先日図書館で偶然手にとった本にウイルスの事が詳しく述べてありました。
初版が平成8年なので資料としては古いのですが、病原体感染,パンデミック等について数多く取り上げられており、ウイルスがいつどのように流行したのかがよくわかります。
中でも最近ニュース等でよくとりあげられている麻疹(はしか)について、この本に記載されている過去のパンデミックを読むと恐ろしくなります。
麻疹について「ずば抜けて伝染力が強いウイルス」として紹介、1848年にカリフォルニアからハワイに伝わった時には15万人の患者の27%が死亡、1873年英国軍艦ディード号がフィージー諸島に到着した時、3ヶ月のあいだにフィージー島民の4分の1にあたる3万人が麻疹で死亡とあります。
極めて効率よく繁殖してしまう麻疹ウイルスに対抗するには、予防接種計画を完璧に行わなければいけません(※参考)。
世界保健機関のHPみると…
Measles (はしか)
World Health Organization
In 2014, there were 114900 measles deaths globally – about 314 deaths every day or 13 deaths every hour.
WHOの麻疹概況報告によると
「2014年度は世界中で114900人、すなわち毎日314人、1時間に13人が麻疹で死亡している」
とあります。
衛生状態がよければ大丈夫…かもしれませんが、日本でも戦争や地震の最中に麻疹によるパンデミックが起こった場合、最初に危険にさらされるのはワクチンを打っていない人達です。
考えただけでもゾッとします。
前に書いたものですが、私の考えはこんな感じ…
再び予防接種のこと…「ウィルスなめんなよ!」みたいな感じ
麻疹のワクチンでさえも、その副反応の危険性を声高に訴える方がおられます。
ワクチンは危険だから、自然に罹ったほうがいいんじゃないか…と。
その声につられて予防接種をお子さんに受けさせない方もおられるようですが、病原体の危険性は想像をはるかに絶するもので、その正体を知れば卒倒する方もおられるのではないでしょうか?
不安であればネットで知識を得るのではなく小児科の先生や感染症専門医に直接話を伺う事が賢明だと思います。
(※ 参考)
麻疹の排除(Elimination)とは・・
• 常在する麻疹ウイルスによる伝播の無い状態を言う。
● 輸入例を除き麻疹の患者数が1年間に人口 100万人当たり1例未満になると麻疹排除が近いことを示す目安とされる。
● 全ての症例報告や調査報告を網羅した質の高いサーベイランスが実施されていることが前提。
● 1歳以上の全ての年齢群で 95% 以上の人が麻疹に対する免疫を保有している。
国立感染症研究所 平成24年度感染症危機管理研修会 平成24年10月17日(水)
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