先日行ってきた「三崎港町まつり」で食べた「ねぎとろ」が、衝撃的なおいしさでした。
これまでずっと食べていた「ねぎとろ」が、今になって新発見のような感覚です。
では、これまで食べていたものと今回食べたもので、何が違っていたのでしょうか?
<一般的なねぎとろ>
ねぎとろは、元々は、中落ちを削り取って食べたものがはじまりです。
牛で言うスペアリブと同じ部位で、中心にある背骨まわりの身をかき集めたもので、
魚業者が「もったいない」ということから、まかない食として食べられてきたものです。
魚一匹を丸ごと仕入れている店でなければ骨まわりの身は採れなく、また、流通で傷みやすいことから、
以前は、スーパーで買えるようなことはありませんでした。
ウィキペディア
<加工ねぎとろ>
寿司ネタとして食べているねぎとろ軍艦の場合、大手回転寿司になるほど、加工会社で加工されてそのまま乗せています。
スーパーや飲食店のねぎとろも同様です。
加工会社は、ベトナムやタイに現地法人会社を設立していたりします。
他にも、中南米やヨーロッパの国でまぐろを獲っている国で加工され、「マグロ」としてでなく「加工品」として輸入してます。
これは、日本の「マグロ輸入」が多い世界批判から言い逃れる策でもあります。
実際の加工ではどの部位が使われているか分からず、多くは加工時に切り落とされ、廃棄になる破片を使っていることが多いようです。
本来の中落ちの味と違ってしまうため、食用油や食品添加物で似たような味付けや色付けにして、真空パック冷凍で出荷されます。
ここで問題があります。
・他の部位を使用している
カット加工で廃棄される身を「もったいない」精神で食べれるようにするのは、ある意味ではいいと思いますが、
本来のねぎとろではない風味や味わいになってしまいます。
・添加物が含まれるので、本来のおいしさとは別物
食用油や食品添加物で別物に加工されているため、本物の味わいではないです。
また、トランス脂肪酸が多い食用油が多く含まれるため、マーガリンや加工肉と同様に危険な食べ物になってしまいます。
・緑色の身や、変色している身、奇形マグロの身を使っても分からない
「緑色の身」---船に揚げた時に、癌で身が緑色になっているマグロが獲れる場合があります。
養殖魚に多く見られる現象で、通常は流通せず廃棄です。
しかし、加工時に漂白し紅色に染めて利用されます。
「死んで変色している身」---マグロを船に引き揚げる時に、すでに死んでしまっている場合があり、死んでしまうと身が白く変色してしまいます。
これも流通できないものになってしまいますが、漂白し紅色に染めて使われます。
「奇形まぐろの身」---東京湾の「お化けハゼ」が以前に問題になりましたが、大海でも奇形魚がいます。
これも、加工してしまえば全く分かりません。
話はそれますが、「体によくない」という点では、蓄積される有害物質の問題があります。
・ダイオキシンや農薬
大気中のダイオキシンや農薬拡散が雨で海に蓄積されます。
太平洋エリアに降った雨は、北半球の場合、海流に乗ってアラスカに近い北西太平洋域に潮流します。
このエリアはマグロを獲るエリアの中心地になっています。
この海域は、太平洋中心よりも奇形魚の発生率が高いのですが、漁獲量が高いので日本だけでなく沿岸各国も集中して獲っています。
マグロの寿命は20年と長いため、その分ダイオキシンの蓄積量は他の魚よりも多くなります。
しかし、もっと蓄積量が多いのは養殖魚です。
脂の身が多くなるよう、大量の餌や配合飼料の他に、病気にならないよう抗生物質を与えます。
水産庁の調査では、天然魚よりも50倍も高い調査報告もあります。
ダイオキシン等の有害物質は、体内に取り込まれると、中トロ・大トロの脂に多く蓄積されます。
江戸時代の頃は中トロ・大トロは廃棄されていたのも、「体によくない部位」という認識があったのかもしれません。
・水銀
厚生労働省は「妊婦は規定量以上にマグロを食べない」ように発表しています。
魚介類に含まれる水銀について
ヘルスクリック
食物連鎖の頂点に近い魚に含まれる水銀量の、胎児に対しての悪影響があるようです。
<ネタの二次利用>
回転寿司では、廃棄率の高さが利益の減少に直結します。
スーパーや飲食店でもこれは同様ですが、貴重なネタを無駄に廃棄はしません。
回転寿司の場合で考えてみると、
まぐろ握り-→漬まぐろ→炙りまぐろ
| ↓
→ねぎとろ----→まぐろハンバーグ
カニ握り→カニサラダ
と、廃棄されずに利用されます。
これは、いい意味では企業努力で安価に寿司を食べれるようにしてくれているという見方もありますが、
この図式を知ってしまったら、回転寿司で軍艦を食べれなくなりますか?
スーパーや飲食店でも同様な加工は行っています。
この二次利用は、食肉や惣菜でも当たり前に行っています。
牛・豚・鳥肉の他、野菜も廃棄せずに惣菜のネタになります。
生肉-→カルビ味付け→惣菜の加工品や弁当
|
→ミンチ挽き肉-→手捏ねハンバーグ
|
→肉コロッケ
手っ取り早いメニューとして買いますが、それに偏重してしまうと、おかしくなるかもしれません。
<偽装魚>
中には、別の赤身魚の身や、白身魚に赤く色付けしたものもあります。
実際、偽装魚が回転寿司では多く使われています。
国の機関である、
独立行政法人 水産総合研究センター 開発調査センターでは、これを「開発魚」と呼んでいます。
「世界中の海から、日本人の口にあう新しいおさかなを見つけ、代用することで、安価に食べれる魚の調査」をしています。
マグロの漁獲量が世界的に問題になっていますが、一方で偽装魚の流通量も増えてきています。
「ねぎとろ」と表記されていても、「マグロ」を指している訳ではありません。
なので、ねぎとろというネーミングに、食べる側がマグロと思い込んで食べているということです。
食育プロデュース委員会
ウィキペディア
回転寿司の真相と食品のカラクリ
ここでの問題点は、
・本来の味を知ることができずに認識してしまう
もともとは魚の身ですが、本来のまぐろの風味や旨味とは別物です。
・偽装魚を本物として売る店
近年、食肉偽装の卸店が摘発されましたが、消費者が騙されているという点では同じです。
よく見れば「マグロ」と表記していないとか、スーパーのパックの裏側のラベルには「マンボウ」と書かれていたりして、
売る側からすれば、「だましてはいない」ことになります。
しかし、いかにも「マグロ」を連想させる表記をしている点では、結局、消費者をだましていることと同じです。
「ねぎとろ」以外にもいろいろあり、「えんがわ」と表記されている寿司が、決して「ヒラメのえんがわ」を指していないとか、
他にも「ししゃも」等、いろいろあります。
これが、なぜ摘発されなのか?
魚一匹の姿であれば摘発されますが、切り身にされると「加工品」として扱われます。
「加工品」の場合、かまぼこの練り製品のように原材料の多い順に表記され、表示枠が狭い場合はほとんど表記されていません。
また、「ヒラメの縁側」と表記していたとしても、「ヒラメ」に属する魚や偽装魚が含まれていても、法律上は問題にされません。
寿司ネタは、当然すべて「加工品」です。
切り身になって売られている刺身も「加工品」です。
サクで売られている場合は、「生鮮食品」としての表示義務があります。
・税金で偽装魚の利用を促している
税金が偽装魚の開発費に使われて、本来の味とは違う魚を食べることに慣れてしまい、
結局、税金によって「だまされた魚」を食べているという見方もあります。
皆さんは、本物の魚の味を知っていますか?
本物が売られていない、または価格が高過ぎて食べれないことから、ニセモノを本物の味だと認識している魚が多いと思います。
でも、本物の魚を食べる努力をして、本来のおいしさを実感したいものです。
これまでずっと食べていた「ねぎとろ」が、今になって新発見のような感覚です。
では、これまで食べていたものと今回食べたもので、何が違っていたのでしょうか?
<一般的なねぎとろ>
ねぎとろは、元々は、中落ちを削り取って食べたものがはじまりです。
牛で言うスペアリブと同じ部位で、中心にある背骨まわりの身をかき集めたもので、
魚業者が「もったいない」ということから、まかない食として食べられてきたものです。
魚一匹を丸ごと仕入れている店でなければ骨まわりの身は採れなく、また、流通で傷みやすいことから、
以前は、スーパーで買えるようなことはありませんでした。
ウィキペディア
<加工ねぎとろ>
寿司ネタとして食べているねぎとろ軍艦の場合、大手回転寿司になるほど、加工会社で加工されてそのまま乗せています。
スーパーや飲食店のねぎとろも同様です。
加工会社は、ベトナムやタイに現地法人会社を設立していたりします。
他にも、中南米やヨーロッパの国でまぐろを獲っている国で加工され、「マグロ」としてでなく「加工品」として輸入してます。
これは、日本の「マグロ輸入」が多い世界批判から言い逃れる策でもあります。
実際の加工ではどの部位が使われているか分からず、多くは加工時に切り落とされ、廃棄になる破片を使っていることが多いようです。
本来の中落ちの味と違ってしまうため、食用油や食品添加物で似たような味付けや色付けにして、真空パック冷凍で出荷されます。
ここで問題があります。
・他の部位を使用している
カット加工で廃棄される身を「もったいない」精神で食べれるようにするのは、ある意味ではいいと思いますが、
本来のねぎとろではない風味や味わいになってしまいます。
・添加物が含まれるので、本来のおいしさとは別物
食用油や食品添加物で別物に加工されているため、本物の味わいではないです。
また、トランス脂肪酸が多い食用油が多く含まれるため、マーガリンや加工肉と同様に危険な食べ物になってしまいます。
・緑色の身や、変色している身、奇形マグロの身を使っても分からない
「緑色の身」---船に揚げた時に、癌で身が緑色になっているマグロが獲れる場合があります。
養殖魚に多く見られる現象で、通常は流通せず廃棄です。
しかし、加工時に漂白し紅色に染めて利用されます。
「死んで変色している身」---マグロを船に引き揚げる時に、すでに死んでしまっている場合があり、死んでしまうと身が白く変色してしまいます。
これも流通できないものになってしまいますが、漂白し紅色に染めて使われます。
「奇形まぐろの身」---東京湾の「お化けハゼ」が以前に問題になりましたが、大海でも奇形魚がいます。
これも、加工してしまえば全く分かりません。
話はそれますが、「体によくない」という点では、蓄積される有害物質の問題があります。
・ダイオキシンや農薬
大気中のダイオキシンや農薬拡散が雨で海に蓄積されます。
太平洋エリアに降った雨は、北半球の場合、海流に乗ってアラスカに近い北西太平洋域に潮流します。
このエリアはマグロを獲るエリアの中心地になっています。
この海域は、太平洋中心よりも奇形魚の発生率が高いのですが、漁獲量が高いので日本だけでなく沿岸各国も集中して獲っています。
マグロの寿命は20年と長いため、その分ダイオキシンの蓄積量は他の魚よりも多くなります。
しかし、もっと蓄積量が多いのは養殖魚です。
脂の身が多くなるよう、大量の餌や配合飼料の他に、病気にならないよう抗生物質を与えます。
水産庁の調査では、天然魚よりも50倍も高い調査報告もあります。
ダイオキシン等の有害物質は、体内に取り込まれると、中トロ・大トロの脂に多く蓄積されます。
江戸時代の頃は中トロ・大トロは廃棄されていたのも、「体によくない部位」という認識があったのかもしれません。
・水銀
厚生労働省は「妊婦は規定量以上にマグロを食べない」ように発表しています。
魚介類に含まれる水銀について
ヘルスクリック
食物連鎖の頂点に近い魚に含まれる水銀量の、胎児に対しての悪影響があるようです。
<ネタの二次利用>
回転寿司では、廃棄率の高さが利益の減少に直結します。
スーパーや飲食店でもこれは同様ですが、貴重なネタを無駄に廃棄はしません。
回転寿司の場合で考えてみると、
まぐろ握り-→漬まぐろ→炙りまぐろ
| ↓
→ねぎとろ----→まぐろハンバーグ
カニ握り→カニサラダ
と、廃棄されずに利用されます。
これは、いい意味では企業努力で安価に寿司を食べれるようにしてくれているという見方もありますが、
この図式を知ってしまったら、回転寿司で軍艦を食べれなくなりますか?
スーパーや飲食店でも同様な加工は行っています。
この二次利用は、食肉や惣菜でも当たり前に行っています。
牛・豚・鳥肉の他、野菜も廃棄せずに惣菜のネタになります。
生肉-→カルビ味付け→惣菜の加工品や弁当
|
→ミンチ挽き肉-→手捏ねハンバーグ
|
→肉コロッケ
手っ取り早いメニューとして買いますが、それに偏重してしまうと、おかしくなるかもしれません。
<偽装魚>
中には、別の赤身魚の身や、白身魚に赤く色付けしたものもあります。
実際、偽装魚が回転寿司では多く使われています。
国の機関である、
独立行政法人 水産総合研究センター 開発調査センターでは、これを「開発魚」と呼んでいます。
「世界中の海から、日本人の口にあう新しいおさかなを見つけ、代用することで、安価に食べれる魚の調査」をしています。
マグロの漁獲量が世界的に問題になっていますが、一方で偽装魚の流通量も増えてきています。
「ねぎとろ」と表記されていても、「マグロ」を指している訳ではありません。
なので、ねぎとろというネーミングに、食べる側がマグロと思い込んで食べているということです。
食育プロデュース委員会
ウィキペディア
回転寿司の真相と食品のカラクリ
ここでの問題点は、
・本来の味を知ることができずに認識してしまう
もともとは魚の身ですが、本来のまぐろの風味や旨味とは別物です。
・偽装魚を本物として売る店
近年、食肉偽装の卸店が摘発されましたが、消費者が騙されているという点では同じです。
よく見れば「マグロ」と表記していないとか、スーパーのパックの裏側のラベルには「マンボウ」と書かれていたりして、
売る側からすれば、「だましてはいない」ことになります。
しかし、いかにも「マグロ」を連想させる表記をしている点では、結局、消費者をだましていることと同じです。
「ねぎとろ」以外にもいろいろあり、「えんがわ」と表記されている寿司が、決して「ヒラメのえんがわ」を指していないとか、
他にも「ししゃも」等、いろいろあります。
これが、なぜ摘発されなのか?
魚一匹の姿であれば摘発されますが、切り身にされると「加工品」として扱われます。
「加工品」の場合、かまぼこの練り製品のように原材料の多い順に表記され、表示枠が狭い場合はほとんど表記されていません。
また、「ヒラメの縁側」と表記していたとしても、「ヒラメ」に属する魚や偽装魚が含まれていても、法律上は問題にされません。
寿司ネタは、当然すべて「加工品」です。
切り身になって売られている刺身も「加工品」です。
サクで売られている場合は、「生鮮食品」としての表示義務があります。
・税金で偽装魚の利用を促している
税金が偽装魚の開発費に使われて、本来の味とは違う魚を食べることに慣れてしまい、
結局、税金によって「だまされた魚」を食べているという見方もあります。
皆さんは、本物の魚の味を知っていますか?
本物が売られていない、または価格が高過ぎて食べれないことから、ニセモノを本物の味だと認識している魚が多いと思います。
でも、本物の魚を食べる努力をして、本来のおいしさを実感したいものです。