巨大な合歓の木のような花を咲かせる「オオベニゴウカン」。漢字では「大紅合歓」と書く。どこかブラシノキを思い出させる。和名にフカバナブラシマメというのがあるが、こみれはいかにも即物的(笑)。ゴウカンは響きが悪いので、英名のカリアンドラがいいかも。花火のような巨大な花はみていても愉快だ。ペルーやブラジルなどの南米に咲く花らしい豪華な花だ。
(2020-01 東京都 神代植物公園)
オオベニゴウカン(大紅合歓、Calliandra haematocephala)は、マメ科ネムノキ亜科ベニゴウカン属(カリアンドラ属)の熱帯性常緑低木。日本では12月-5月に化粧パフに似た真っ赤な半球形の10cm近い花を咲かせる。
外見はネムノキによく似る。ネムノキはシンボルツリーとして庭に植えられることも多いが放っておくと10m近い大木に育ってしまうのでそれなりの広いスペースを確保するか、大きくなりすぎないように適時剪定を行うなどが必要となってくる。対し本種は樹高3m程度であり、これは近年シンボルツリーとして人気の高いトキワヤマボウシと同程度の大きさでありネムノキほど広いスペースを確保しなくとも栽培可能である。
糸状に飛び出している赤い部分は雄蕊(おしべ)である。花弁は中心付近に集まっており、色は主に赤・紫・青。園芸品種として雄蕊が白いものもある。
和名であるオオベニゴウカンの他、「カリアンドラ」「カリアンドラ・ハエマトケファラ」「ベニゴウカ(紅合歓花)」「アカバナブラシマメ(赤花ブラシ豆)」などの名で呼ばれる。
■熱帯植物シリーズ■
「金盃」(熱帯植物シリーズ 20-01)
「かぐや姫」(熱帯植物シリーズ 20-02)
「白珠丸綴化」(熱帯植物シリーズ 20-03)
「コロカシア・ファラックス」(熱帯植物シリーズ 20-04)
「ペトレア・ヴォルビリス」(熱帯植物シリーズ 20-05)
「コスツス・バルバツス」(熱帯植物シリーズ 20-06)
「サンタンカ」(熱帯植物シリーズ 20-07)
「ナンヨウサクラ」(熱帯植物シリーズ 20-08)
「アリアケカズラ」(熱帯植物シリーズ 20-09)
「ヘリコニア 'カメハメハ'」(熱帯植物シリーズ 20-10)
「メディニラ 火の鳥」(熱帯植物シリーズ 20-11)
「アリストロキア・トリカウダータ」(熱帯植物シリーズ 20-12)
「ブルグマンシア・ベルシコロル」(熱帯植物シリーズ 20-13)