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イラン政府に釣られた人達(俺含む)

2008-07-14 20:31:35 | おかしな人たち
先週木曜日、イランがミサイル発射実験を行った。
これ自体、何気に大変な話だ。
しかし、発射実験後にイラン政府が公表し各国メディアが使った写真のおかげで、この話が妙な展開になった・・・。
・イランのミサイル4発発射、実は3発 写真修整か(2008年7月12日 asahi.com;web魚拓)

以下、asahi.com の記事から全文引用(手抜き)
---- 以下引用 ----
【ニューヨーク=真鍋弘樹】イランの革命防衛隊が弾道ミサイルを発射した際に配信された報道写真は、修整されたものだった可能性の高いことが10日、米メディアの指摘でわかった。
実際は3発のミサイルが4発に増やされており、写真を大きく報じた米メディアは困惑している。

ニューヨーク・タイムズ[NYT]電子版によると、問題の写真は、AFP通信がイラン革命防衛隊メディア部門のウェブページから入手し、9日に配信したもので、発射直後のミサイルが4発写っている。
一方、AP通信が10日に配信した写真はまったく同じ背景と構図なのにミサイルは3発しか発射されておらず、1発は発射台にとどまっている。

 「4発」の写真では、右から2番目のミサイルが左隣と酷似し、地面に近い部分の噴煙の形は右隣と同じ形をしている。
AP通信は「疑いなく修整されている」とする防衛評論家の声を紹介した。

 ロサンゼルス・タイムズ、シカゴ・トリビューンなどは10日付の1面で、「修整」写真を掲載。
「発射に失敗したミサイルを隠すために修整したのでは」などの見方が出ているが、真相は不明だ。
---- 引用以上 ----

一応、元ネタは↓っぺぇ。
・One missile too many in Iranian photo(2008年7月11日 International Herald Tribune)

ちなみに、"One missile too many~"によると、修正版を公開したのは Financial Times、BBC、MSNBC、NYT etc.という。
みんな釣られてるよ・・・(違)。


これを受けて、映画監督の Errol Morris 氏がよりによって NYT に論説を書いてきた。
ただし、↓のリンク先は IHT のサイトだが・・・。
・Believing is seeing(2008年7月13日 International Herald Tribune)

この論説で Morris 氏は、修正写真が過去にプロパガンダの道具として使われた経緯について述べてるが、話からずれるので省略。
そして、最後のほうで、修正版の写真が広く出回ったことに含まれる本当の問題について触れている。
以下、"Believing~" からその部分を引用しておく。
---- 以下引用 ----
(中略)
The government of Iran could not have created a more self-serving controversy.
It has focused our attention on Iranian military might more than ever.
What will we remember - the digital manipulation of this photograph or the missiles streaking into the sky?
Will we ask about essential details - the range or the payload of these weapons?
All we are left with is a threat in visual form.

The photographs tell us little about the real threat of Iran.
The danger here is not in three missiles versus four.
We do not understand the intentions behind the photograph - real or digitally manipulated.
Is it a threat?
A warning?
Or a bluff?
All we really know about the photograph is that Tehran wanted to get the attention of the world, and it succeeded.
---- 引用以上 ----

これだけ多くのメディアが修正版の写真を公開したとくれば、イラン政府はしてやったりってところ?
なんにしても、イランがやったミサイル実験の狙いが見えづらくなったんだろうな・・・。


それにしても。
Morris 氏は論説の中で、「この論稿自体(イランの)ミサイル発射に注目を集める」と書いてるのは何気に重要かと。
俺が人の事言えるか、って話だが・・・。


2008年7月15日追記:
以下の記事へ trackback を送信。
・イラン戦争の可能性(2008年7月14日 本質)


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