これまた不思議な夢を見た話。
父親は数年前に病気を患ってからは、発作の危険があるので
車の運転をしていない。
実家は、バスがひっきりなしにやってくるし、少し歩くと
鉄道の駅があるから、それほど不便には感じていないらしい。
僕は父親の助手席に乗っていた。
その上、車はメルセデスベンツで、左ハンドルだった。
僕は右側に座り、パネル上のカーナビゲーションを操作していた。
行き先は、フランスのパリを示していた。
アウトバーンではなく、一般の国道を走りながら、
父親は車の操作方法を、僕にしきりに聞いてきた。
ライトの点け方がわからないとか、ワイパーとウィンカーが
逆だから使いにくいとか、そんな他愛のないことをしきりに
僕に言っていた。
ふんふんと聞きながら、僕は一つ一つ丁寧に教えていた。
車は登りに差し掛かり、峠道を上がっていく。
父親はアクセルを踏み込むと、ベンツはグオンと音を立てた後、
伸びていくように加速していく。
「やっぱり、パワーが違うよね。」
僕が、父親に言った。。
そこで目が覚めた。
何を物語っているのか、わからない夢だった。