歩かない旅人

 彼がなした馬鹿げたこと・・・彼がなさなかった馬鹿げたことが・・・人間の後悔を半分づつ引き受ける。ヴァレリー

日本は日本国民を信じよう。

2016-01-04 10:27:34 | 単行本の抜粋から

 

  

 

 新しい年を迎えて日本国民としては、日本国民でよかったと自分自身に言い聞かせ、又そうだと言う激励をもらう事です。オベンチャラではなく、冷静で理論的に示されることです。

 【こんなにすごい日本人のちから・だから日本の未来は明るい!】と言う本は前にも取り上げましたが、一度で止めるのはもったいない。著者の日下公人氏は日本応援団長です。

   

 ワック社出版の単行本は、2~3時間で読める、読みやすい本ですが、なかなか内容は、読みようによっては非常に面白い本です。とにかく気持ちよくさせます。

 リベラルな連中にはこの程度で気持ちよくなるなんて遅れたやつらだと言われそうですが、日本が今や着々と、国際的にも国内的にも、安定を迎えているのは日本自身の力です。

その中の一部を今日も書き写します。 平成7年版

 

日下公人著 【こんなにすごい日本人のちから・だから日本の未来は明るい!】ワック版38ページより

 

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『国民を信じなさい』 平成7年版

 

 いま、日本で一番賢い人は市民の一部。次は市長の一部。市役所にも話の分かる人がいる。バカなのはマスコミと学者。とは今や国民の声。

   

 日本国民は保守的だが、突然、山が動く。小泉政権はその“山が動く”に火をつけた。金正日、江沢民、クリントン、ブッシュも・・・日本人の目を覚まさせてくれた。

 日本国民は事実を見ている。それに比べるとマスコミは犬の遠吠え。政治家は臆病。官僚には精気がない。学者は言葉を並べるだけ。

   

 保身だけ考えている人は顔を見れば分かる。気がねと遠慮だけで暮らしている人はその話し方でわかる。事実を見ていない人の言動はいくらうまい事を言ってもテレビなら一目瞭然。

 理屈は「ホカロン」と同じでどこにでもつく。・・・・聞いても仕方がない。

   

 スポーツをする女性が一番明るい顔をしている。「自分のために走っています。楽しいからです」と言うのが一番良い。日本国民は事実を見て、そこに自ら何等かの意義を発見するようになった。

 ようやく“精神の自立”がやってきた。外来思想や外来理論や黒板の上のモデルや経済統計の巨像や権力のピラミッドに騙されなくなった。少なくともいまだに騙されている人を見分けるようにんった。

 そこで政府への期待もまるで変った。したがって今までのような政策研究をつづけても仕方がない。今までのような政策提言をしても仕方がない。政府を動かす方法は別にある。

 いまや、“山が動く”ように方策を考えるのが政策研究で、国民のほうから先にそれを実行するのが行動による政策提言である。実際の動きを見れば分かる。

 年金改革論より年金離脱。教育改革論より不登校。大学改革論より大学離れ。財政改革論より外国債購入。外務省改革論よりアメリカ永住権取得。

 政治改革論より選挙は棄権。ジェンダフリー論より独身生活。雇用革命論よりフリーター。アメリカの本質を論ずるより、アメリカの牛肉は食べないのが簡単な答え。

 で、このように日本は着々と変わっている。国民は見事に対応している。

 そこで私の政策研究と私の政策提言。

   

 (1)憲法改正について

「憲法に囚われず国としてやるべきことはどんどんやってしまいなさい」やってしまえば、法制局長官は必ずそれは違憲ではないと説明をつけてくれる。最高裁も同じ。国民は安心する。憲法改正の法的手続きはそのあとでやれば一瀉千里。

 (2)教育改革について

「皇太子のお誕生日にテレビがインタビューをして、座右の銘は何ですかと伺う。「それは自分の曽々祖父の明治天皇の言葉である」とお答えになって教育勅語の一説を音吐朗々と暗誦なさる。

 これで“山が動く“。

   

 「父母に孝に兄弟に友に夫婦相和し朋友相信じ恭倹己れを持し博愛衆に及ぼし学を修め業を習い以て知能を啓發し徳器を成就し進で公益を廣め世務を開き常に国憲を重じ国法に遵い一旦緩急あれば義勇公に奉じ・・・」

教育基本法改正の遂条審議はそのあと。

これが日本のやり方である。 国民を信じなさい。

 

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 この本が出版されてから何年たったのでしょう。しかし国民が政府に対する期待度は今格段にアップしたと思っています。多分この時期は、小泉さんの週末の時期で、次期政権は安倍晋三氏か福田康夫氏かの時代でしょう。

 自民党の膿がさらけ出されてメディアが大騒ぎして、民主党政権を生み出すきっかけのころでしょう。小泉政権を継いだ安倍政権が病気のために断念した後の後始末で、民主党が圧勝して小澤チルドレンが生まれた何とも言えない危機状態でした。

   

 しかしあの頃の安倍政権以下の自民党政権は民主党に負けるのは至極当然だったかもしれません。いい薬になりました。このくらいの道草は別に日本にとってはどうって事なかったでしょう。

 あの時の安倍晋三と今の安倍晋三は全く別物です。

 あの頃も日下公人氏は、日本に対して温かかった気がします。日本に対する信頼感がその裏付けでしょうが、基本的に日本の持っている歴史的背景を信じているのでしょう。

 教育勅語は何と素晴らしいものでしょう。日本と言う国が天皇家を中心にして、いかに平和国家だったと言う事が、この教育勅語の文字一つ一つに凝縮しています。

   

育ニ關スル勅語

 朕惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニ徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世々厥ノ美ヲ濟セルハ此レ我カ國體ノ精華ニシテ育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ學ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓發シ徳器ヲ成就シ進テ公益ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重ジ國法ニ遵ヒ一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ是ノ如キハ獨リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顯彰スルニ足ラン

斯ノ道ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所之ヲ古今ニ通シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテ悖ラス朕爾臣民ト倶ニ拳々服膺シテ咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ

明治二十三年十月三十日

 御名御璽

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 今どきの若い人でも日本語がわかる人はおぼろげながら言って居る意味が分かると思います。日本の国民の凡ては、国の田のみんなと言う意味の「たみ」で「民」(目をつぶされたみん)ではないのです。

   

 教育基本法には権利ばっかり書いてあって、仲良く家族と協力して皆のために働こうなんて書いてありません。日本は特異な民族でありそこが素晴らしいのです。