野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

名前とは裏腹に優雅な花をつけるママコノシリヌグイ(高尾山シリーズ11)

2019年10月11日 10時27分30秒 | 

ママコノシリヌグイとは、なんともひどい名前をつけたものである。茎に棘があるので、継子の赤子をこの花で拭いたら、痛がって泣くだろうというのだ。韓国では「嫁の尻ぬぐい」というそうだ。赤ん坊とは違って、姑がこの花で嫁のお尻をぬぐうのは、なかなか考えにくいが、どちらの名前も民衆的な想像力の豊かな働きをうかがわせる。中国名はとげのあるタデというあっさりとした即物的な命名だが。名前はともかく、よく見ると白の花弁に紅をさしたような「おしろい花」とでも呼べるような優雅な花だ。

(2019-08 東京都 高尾山 )

 

 

 

ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い、学名: Persicaria senticosa)は、タデ科イヌタデ属(またはタデ属)の1年草。トゲソバ(棘蕎麦)の別名がある。

和名は、この草の棘だらけの茎や葉から、憎い継子の尻をこの草で拭くという想像から来ている。韓国では「嫁の尻拭き草」と呼ばれる。漢名は刺蓼(シリョウ)。

特徴
他の草木などに寄りかかりながら蔓性の枝を伸ばし、よく分岐して、しばしば藪状になる。蔓の長さは1-2m。茎は赤みを帯びた部分が多く、四稜があり、稜に沿って逆向きの鋭い棘が並んでいる。

柄のある三角形の葉が互生し、さらに茎を托葉が囲む。葉柄と葉の裏にも棘がある。

5-10月ごろ、枝先に10個ほどの花が集まって咲く。花弁に見えるのは萼片で深く5裂し、花被の基部が白色で、先端が桃色。花後には黒色の痩果がつく。

 


今では希少になったトチカガミ

2019年10月11日 09時00分51秒 | 

トチカガミのトチはスッポンの方言で、スッポンが眺める鏡ということらしい。不思議なに名前をもらったものだ。沼などに生える水草だが、絶滅危惧種に指定されている。神代植物公園の水槽でたくさん咲いていた。

(2019-09 東京都 神代植物公園) 

トチカガミ
Hydrocharis dubia (Bl.) Backer
トチカガミ科トチカガミ属

トチカガミは北海道を除く全国の池、川に群生する浮葉性の多年草。
葉が丸いため、スッポン(鼈;方言でトチ)のカガミ(鏡)の意味から名前がついた。水温の高い時期はほふく茎を伸ばして広がり、水面を覆う。茎は淡緑色で水中を直進し、5~20cm位に葉と根を出す。葉はほとんど円形のハート型で濃緑で光沢がある。裏面気嚢(浮袋)があるのが特徴だが、葉が混み合って水上に伸びた葉(気中葉)では気嚢は未発達で、水上葉よりも葉の基部の切れ込みが浅い。花期は7~10月。花は白色で3枚の花弁を持つ。雌雄異株で雌花と雄花がある(写真は雄花)。越冬は種子または殖芽。
環境省レッドリスト(2012)「準絶滅危惧」、大阪府レッドリスト2014「絶滅危惧Ⅰ類」。


白の清楚な花が魅力のセイロンマツリ(園芸種シリーズ19)

2019年10月11日 07時26分08秒 | 

セイロンマツリはルリマツリの花の色が白いバージョン。「まつり」がジャスミンの中国名だとは知らなかった。たしかにジャスミンを茉莉花と呼ぶことはよく知られているのだが。お祭りとはまったく関係がないらしい。白の清楚な花と、五弁のきれいな花弁が魅力的だ。

(2019-10 川崎市 道端) 

 

セイロンマツリ
せいろんまつり(セイロン茉莉) イソマツ科 分類:木・落葉 学名:Plumbago zeylanica

ルリマツリ 、 ルリマツリモドキ や ブータンルリマツリ と同じイソマツ科の仲間でセイロン原産。マツリ(茉莉)とは中国名のジャスミンのことで ハゴロモジャスミン や オオバナソケイ がこれに当たる