遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

アンドロイド演劇「さようなら」

2011-08-06 02:01:58 | 演劇を見てきた
2011/8/6

初めてキューブガーデンへ。
ファクトリーホールと混同していて到着がギリギリになる。2階席は見づらい。
「さようなら」は、アンドロイドと人間の二人芝居。
死ぬ間際の人に、女性の姿をしたアンドロイドが詩を朗読するという話。
20分くらい。始まってから終わるまで、同じような感想がぐるぐる回ってずっと落ち着かなかった。
「アンドロイドの見た目はリアルだなあ」
「表情はリアルだけど、体の動き方は機械だなあ」
「あのアンドロイドは1000万円もするのかあ」
「相手役の人の声が聞こえないなあ」
「さっきから詩を引用しているだけのように思えるけど、作品としてどうなんだろう?」
落ち着いて鑑賞するには一体1000万円という情報が邪魔。どうしても思っちゃうんだからしょうがない。
あと、アンドロイドでなくても、喋る何かであれば良かったような。あそこまで人間に似せる必要性はなさそう。
ただ、これは演劇側から(2階席で)見たときの感想で、研究者側から見たらまた違う感想があるかも。
一方で、トークショーに参加された石黒浩先生の「腹の据わり方」はとても面白かった。石黒先生はアンドロイドの開発者。
脚本・演出の平田オリザさんが「人もアンドロイドも原理的には違いがない。ただ、それぞれに得意分野がある」なんてことを言うと、「人間に得意分野なんてありますか?」と真っ向勝負の姿勢。
招待されたらしい高校演劇部の生徒たちに「演劇をやめてアンドロイド製作をしたほうがいいですよ」と言い切る。面白い。肯定か否定かを考えてもしょうがない。
他には、色々アンドロイドの実用的な利用方法の話があったけど、まだまだ時間がかかるんじゃないかなという印象。
役者としてのアンドロイドは、演劇の客として見れば、「もっと演技の幅を広げなきゃ」というレベル。歩けないので表情でしか演技できない。高価すぎるし、あまりにも役者として使いにくい。
ずいぶん挑発的なことをおっしゃっていたので、身も蓋もないこと書くと「オー!マイキー」のマネキンの方がいい演技をしていた。
また、世界各国で上演してて日本が一番話題にならないと言われていた。ほかの地域はわからないが、札幌に限ると宣伝不足だと思う。

※ 石黒先生は、黒ずくめの男。

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