ルーツをたどれ--60分で刈谷編

すでに2週間前のこととなりました。
名古屋ラブゾーンに乗じて、勢いで刈谷の地へ行ってまいりました。
行った、といえばホントに「行っただけ」です（笑）


ぼんやりと「ああ、名古屋なら刈谷ー」と思っていたものの
「いやいや、そんなカンタンに行ってはいけない気がする」と逡巡しつつ…
なんだろね、この迷い。
八戸よりも敷居が高い場所のように感じていたのだ（苦笑）

結局は、名古屋在住の会社の元後輩とランチの約束をしていたのが
お子さんの発熱により、前日に急遽キャンセルとなり、
…時間ができちゃったぞ、と。

・ランチにあわせた時間ですでに新幹線をとっていた
・熱田神宮に御参りしたかった
・14時に名鉄名古屋にて雨女3人集結予定だった

この3拍子、当初予定は崩さず、誰かさんのように隙間狙いで
聖地に踏み込む（そんな物騒な）ことを決意したのでありました。

面倒がらずに早起きしていけばもっとゆとりはあったと思うけど、
目的はひとつ、と絞って時間調べをしたところ…
鉄道サスペンスのような、アリバイ作りのような突貫遠足になりました


  9：33　新横浜発のぞみ307号
10：57　名古屋着

11：13　JR東海道本線乗り換え　新快速・豊橋行
11：29　刈谷着

※「かりや」と言うとき、私はどうにも「か」にアクセントを置きがちですが
　正しくは「り」なのね。
　ぼんやりしてたら車内アナウンス聞き逃しそうでした。

　　うおー！！（心の雄叫び1回目）

11：39　名鉄三河線乗り換え　碧南行
11：41　刈谷市着

　名鉄三河線車内の様子。

うわーこういう電車に乗っていたのかー、なんて。
想像するほどに高まる緊張も間もなく、すぐ目的地に到着。


　名鉄三河線の外観。2両。

※ホントにドアが開くまで、閉まるまでが長い気がするのよ。

　去っていく電車を見送る。

…

　うおーっ！！（心の雄叫び2回目）

以前も八戸にて、ホームに着いてしみじみと感慨にふけっていたら
改札にチェーンがかけられて出られなくなった事件もあったので
なるべく遅れをとらないように降りる。

ちなみに本八戸よりも、さらに乗降客は少ないと思われます。


さ、私に残された時間は50分！

…にもかかわらず。
地図を握り締めているのに、どっちに行ったらいいかわからなくなり、
いきなりスタートから逆走しそうになる。

小雨ふりしきる駅前で、タクシーのおじさんに「刈谷高校ってどこですか！」
と訊ねると、「そこを左に曲がって、信号よりもずっとまっすぐ先だよ」とのお答え。

ひとまず信号まではとことん行けばいいのね、と気合を入れなおし。

まず左に曲がったところで、見通しよく信号が見える。
あれが大正町の信号ね、と地図に目を落とせばこの信号までの距離の
2倍くらい行けば高校に着きそう。
…でも2倍って歩いたら結構距離あるな…

雨の中、もくもくとただひたすら歩きます。
ちょっと油断できないくらい降っていたので、あまり景色も見れなかったけど
心細くなるくらい、本当に静かな町でした。

このまま歩いていって、折り返して電車にホントに乗れるかなー…と
意地で引き返せないながらも、不安に思った頃。

　おお！さかいつながり！！


さらに不安に歩くこと1分ほどで、ふと見上げた標識には！

　出てきたっ！

これだけ緑があるってことは、もうここが学校だ！



校舎が見えてきた瞬間、雨と汗でよれよれになった地図を片手に
泣きそうになりました（笑）

　ばーん。

なんか緊張と動揺のあまり、曲がってますけど（苦笑）


　

校訓の「質実剛健」の碑を拝みつつ、
学生時代ここで過ごしたんだー…この道を歩いていたんだー…と、
その光景に思いを馳せつつ、「言葉にすれば」PVの、教室にいた酒井さんを
思いかえしていました。

3回目の雄叫びは、なんとも言えない気持ち。

旧制中学を前身とするところは、私の出身校も一緒なので
なんとなくこの古めかしい雰囲気が似ています。

きっと、この建物の中や、校庭や…とりまくいろんなことに。
ここがああだった、とか、だれとなにした、とか酒井さんにしかない心象風景。
思い出やエピソードがあちこちにつまっているんでしょうね。

その頃って、ほんとにどんな高校生だったんだろうな。

好きな子を振り向かせるためにマラソン大会で一位になる酒井さんの姿を
ほほーっと、描いてみたり。

同時期に高校生だった自分の高校時代なんかもちょっと思い出して、
よくマラソンって高校の敷地、外周を走ったけど、ここもそうかな。

ここから、酒井さんは東京に出てきたんだ。

校門の前で、深呼吸してきました。


残り20分。

校舎を右手に外壁に沿って歩いていると、自転車置き場がありました。
酒井さんは自転車通学だったのかな？
何か以前に、HBBは通学途中のチャリで培われたというようなのを目にしたことが。

刈谷でもうひとつ「郵便を出す」というミッションがありました。
地図によれば、高校の敷地をぐるっと回っていくと、郵便局があるのです。
そこで郵便を出すんだ！となぜかはるばる横浜から荷物を持ち歩いていたのだ。

しっかし地図の500m表記は嘘だろ、と、不安になるくらいてくてく歩きます。
誰かと一緒なら、もっと気も紛れてあっという間なのかもしれないんだけど。

この道で合っているのか、誰かに聞きたくても、誰もいない～
雨だからというのもあいまって、本当に刈谷の印象って閑散とした心細さしか
残っていないに等しいです（笑）

学校の敷地を越えて、車の音のするほうに出たら目の前のいくつかの建物に
大きな〒マークがあった！
郵便局の裏手に出たようなので、表にまたぐるっと回る。

たどりつけてよかった～、と刈谷郵便局の方に荷物を託す。
刈谷に来て2人目だ、会話を交わすの（笑）

が、歩きながら途中で気づいたんだよな～
消印が刈谷の郵便、なんかもう何でもいいから「スコブルイー」とかしか
書いてない絵葉書を用意してあの人やこの人に送りつければよかった、と。
（横暴）

残念ながら、残り10分。
駅に戻らないと15分間隔の電車に乗り遅れてしまーう。

何か刈谷で経済活動を行おうかと思っていたけど、特にこれとなく
ひっそりとした駅に再び、戻りました。

その場でのんびりとしたかったような、でもきっと落ち着かないような…
後者だな、やっぱり。

ぶらり途中下車の旅なのに、何がこうも気持ちがざわめくのか。
後ろめたさなのかな…。
電車が来るまでの5分ほど、ホームでぼんやりと静かな町並みを見ていました。

限りのある時間ではありましたが、彼が多感な一時を過ごした町に
こっそりバタバタとお邪魔しました。

また、もし。
機会があって訪れることがあれば、今度は晴れた日がいいなー…と
切に願った雨女でございました。

　刈谷に礼をして、次に向かうは…

12：34　刈谷市発　
12：44　知立着

12：46　名鉄名古屋本線乗り換え　特急・中部国際空港行
12：59　神宮前着

本線に乗り換えて出発したら、今度は酒井さんの中学の町が車窓から
見えるはずだったのを、うっかり忘れていました。
…なんかもういっぱいいっぱいで。

熱田神宮をショートカットで参拝です。

　やっぱりずれた。

以前、綜馬さんが名古屋公演がある度に必ず熱田神宮へ行く、と
会報に寄せていたのを読んでから、気になっていた場所でした。

綜馬さん曰く、とてもスピリチュアルな空間でパワーをもらえる、と。

日頃の不安や怒りや迷いや…色々を抱えて、そういう場所に行ってみたかった。

正門からゆっくりと、のコースは都合によりパスして、
駅から近い東門から、まっすぐに本殿に向かいました。

ひとりで御参りすると、心おきなく、頭に浮かぶことをゆっくりと
お願いすることができて、それだけで満ち足りる気分になるものだなー、と。
近くで工事の騒音があったけど、目を閉じていた時間はまったく気にならなかった。

自分のこと、家族のこと、…気になっていることを全部。
2、3分手を合わせていたかもしれません。

木々に囲まれた本殿前の空間、真ん中に立ってみて、また深呼吸。
ちょっとすっきりとしました。

自分や家族や友人に御守りをえらんで、またゆっくりと再訪を誓い、後にしました。
ちなみに私は「厄除御守」にしたんですが…「身体守」にしたほうがよかったか？！


13：33　神宮前発　名鉄名古屋本線　準急・弥富行
13：40　名鉄名古屋着

ライブ前の第一弾を駆け抜け、第二弾の食いだおれが待っている！

出口専用改札にて、じろちゃんと合流、14時過ぎに、soyちゃんも合流。


美味しいものもたくさん食べて、たっぷりといい歌声と音を浴びて、
のんびりもありつつ、1秒たりともムダがない（笑）、大満足の1日でした。