金曜日。
ばたばといろんなことがあった一週間が終わり、
いよいよ週末が始まると思った矢先のこと。
パートナーから、電話が入って、
「今すぐ、帰って来られないか?」
と言うことだった。
下の娘の咳が学校から帰ってきてから、止まらないらしい。
あまりに酷く、むせ返って吐いたりしたらしい。
慌てて、帰宅した。
下の娘がリビングで横になっていて、
咳がオットセイが鳴いているような咳になっていた。
そして、声を出すのが辛く、かすれていた。
クループの疑いがあったので、
救急病院へ連れて行くことを決めた。
パートナーは慌てていて、半分パニックになっていた。
上の娘が4歳のとき、クループ症候群を発症し、
救急車で運ばれたことがあったから、そのことを思い出したのだろう。
パートナーの慌てぶりで、上の娘も心配して、おろおろしだす始末。
救急対応をしている病院を探すと、フランクフルトの大学病院があった。
そして、そこには小児科専門で救急を行っていることがわかった。
一度、電話を掛けてみて、
「英語で話していいですか?」と聞くと、「どうぞ」
という事だったので、容態を説明し、すぐに連れて行くように指示された。
早速、車にパートナーと娘を乗せて、上の娘には留守番を言い渡して、
病院へ向かった。
マイン川の南側の広大な敷地を持つ、フランクフルトの大学病院。
あらかじめ、小児病棟と救急診察の入り口を聞いていたけれど、
やっぱり迷ってしまった。
それでも英語で受付けを済ませて、30分も待たないうちに診察が始まった。
お医者さんは、小児科専門で、英語の堪能な先生だった。
結果、クループではなく、普段の風邪でのどが赤くなっているだけということだった。
帰りに処方箋をもらって帰ることになった。
この時間に開いている薬局はどこなのか尋ねると、
掲示板を見てくださいと言われた。
掲示板を見てみると、フランクフルト近郊の薬局(Apotheke)が示されていた。
どうやら急患のために、何交代かで、薬局も深夜開いているみたいだった。
住所をカーナビに入れて、早速薬局へ。
夜11時前にも関わらず、その薬局は開いていた。
「こんな遅くに。。」って感じで迷惑そうにおじさんは出てきたけれど。
娘は、安心したのか、帰りの車の中でぐっすり眠りについていた。
家に帰って、無理やり薬を飲ませて、ベッドへ寝かせた。
パートナーも安心したのか、そのままベッドへ行って寝てしまった。
僕は、努めて冷静を装っていたけれど、ホッとした。
そして、逆に目が冴えてしまって、なかなか寝付けなかった。