、乾燥しているため細菌が繁殖しないし、悪臭が発生することも無い。

日本の湿度は細菌の発生を促し、ちょっとでも汚れが残っていると悪臭やカビが出ていました。
そのために、せっせと大量の水のあるおかげで洗い流すことが出来ますし、そうして、細菌を限りなくゼロに近づけるのです。

乾燥しているということがどんなものなのか、湿度40%の世界に住んでみないと経験の無い人には、わからりにくいでしょうね。
去年の10ヶ月の滞在では、分かりませんでしたから。

子どもたちに体を寄せて、息がかかるくらいに近づいて話していくうちに突然のように、そのことに気が付いたのです。
子どもたちの真っ白い目の玉と、真っ白い歯を見ていると、そんな気がしてきたのです。

外からいろんなものが入ってくる中で、特別乾燥や超低温に強い菌が入ってきたとしたら、モンゴルに無い病気の感染をしたら恐ろしい。

特にUBは人口が密集しているので、今までとちがった清潔観と正しい知識が必要になってきているのは確かです。

ただし、今の日本のような過剰な清潔観は問題ですが。
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