せかいのうらがわ

君と巡り合えた事を人はキセキと呼ぶのだろう
それでも僕らのこの恋は「運命」と呼ばせてくれよ

星を刈る死神

2007-09-08 23:49:06 | その他
「ねぇ知ってる?人が死んだら星になるなんてうそ。」

唐突にそんなことを言い出すもんだから、一瞬面食らった。大体拘束された状態で言う台詞か、それは。
さ迷っていた視線が銃の照準を合わせるようにこちらを射抜いた。ニィ、と、普段こいつが浮かべ続けている不愉快で吐き気がするような笑みが浮かべられた。

「でもわたし、死んだら幽霊になって彼方を呪いたいわぁ」

うっとり、という表現が正しいのだろうが、こいつの場合そんな可愛らしい表現は死んでも似つかない。

「彼方が見えない敵にじわじわと殺されるの。そして行き場のない怒りを巻きちらすんだわぁ。想像しただけでゾクゾクしちゃう・・!」

狂ってる、としか言いようがない。仕舞っていた銃を取り出して眉間に当てても、そいつは表情一つ変えずにそんな馬鹿なことを言い続ける。

「そうして彼方が死んだら、その上に星を取って来、」
「うるせえんだよ、格下が」

ドン、という重い衝撃と共に、そいつの口は開かれなくなった。うるさい、耳障りな声はもう聞こえない。殺すなという命令だったが、殺してしまったものは仕方がない。転がった死体に向かって、今度は俺が口を開いた。

「死人に人は殺せねえよ」

―――
意味不明な話。っていうかなんだこれまたか。
もっと可愛い話にしようと想ったんだけど・・(笑
十年後のリボーンとこの前の会話メモ主人公です。