「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

ひろゆきさんの「中学受験に反対!」の記事を読んで

2024年01月28日 | 子育て
番組内でひろゆき氏は「僕は中学受験はいらないと思っている」とズバリ。続けて「発育の状況が子供によって違う。例えば、かけ算九九が小学3、4年生になってもできなかった子っているじゃないですか。でも大人になって、マジでかけ算分かんないんだよねって言っている人ってほとんどいないじゃないですか」と持論を展開した。
 さらに「成長によって抽象的な概念が理解できるかどうかという差があるので、歳をとればできることと、若いうち早いうちに分かっちゃう子供もいて、早いうちに分かっちゃう子供だけを集めるっていうので、その後の教育のレベルとかに差をつけていくのはどうなのかな」と中学受験に難色を示した。


2023年2月のブログより
「公立は悪いから私立一択しか無い」という論調で読者の感情を揺さぶりつつ自分の主張を押し付けるやり方、こういう話が私は嫌いだ

中学受験において首都圏はその選択肢が非常に多く、経済的に大丈夫だろうかといった家庭まで、誰に脅されたのか公立回避が続いています。これは実際たる対象者の気持ちを汲まず、息を吸うように人の雰囲気に飲み込まれ、「私立しかない」と勘違いしてしまう日本人ならではの特性があるのかもしれません。

確かに勉強ができる子にとって、公立中学は居心地の良いものではありません。図書館で勉強していたら「ガリ勉」と揶揄され、遠方の図書館に居場所を求めるしか無かったとの話も聞きます。それだけなく、勉強ができない子が勉強のできる子の足を引っ張ることも多々あります。ですからこのような情報ばかりを拾っていれば、中学から勉強ができる環境を整えてあげたいという気持ちもよくわかります。

でも自分の子どもが勉強のできない子だったら、いや理解がゆっくりの子どもだったら、受験勉強を地獄のように感じてしまうかもしれません。そんなお子さんが仮に私立の中学校に受かったとしても、暗記頼りの上辺だけの勉強だと伸び代はありません。そして本当の意味での勉強嫌いになってしまう可能性も高くなってしまいます。もちろん学びの早い子はそのような環境に行くべきですし、実際そういうお子さんは、小学生の時点で自らの意思で学びの場所を選んでいきます。でもゆっくり学んでいく子がいるという事実も理解して欲しい。とくに兄弟、兄弟もその学びの速度や姿勢は全く違います。中学受験が兄弟の比較につながり、その後の兄弟の関係性にも影響を及ぼすことがあるので、本当に注意が必要です。

兄弟の中で中学受験をした子、しない子がいる家庭はたくさんあります。兄弟仲の良い方々は、親御さんがちゃんと子どもたちの特性を意識しつつ子育てをしてきたのでしょうね、勉強ができ有名私立中に行ったお姉ちゃんに、勉強ができない公立中に行った弟といった方でも、姉妹の仲が悪いどころか、お互いを信頼し合っている方々はたくさんいます。そういう方々を見て、上手に育てているな、って思うこと頻りなのです。私の話で恐縮なのですが、私には姉が二人います。特に上の姉は幼少期から相当優秀で、昔でいうところの旧制一中なる高校卒業し、アメリカの大学で学びました。そんな姉だから、親から依怙贔屓されたかと言われたら、そんなことはありません。私自身親から比較されたとの思いも無いですし、姉が羨ましいと思ったこともありません。ただ、今も尊敬する姉で居続けていてくれているのは、ひとえに両親が私たち兄弟を比較せずに育ててくれたおかげだとは思っています。

今回は勉強ができるとかできないとかいったことだけでの話になりましたが、そんな感じに思っているので、子どもの特性にしっかり寄り添うことができているか、子どもを見ずに周りの雰囲気に流されていないか、それらについて、親は特に敏感になる必要があると思うのです。これは至極当たり前のことだし、そんなこと、言われなくてもわかっているよ、と言われるかもしれませんが、「赤信号みんなで渡ればこわくない」と言わんばかりの、周りに同調することで安心感を得ようとする嫌いの方が多すぎる世の中です。それで子どもが壊れたと思しき方をたくさん見てきたので、子育てに「周りがやっているから」とったところに安心を求めてはいけないと思うのです。

とりあえず子育てを終えて思うことはただ一つ、「子ども自身が持つ興味や特別性を親がはぎ取らない」ということです。子どもに良かれと思ってさせた中学受験がこころの痛手となっている人は五万といます。逆に高卒就職で豊かに生きている人も五万といます。中学受験が必要無いとは言いませんが、ひろゆきさんの言うように「成長によって抽象的な概念が理解できるかどうかという差」は大いにあるので「若いうち早いうちに分かっちゃう子供」とゆっくり育つ自らの子どもを戦わせる必要は全く無いと思うのです。ましてやあの多感な年頃の、興味だけに邁進させたい10歳前後に、勉強という特殊な脳の使い方だけをさせるのは本当に考えてもらいたい。もちろんそれができる子は受験をさせればいい。実際一度本を眺めただけで覚えてしまう子とか、2歳や3歳で足し算ができる子なんてザラにいますから。もちろんどこかで戦わなければいけない時は必ずきます。その時期は人によって違うので、受験は雰囲気に流されず、その子の「時期」を大切にしてもらいたいと思うだけなのです。


番組内でひろゆき氏は「僕は中学受験はいらないと思っている」とズバリ。
に反応してのtweetにこういう反論が多いけど、皆が皆高度な教育を受ける必要は全くない。というかそもそも「高度な教育」とは何を意味するのか、そこから共通の認識がなされていないところに反論も何もなかなか難しいし、どこまで意図を汲んでの発言かも気になるが、とにかく勉強ができる人や勉強ができる子どもだけを育てた方には、ゆっくり育つ子のことがなかなか理解できないのがよくわかる。


2023年11月のブログより
覚える事や考える事が楽しくて仕方のない子が世にはたくさん存在する。たしかに学校の行き帰りの予習復習だけで塾に通わず高二ですでに東大模試A判定、そんな子に太刀打ちできるわけがないしする必要もないが、そういう子がいるのを早く知ることができたのは、子育てに役立ったようには思う。



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