鍼灸師「おおしたさん」のブログです

東京都港区南青山で開業20年 / 6月から広島に帰る予定です

中絶に甘く脳死に厳しい日本

2023年01月27日 | 不妊
おはようございます。
議員会館の廊下から見ることができる国会議事堂の裏側からの眺めです。
毎週金曜日は議員会館にちょっと長くいる私です。
代議士が広島に帰り、時間ができたので途中まで書いていたブログを仕上げました。


どのような妊娠であれ中絶反対、そう息巻くロビー団体の剣幕におされ、中絶禁止法が施行された州もあるアメリカ。かたや中絶の多さに辟易しながらも、特にアクションを起こすでもなく見て見ぬふりの日本。脳死についてもその判定への決断が早い欧米諸国に対し、慎重すぎるほど慎重な日本。ガラパゴス化され過ぎている日本を海外はどう見ているのか、思いを馳せようにもよくわからない。

多くの教会が婚前婚外の性交渉を姦淫として否定しているが、中でもカトリックが人工中絶や避妊に否定的らしい。結婚して子どもを作ることは神への協力であり、妊娠が分かった時点で胎児は神の子となる。だから婚前交渉であれ強姦であれ、どのような性交も子が宿った時点で神への協力へと変わる。そのような理由で避妊は神への冒涜となるわけだ。望まぬ妊娠もキリスト教の名の下において婚姻とみなされ、子どもを産む以外の選択肢は消されてしまう。そして女性の尊厳は失われる。

かたや日本は古事記からして性に奔放であった。混浴や夜這いといった文化からもわかるように、国民性からしても「性」にはおおらかだったようだ。そして日本ではそのようなバックグラウンドとともに、胎児は神に帰属するのではなく、母に帰属するという認識がとても強い。だから出産は母親に、その帰属するコミュニティに委ねられてきた。

脳死についても同じ事が言える。日本は脳死に慎重である。私も脳死の人から臓器を提供してもらうことなど考えたこともなく、また提供しようと思ったこともない。これは死という個人的なことに介入することは厳禁であるといった、極めて日本人的な考えから生ずるところもあるように思う。

長くつらい不妊治療を経て授かった命なのに、出生前診断での結果に思い悩み、生む選択ができず中絶した。そのような話を聞き調べていたら、キリスト教における中絶に行きついてしまい、書こうと思っていた内容にたどりつくことができなかった。その機会はまたに譲りたいと思う。


日本のどこかで毎日400件の中絶が起きている…出生数が80万人を切りそうな日本で中絶15万件の衝撃他国では"常識"の「内密出産」の環境整備を国会でただちに議論すべき(PRESIDENT Online 2022/09/13)
日本での人工妊娠中絶(以下、中絶)は年間およそ15万件と、出生数の20%弱の数字であることがわかる。1955年頃にはまだ117万件超の届け出があり、その後、日本人女性の社会的な地位の向上や、避妊のためのコンドームの普及などにより減ったものの、現在も一定数発生している。平均すると日本のどこかで毎日約400件の中絶が実施されていることになる。


アメリカの人工妊娠中絶の権利をめぐる大事件、各州の対応は?
2022年6月24日にアメリカの憲法による人工妊娠中絶の権利を認めた「ロー対ウェイド判決」が 覆り、多くの州で妊娠中絶が禁止された。2022年7月時点での各州の方針と合わせてこの女性の権利をめぐる大事件の経緯を解説する。(2022/07/15)

日本臓器移植ネットワーク
世界の臓器提供数(100万人当たりのドナー数)

奥山佳恵 11歳次男の「ダウン症」の公表を決断した「長男のひと言」( CHANT WEB )


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