昔の蔵にしまわれていた記憶を取り出すチャンスがありました。
コンクールに出した長女の絵が、見事落選したのです。
細かいことは、忘れてしまったのですが、娘の描いた絵が大人っぽすぎるので、親の手が入っていると審査員が判断したということでした。
先生が自信満々だったので、娘にも賞が確定する前に、お話をなさっていたようです。
それで、初めて賞というものに目覚めた娘は、落選を知ったとき多少なりとも落胆したのでした。
夫に「娘のおとなっぽい絵」というキーワードだけで、たちどころに思い出して、その時の娘の思いをそのまま表すような表情をしたのです。
夫の娘に対する愛情をこんな形で知ることが出来たのでした。
さてさて、長女の次は次女の絵について。
これがまた傑作。こちらは、思いっきり奔放な絵を描くのです。
同じ両親の元に生まれ、同じ先生に長年指導されたのに、まったく違う絵を描くのです。
ウンテイをしている自分の絵は、見事に足が曲がっていてソレがとてもよい動きを感じます。
「この足は、どうしてまがっているの?」と聞いたら、「隣の子の手があたってまがったの」
ウーン、この子は天才かも。。。
絵の具を切り絵で描いた絵。今絞り出したかのようにチューブが曲がっている素敵な動きのある絵でした。
その黄色いチューブのことも「はさみで切ろうとしたら、曲がったからそのまま貼ったの」という答えでした。
これって偶然のなせる業で、実力といっていいのかしら?
それが、賞を取ったと言うことってどう考えるの?
今、そのことを思い出して思ったことは。
何気なく、どうしてまがっているの?とたずねたことで、娘は曲がっているのが悪いと母親が思っていると受け取ったかもしれないなと。
それで、人のせいにしたのかも。
しかし、もしそれなら、その曲がりは娘の正しい感性だったのだから、やはり娘は天才だったと思うのです。
親ばか
その後、引越しのため同じ先生に絵を習うことができず、ピアノのほうへ転換したのですが、そのまま、絵を続けていたらどうなったかしら?
絵への興味を引き出してくださった光幼稚園のゴリラ園長と吉野先生お元気ですか?