野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

秋に斑入りの葉の紅葉が楽しめる紅冠雪(紫陽花シリーズ32)

2019年08月03日 08時33分14秒 | 

一重のガク咲きのアジサイの紅冠雪。一見するとどうということのないガクアジサイにみえるが、晩秋になると紅葉し、白い斑入りの葉の対比が冠雪と紅にみえるという。花だけでなく、秋の葉の変化も楽しめるというユニークな品種のアジサイである。リンクの写真を参照されたい。

(2019-06 東京都 神代植物公園) 

 

 

紅冠雪(紅の白雪) 
島根県産の一重ガク咲きのヤマアジサイ。
一般的には紅冠雪という名称で流通していますが、この品種の元々の名前は紅の白雪と呼ぶそうです。
装飾花は一部に青みが差す薄桃色、両性花は青紫色です。

紅冠雪が一際目立ってくるのが、梅雨明け前後から盛夏にかけて。
花後に伸びてくる新梢がきれいなクリーム色に変化します。

ただ、残念なことにこの斑が入った部分は暑さや強い直射日光に弱いらしく、猛暑の時期に枯れ込んでしまうことがあります。
特に、花後の剪定で新たに出てきた新芽が弱いようです。

さらに、紅冠雪の名のとおり、晩秋には赤く紅葉した葉と先端の白い斑入り葉との対比が非常に美しくなります。
花だけでなく斑と紅葉までもが楽しめる品種はそうそうないと思います。


ちまちまとした紅の花がかわいいメハジキ

2019年08月03日 06時17分07秒 | 

奇妙な名前の野草だが、別名はヤクモソウ(益母草)。女性の産後の止血、月経不順、めまい、腹痛などに役立つという。中国では婦人薬として古くから利用されていたという。日本の植物学が中国の漢方の伝統にいかに大きな恩恵をこうむっているかをまざまざと示した植物である。

(2019-07 東京都 調布野草園) 

メハジキ(目弾き、学名:Leonurus japonicus)は、シソ科メハジキ属の一年草または越年草。別名、ヤクモソウ(益母草)。

特徴
茎は直立し、四角形で短い圧毛が多く生え、高さは50-150cmになり、まばらに分枝する。根出葉は卵心形で縁に鈍い欠刻または鈍鋸歯があり、長い葉柄があるが、花時には枯れる。茎の下部につく葉は、長さ4-9cm、幅3-7cmになり、長い葉柄があって深く3裂から全裂し、裂片はさらに羽状に切れ込んで線状披針形となり、先は鈍頭または鋭突頭になり、基部は広いくさび形になる。葉の裏面には白色の短毛が密に生え、灰白色をおびる。茎の上部の葉は葉柄も短くなり、葉身もしだいに小さくなって長さ4-10cmの卵形から披針形で側裂片は短くなり、最上部の茎葉は倒披針形で分裂しない。

花期は7-9月。花は茎の上部の葉腋に段上にかたまって、輪散花序になってつく。花序の下に刺針状の短い小苞がある。萼は筒状で長さ6-7mmになり、等しく5裂して裂片の先は刺状に鋭くとがる。花冠は長さ10-13mmの2唇形で、紅紫色をし、外面に白い毛が密生し、下唇は前方に突き出て3裂し内面に赤い縦筋がある。雄蕊は4個あり、上唇の内側に沿って伸びる。雌蕊は1個ある。果実は長さ2-2.3mmになる分果で、4個あり、広いくさび形で扁3稜形になる。分果は宿存性の萼につつまれる。

分布と生育環境
日本では、北海道、本州、四国、九州、琉球に分布し、道ばた、荒れ地、野原などに生育する。国外では、朝鮮半島、台湾、中国大陸、ロシア沿海地方、東南アジア、南アジアに分布する。また、北アメリカに帰化している。

名前の由来
和名メハジキは、「目弾き」の意で、昔、子どもたちが茎を短く切り、瞼に張って目を開かせて遊んだことによるという。