一重のガク咲きのアジサイの紅冠雪。一見するとどうということのないガクアジサイにみえるが、晩秋になると紅葉し、白い斑入りの葉の対比が冠雪と紅にみえるという。花だけでなく、秋の葉の変化も楽しめるというユニークな品種のアジサイである。リンクの写真を参照されたい。
(2019-06 東京都 神代植物公園)
紅冠雪(紅の白雪)
島根県産の一重ガク咲きのヤマアジサイ。
一般的には紅冠雪という名称で流通していますが、この品種の元々の名前は紅の白雪と呼ぶそうです。
装飾花は一部に青みが差す薄桃色、両性花は青紫色です。
紅冠雪が一際目立ってくるのが、梅雨明け前後から盛夏にかけて。
花後に伸びてくる新梢がきれいなクリーム色に変化します。
ただ、残念なことにこの斑が入った部分は暑さや強い直射日光に弱いらしく、猛暑の時期に枯れ込んでしまうことがあります。
特に、花後の剪定で新たに出てきた新芽が弱いようです。
さらに、紅冠雪の名のとおり、晩秋には赤く紅葉した葉と先端の白い斑入り葉との対比が非常に美しくなります。
花だけでなく斑と紅葉までもが楽しめる品種はそうそうないと思います。