「おおしたさん」のブログです

思っていることや考えていることを、気ままに書いています。

子どもたちとの羊蹄山

2024年06月18日 | 考えていることとか思っていることとか

とにかく直線に登っていく


いざ北海道へ!


羊蹄山、1898m。小樽から南、千歳から真西に位置するこの山は、富士山に似た姿から別名蝦夷富士とも呼ばれる独立峰だ。この美しい山に登ろうと息子が誘ってくれたのは、3月に執り行われた娘の結婚式のあとのこと。この山の存在を知ってはいたが、いかんせん北海道はかなり遠い。そして装備も大切だ。LCCの持ち込みを7kgに抑えたい身としては、登山はなかなかやっかいだ。そして広島への引っ越しも迫っている。諸々が重なり出費もかなりしんどい。だが待てよ、そんな感じでやらない理由を探すのを得意とする私、それをやめようと思っているのではないか。だいたいにおいて、孫ちゃんと生まれたての孫ちゃんの従兄弟ちゃんい会いたいだろ。そして広島に行ったら北海道は遠い世界になっちまうぞ。そんなことを考えていたら、行くべき時だと思うようになってきた。それにもまして、息子のお嫁ちゃんの妹の旦那、ちょい長いので妹旦くんと呼称するが、山登りの大好きな妹旦くんと一度山登りをしたいという気持ちも相まって、重い腰をあげることにした。


今回の羊蹄山だが、北海道で航空自衛隊員として働く長男と、それに準じた公務員として激務をこなす妹旦くん、そして最近仕事を辞めたばかりの三男の計4人で登った。登山前日、北海道に到着してお嫁ちゃんの実家で大歓待を受け、結構飲みすぎてしまったが、皆4時前にちゃんと起き、京極登山口から予定通り5時半くらいに登山を開始した。羊蹄山、それにしてもとにかくでかい。2000mのその剥き出しの迫力たるや、なかなかのものである。ところで今回、やっぱ百名山だし北海道だしやはり登山靴、なんて思ってたが、冬山にもでかける登山大好きな妹旦くんの軽い乗りに、何故だかゼロシューズなるワラーチ的なサンダルを試してみたくなってしまった。このシューズで50km歩いた自信、裸足ランとかも少しずつできるようになり、チャレンジ精神が芽生えたわけだ。もちろん何があるかわからないから、保険として靴を持っていったが、どこまで歩くことができるか、このサンダルを試す絶好に機会だと思い、これで歩くことにした。結局途中、本当に普通の裏ツルッつるの靴で来やがった三男に持参した私の靴を貸すことになり、登りも下りもサンダルを使う羽目になってしまったのだが、これは私にとって次につながる貴重な経験となった。三男が使わなければ帰りは靴になっていたと思う。ありがとう三男。


そうそう山頂近くにザレ場があるが、サンダルは砂が入ってくるので悪戦苦闘した。あと水の出ているところや雪道もあり、そこはサンダルでは歩きにくく、裸足で歩かざるを得なかった。結局裸足もなかなかいけるというのがわかったのも収穫だった。

あと思い出すことといえば、妹旦くんが用意してくれたカレーメシ、これは行動食として貴重な武器となりそうだ。妹旦くんが買ったジェットボイルの性能を知ることができたのも嬉しい事実。沸くスピードが無茶速い。昼飯の用意、そのお膳立てを子どもたちが全てやってくれるのだ、嬉しくないわけがない。


今回参加した三男は、3年勤めた仕事を辞めたばかり。本当に良い仕事だと思っていたので、仕事を辞めたいと相談された時はそうとうショックだった。だから相談を受けた時は感情が爆発してしまった。でもよく考えたら定職に就いたこともなく、これまでフラフラ生きてきた自分に彼の決断を否定するだなんて、おこがましいにも程がある。自分の意思で決めたことは、自らの血となり肉となる。そんなん自分が一番わかっているんじゃないか。だから本人の選んだやりたい事を応援するだけでいいのに、何を血迷ったんだろう。時が経つにつれ、三男にぶつけた感情が恥ずかしくなるばかり。それを彼に言い出すことができなかったが、成田に向かうバスから飛行機から、二人だけで過ごす時間が多くあり、自分の気持ちをようやく伝えることができた。それができたのもこの旅のおかげ、感謝しかない。

子どもなんて親がいようがいまいが勝手に成長する。やりたい事を応援するだけで、子どもは自分の道を勝手に見つけていく。三男がこれからどうなっていくのか全く想像できないが、本人の決断をワクワクしながら眺めるのが親の勤めだと思いたいのだ。周りを見渡しても、子どものいびつな成長は、その子の周りにいる年長者が下手にいじくり回した結果なのだと思うことばかり。子ども自身がだ、自分に自信がないとか、辛いばかりだとかそう言うのだ。子どもが不憫でならないと思う事に多々遭遇してきた身として「過干渉も放任も同じ親の無関心です」という加藤諦三先生の言葉を肝に銘じつつ、子どもたちの成長の妨げにならないよう注意しながら、これからも生きていきたい。まあなかなかに、どの子もそしてその配偶者も尊敬できる人物だ。今回の北海道旅行、そして羊蹄山登山で子どもたちの人としての力量をたっぷりと伺い知ることができたのが何より嬉しかった。


2023年07月30日
「過干渉も放任も、同じ親の無関心です」とは加藤諦三氏の言葉。この話を患者としたのだが、干渉しているのに無関心とはどういうことか、過干渉と過保護の違いとは何なのか、確かにこの一文を瞬時に読み解くのは難しい。だからその解説をして、思っている事をあれこれ話した。



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