アオバナフジバカマはセイヨウフジバカマとも呼ばれ、園芸種ユーパトリウムが野草化したものらしい。英語名のミストフラワーは、最近よくみかけるようになたミスト発生装置から吹きでるミストを思い出させる。花の中心からミストが吹き出したような形は、日本の野草にはないものだが、薄紫の花の色は日本の野草らしいもので、しっくりとくる。写真は野草園のものだが、神代植物公園でもみかけた。
(2019-07 東京都 調布野草園)
青花藤袴(アオバナフジバカマ)はキク科コノクリニウム属の多年草である。
以前はヒヨドリバナ属(ユーパトリウム属)に分類されていた。
このためユーパトリウムの名でも流通している。
また、学名のコノクリニウム・コエレスティウムで表示するものもある。
原産地は北アメリカや西インド諸島で、川沿いや湿った草地に生える。
草丈は40センチから80センチくらいである。
地下茎を伸ばして増える。
葉は三角状の卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉の縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7月から10月である。
よく枝分かれをし、茎先にアゲラタムに似た青紫色の花(頭花)を散房状(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)にたくさんつける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
英名はミストフラワー(mistflower)である。
洋種藤袴(ヨウシュフジバカマ)の名も用いられている。
属名の Conoclinium はギリシャ語の「konos(円錐形の)+klinion(小さなベッド)」からきている。
種小名の coelestinum は「青色の」という意味である。
学名:Conoclinium coelestinum