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もっと国外の問題に目を向けようぜ(含む俺)

2009-03-30 20:24:34 | おかしな人たち
今回は、日本における NGO・NPO やメディアのありかたに関して深く突っ込んでた国会での議論の紹介。
(数日前のネタから生まれた副産物だったりするw)
・第171回国会 国際・地球温暖化問題に関する調査会 第3号(2009年2月25日 国会会議録検索システム)

この調査会の参考人として呼ばれたのは、特定(略)ワールド・ビジョン・ジャパン常務理事・事務局長こと片山 信彦氏と、中央大学総合政策学部教授こと目加田 説子氏。
この2人以外には、喜納 昌吉氏などの国会議員(当然か)に事務局側(外務省なのか?)の藤崎 昇氏が参加していた。

で、この中では、日本や日本国外における NGO・NPO の現状や今後などについて2人の参考人が語っていた。
もう少し国会議員からの発言も欲しいところだ。

で、俺が気になったのは、日本のメディア状況(正確には NGO・NPO とメディアとの関係だが)に関する発言。
元は、福山 哲郎氏がおこなった複数の質問の1つ(尾ひれ的な質問かもしれない)だったけど、参考人の2人はきちんと回答してくれた。
以下、2009年2月25日の『国際・地球温暖化(略)』の議事録より、長くなるけどメディアに関する 3氏の発言部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
(中略)
福山:片山参考人にお伺いしたいんですが、これは目加田参考人も、もし最後にお聞かせいただければなんですが、メディアとの関係です。
 やはり、日本のメディアは政府の発表やそういったものを主たる発表として発信する状況があって、先ほど出たクラスターや地雷の問題も、世界では、各国では既に当たり前のことが、日本には随分タイムラグが入ってメインイシューになるんじゃないかということが私などの問題意識としてはあって、メディアとの関係の仕方というか、メディアがちゃんと世界で動いている状況をどのように日本に伝えているのかということについて問題意識をどうお持ちか、お答えをいただければなと思います。

目加田:(中略)それから、最後にメディアとの関係ですけれども、これは非常に重い課題だなというふうに私自身も感じておりますが、日本の国民の方は、ちょっと外れた発言になってしまうかもしれませんけれども、やはり権威に弱いというところもございまして、例えば、ある一定の問題や活動を朝日新聞あるいは読売新聞、日経新聞などで取り上げますと寄附が集まるというようなこともあって、やはりNGOは積極的にメディアに対して働きかけを行っていくという必要があるのではないかと思いますけれども、他方でメディアの方の感度というのは必ずしも常に鋭いわけではない。
 端的な事例で最近思いましたのが、例えば世界経済フォーラムについては、ダボスの会議が首相も駆け付けるというようなことで非常に大きく新聞、メディアが取り上げるわけですけれども、他方で、世界社会フォーラムというのが行われて、今年もダボス会議と同時期に開かれて、十万人の人が世界からブラジルのアマゾンに駆け付けるわけですね。
それで、グローバライゼーションに対する様々な問題提起を行ったりしたわけですけれども、主要メディアで一度もこのニュースを私自身は拝見することがございませんでした。
反対に、欧米の大手のメディアなどはほとんどこの記事を、当然ですけれども、取り上げているというようなことから見ても、やはり若干感度の違いというものはNGOとの間にあるのではないかと認識しております。

(中略)
片山:メディアとの関係は、私どもも本当に大きな課題だなというふうに思っております。
 まず、一点感じるのは、NGOに対してなかなか理解してくださるメディアの方がまだ、何人かいらっしゃるんですけれども、増えてはいるんですけれども、まだ少ないなという感じがNGOの側からするとあります。
 それと同時に、御質問のことでいいますと、例えば、私ども現場に行っていて見るテレビとか新聞、欧米の大きなものを見ると、やっぱり発想が違うなということをいつも感じます。
日本のメディアは、日本の国内の問題あるいは日本の状況に関心があるという視点からいろんな問題を見ますけれども、やはり、例えばBBCにしろ、グローバルなイシューは何か、そこでどんなことが起こっているのかというのは、かなり問題意識、発想、それから実際の取材力は違うなというふうに感じております。
 そういう意味で、これからメディアの方々が世界のトレンド、世界でどういうグローバルなイシューがあるのかという、それに対してどういう動きがあるのかという発想を持つメディアの方がたくさん出てくださると、NGOの活動も含めてですけれども、変わってくるのかなというふうに思っております。
 ただ、NGOの側も責任があると思います。
もっと適切な情報をどんどんどんどんメディアの方々に出していく責任がNGOの側にもあるし、これは政治家の先生方とも同じ問題で、NGOの側から積極的にもっとアプローチしていく責任があるということも付け加えておかなければいけないと思います。

(中略)
もう一つメディアに関して付け加えなければいけないのは、比較的日本のメディアは、災害等が起こったときに、海外の、これは報道をするんですけれども、国際問題、例えばアフリカの紛争とかあるいは貧困とかということに関する報道が少ない。
これは先ほど申しました。
やっぱり、グローバルなイシューを見て、何が問題かというよりは日本の関心と、それから特に災害に関しては非常に問題意識が高いなということも感じております。
その違いは感じております。
(以下略)
---- 引用以上 ----

日本の国民の人達が権威に弱いかどうかは別として・・・。
正直国会でこんなにマトモな発言をする人がいるとは思わなかったよ(苦笑)。
ま、国会の出席者全て(参考人含む)が、笹川氏や鳩山兄弟に麻生首相のような珍発言をしてるわけじゃないだろうけど。

ってのはともかく。
片山氏と目加田氏の指摘ってのは、俺が更新ネタを引っ張ってくる際の問題点でもあるんだよな。
つーのも、日本国内で国外での問題を伝えてるメディアってのが本当に少ないからな~。
仮に報道されても、数日あるいは下手すると数週間遅れの情報が入ってくるとか・・・。
勢い、ネタ拾いのために国外メディアや blog へ依存する機会も増やさざるを得ないのよ。
ただ、どうしても日本語圏以外でのネタ拾いだけに、解釈に時間はかかるし英語以外の言語を使う際に色々苦労するし・・・。
って、別の話か。

それと、問題になるのは、日本に住んでいて日本国外での出来事に余り関心を示さない人達の姿勢になるのかな。
この辺りは、メディアやブロガーの方々が日本国外での出来事を継続して(これ重要)伝えるとか、こうした人達が自ら本を読んだりして勉強するのも大事になるんだろうな。
無論、俺も例外じゃないけどさ・・・。


それにしても。
この日の調査会に参加していた国会議員の方々は、どのような感想を抱いたのだろうか?


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