Re:SALOON & VBA

塚原将という詩人

この人は誰なのですか?
と御質問がありました。
恥ずかしながら、塚原将というのは、僕のペンネームです。

・・・と言いたいところなんですが・・・残念ながらそれは嘘です。
僕が知っている限りの情報をお知らせしますと・・・
僕が塚原将(まさる)という名前の人の存在を知ったのは、かれこれ、30年近く前のこと。
小椋佳というシンガーソングライターの『夢追い人』というアルバムだったと思います。
そう、僕が彼を知ったのは、詩人ではなく、作詞家としてだったのです。

塚原将さんを語るときに、小椋佳さんの存在に触れない訳にいかないでしょう。
僕は、小椋佳のファンだった訳で、やはりその歌詞の奥深さに魅せられていたのだと思います。
でも、小椋佳の歌を子細にみていくとき、好きだな、いいなぁと思う歌には、作詞「塚原将」と書いてあるのです。上手く言えませんが、切なさというか、心の奥の痛い部分を、キュンと指してくるような胸を絞めつけるような、なんとも言えない感じが、塚原将さんの歌詞にはありました。その部分、小椋佳さんの歌詞は、もっと大らかで翳りがないような気がします。それはそれで素晴らしいのですが・・・。

ちなみに、歌詞としては、
誰かに背負われて/風船の愛/時/思いおこせば/君が旅に出ると言った時には/君が持っていた僕の青春/哀れみこめて青春が見ている/夕ぐれの河に/風の足跡/同情(あわれみ)黒門賛歌(飛行船黒門号)/渡良瀬を行けば 等があげられます。

中でも『』は、多くのファンの評価が高いみたいです。
中村雅俊さんが歌ってました(ヒットしたかどうかは憶えていない)。
僕も、『時』には、参りました。(そのうち紹介しますね。)

そうでした、僕の思いではなく、塚原将さんという人のことでしたね。
小椋佳さんとの関係で言えば、塚原将さんは、小椋さんのお義兄さんということになります。
小椋さんと奥さんの佳穂里さんは、同級生(たしか小学校からの)ということでしたから、小椋さんの生年1944(昭和19)年よりは、数年年上で、現在、還暦ぐらいになられているのでしょうか?
(黒門小学校の黒門讃歌を作詞されていて、その紹介で39期卒業生とあり、小椋さんが45期ということなので6学年上のようです。)
当時は上野で「サンキョウ」というレストランをなさっていたらしいですが、現在は閉店されているらしいです。ネットで検索してみましたが、近況は分かりません。
『しずか』という個人誌をその店において、公開されていたものが、彼の詩集として、出版され、詩人として、僕らの目に触れることが出来たという訳です。

彼の著作は、

『たった一つの季節に』
1976年3月10日初版発行 新書館 ForLadies78

『消せない時間』
1977年7月25日初版発行 新書館 ForLadies93

『閉ざされた愛』
1979年3月15日初版発行 新書館 ForLadies120

『愛する人よ あなたと旅ができるなら』
1981年11月1日初版発行 新書館 ForLadies


高3の帰宅時、駅前の大型書店で、『たった一つの季節に』をたまたま見つけて狂喜して購入しました。
勿論、告知等の何も情報源がないので、書店で見つける以外ない本でした(少なくても僕の住む地域では)。
『消せない時間』、『閉ざされた愛』も同様です。
『愛する人よ あなたと旅ができるなら』は、ネット時代になって、検索で見つけて、古書としてネットで購入しました。
発行年の1981年は、もう大学生になっていましたが、本は図書館で借りるものと書店へは行かなくなっていたので、書店では見つけることが出来なくなっていたと思います。まだ、ネットでない時代でしたし・・・

現在、絶版で古書としてしか手に入りません。
こんな素晴らしい詩集を埋もれさすのは勿体ないと、ブログでご紹介しているのですが・・・、果たして、著作権侵害にならないものなのかどうか・・・(は、疑問があります。実は恐る恐るやってます。クレームがあればバッサリ削除ということもありえますので・・・)。
ただ、すでに絶版なので・・・(復刻しても多分、人の目に触れることはない(売れない)と思います。)
『愛する人よ あなたと旅ができるなら』は、つい数ヶ月前に手に入れたものです。
カバーに著者の写真がありました。ハンサムです。今はきっと渋いおじいさんだと・・・。

※追記:舘又将文さんのブログの2013年 02月 24日の記事「塚原将さんを知る友人へ。」に写真があります。

◆関連ページ
逆に読んで頂くと(投稿日付順)いいかも・・・
閉ざされた愛⑥
消せない時間④
たったひとつの季節に④
愛する人よ-あなたと旅ができるなら⑥


作詞家としての塚原将

コメント一覧

frontflug
「塚原将という詩人」というこの記事は、何んとかれこれ、17年前の投稿記事。僕のこのBLOGで、トップ10には絶対入る被検索数だと思われる。コメントはほとんどないけど、アクセス解析では、数日に数回(勿論、あったりなかったり)検索ランキングに登場する。

詩人塚原将との出会いは、『たった一つの季節に』があったればこそだけど、自分に、よくぞ見つけたと言いたい程だ。
あのカバーはスゴイ、絵としては勿論、素晴らしいが、塚原将さんの詩とのギャップがまたスゴイ。敢えて気付かせないようにしているかのようだ。「塚原将」という文字を見て、何も気付かない一見さんお断り・・・のようなハードルが架けてあるようだ。よくぞ見つけたとはこのこと。
そういうことをして、辿り着いてこそ、のこの詩たち・・・なんだと45年を経て、思う。
ブログオーナー
塚原将さんを知る友人へ。
投稿した記事が、ネット検索されるのだろうかと、SALOONを付けてキーワード検索すると、この記事がたまたまヒットしました。久しく「塚原将」という3文字を忘れておりました。あああ・・・
僕の心の襞、琴線・・・

今度は、「塚原将」でネット検索すると
旅と写真とパイプの香り 塚原将さんを知る友人へ。
http://blogs.yahoo.co.jp/masa007xi/16806497.html
というブログがヒットしました。

2012年に、お亡くなりになられていたのですね。

そうなのかぁ~
そうかぁ~

・・・
piniko*
距離
どれも

今の私に吸い付くような詩ばかりです。



>埋められない距離を隠している



確かに、、、

愛する人との距離を詩っているように感じますね。

自分から距離を作っているのでしょうか...。
はっちん
『時』
時         作詞/塚原 将



街角で偶然に出あった

とても とても 遠い日

ほんの少し首をかしげて

微笑む癖覚えていました

手にすくった巻貝に

聞こえた白い潮騒が

あなたのまわりに聞こえます

時に長さがあるなんて

だれが告げたのですか

僕はあの日の君の姿

今も見つめることができるのに



街角で偶然に出あった

とても とても 遠い日

君の好きな色は変わらず

淡い淡い紫でしたね

いつか手紙に書くはずの

朝まで探した言の葉は

今でも心に住んでます

時がすべて流すなんて

だれが言ったのですか

ひとり逃げた冬の海の

波の冷たさが僕の手の中にある



街角で偶然に出会った

とても とても 遠い日

幸せを尋ねる戸惑い

どうしてか聞けない僕です

開いたばかりの花の香の

春のどやかなひろがりが

あなたのまわりにさざめいています

時はもとに戻れないと

だれが決めたのですか

心の中にあこがれが

今もふくらんでいくと感じているのに
はっちん
心の距離
http://www.geocities.jp/frontflg/poetry/tubuyaki_bk.html
塚原将さんの詩には、距離があるような気がします。

何んの距離・・・



愛するものと、自分との距離



愛するということだけを見るとき、

愛する対象に対する気持ちはまっすぐなんだけど・・・

そこでは、自分が付いてこない・・・

照れというのか・・・

自分がそれにふさわしいと思えないのか・・・



他の人から見たら、お似合いに見えるかも知れない

でも、自分自身がそれを許していない

許せない・・・



そういう距離があるような気がするのです。



『愛する人よ あなたと旅ができるなら』は、前3作とは違い、得恋な訳で、愛し合っている訳で・・・

でも、やっぱり、不倫とか、浮気とか、そういう構造の中に、埋められない距離を隠している・・・

そんな気持ちがするのです。

pinoko*
渋いです
Blogに挙げて下さいまして、ありがとうございました。

なるほど、作詞家ということもされていたのですね。。。

小椋佳さんの歌を聴けばいくらかわかるのですね。^^

今度レンタル屋さんに寄ってみたいと思います。

ありがとうございました。





はっちん
塚原将さんのこと
http://www.geocities.jp/frontflg/poetry/tubuyaki_bk.html
コメントありがとうごさいます。

コメントこちらに移させていただきました。

作詞家にしても、詩人にしても、プロフィールは分からないもので、知っているだけのことを書いてみましたが・・・。

実際、どんな人なんでしょうか・・・、レストランに行ってみたかったです。
pinoko*
初めまして^^
http://plaza.rakuten.co.jp/pikapika010203/
はじめまして、mi~koさんのところからやって参りました。

素敵なBlogなので何度かおじゃましています。

塚原将さんと言う方の詩がとても心を揺すります。初対面で突然質問してすみません。

この方は誰なのですか?

本も出しているのですか?教えて頂きたいです。
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