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気分は湾岸戦争(1991) 2

2009-03-30 22:30:51 | パレスチナかイスラエルか
数日前、イスラエルが無人機でスーダンを空爆した疑惑について触れた。
この時は、「何も無人機で・・・」と内心イスラエル軍を馬鹿にしていた。
だが、こうした無人機はブルドーザーにも使われていると知り、それが愚かな行為だと後悔した・・・。
・'Black Thunder' unmanned dozers to play greater role in IDF(2009年3月30日 jpost.com)

なんでも、イスラエル軍が導入しているのは、『黒い稲妻(Black Thunder)』と呼ばれる無人ブルドーザー。
元ネタとなってる機種は米 Caterpillar 社(イスラエルへの支援を行っている)謹製 D9ブルドーザーで、無線で遠隔操作ができるタイプの存在は最近になって公表されたという。
当然というか、この無人タイプのブルドーザーは、遠隔地にいる操縦士(?)に(稼動場所での)映像を送るために大量のカメラを搭載している。
ちなみに↓は、イスラエル軍で使われている D9ブルドーザーの画像。
・Caterpillar D9(israeli-weapons.com)

で、去年の12月~今年の1月に欠けてイスラエル軍が行なった Gaza 地区への(中略)テロ行為の最中に無人タイプのブルドーザーが投入されていた。
目的としては、Gaza 地区の各地に設置された地雷やら爆弾を除去するためだったとか・・・。
そして、無人ブルドーザーの投入効果に関して、当然というかイスラエル軍の高官は賞賛していた。
以下、jpost.com の記事から陸軍の高官が無人ブルドーザーの実戦投入効果について述べてる部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
(中略)
"The unmanned D9 performed remarkably during Operation Cast Lead, clearing roads of mines and explosive devices," explained one officer in the Ground Forces Command.
"There was even one vehicle that was damaged, which demonstrates how it did its job since no one was injured."

(中略)

"The unmanned version is important since if there is a concern that an area is loaded with mines it can save lives," the officer said, adding that in the event of a communications malfunction the vehicle can be turned into a manned vehicle and operated like a regular D9.
(以下略)
---- 引用以上 ----

操縦士(?)の安全確保ね・・・。
確かに、方向性としては間違ってないと思う。
イスラエル軍だけでこの話を捉えれば、という限定はつくけどな。
パレスチナの人達やイスラエル近隣諸国への抑圧的政策を前提としている投入策である以上、イスラエル軍のアレっぷりがちっとも薄まってないのが実際の所か。

だが、2008年12月~2009年1月に行われた Gaza 地区への(中略)での投入効果に気を良くしたのか何なのか、イスラエル軍は無人ブルドーザーを使う範囲を広げるつもりらしい。
以下、jpost.com の記事から陸軍少将 Avi Mizrachi 氏のコメント部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
(中略)
As a result, OC Ground Forces Command Maj.-Gen. Avi Mizrachi is considering adding another battalion to the Engineering Corps as well as expanding the corps' elite Yahalom Unit, which specializes in tunnel detection and destruction, counterterror operations, pinpoint detonations and explosive ordinance disposal.

---- 引用以上 ----

怖ぇな~。
今後パレスチナの人達の家屋やトンネルを壊すのにブルドーザーが用いられる際(多分そうなる)、狙われた人達が酷い目に遭ってる傍ら操縦士達が(それなりに)安全な場所でジュースを飲みながら任務をしてる、なんてのが日常になるんだろうか?
そうなると、イスラエル軍にとっては、こうした任務もちょっとしたゲーム感覚になるのかもな。
随分と楽な身分なこと・・・。


もっと嫌な感じなのは、今回紹介したような無人の軍事車両/機(UGV/UAV:Unmanned Ground/Air Vehicle)の需要が増えてることなんだよな。
無論。イスラエルだけでなく各国がこの手の兵器を導入してるが。
この辺については↓参照。
・Unmanned Systems Topics 2007-2008(Defense Update)

各国の正規軍が無人の軍事車両/機同士でドンパチやるならいざ知らず、無人の軍事車両/機が生身の人間を傷つけるなんて場面が増える悪寒。


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