一気に4人目。
marché de Noël
2013.12.5(木)~2013.12.7(土)
初日のみ 10:00-18:00
2日目、最終日 11:00-18:00
参加者紹介10+番目は
チェコ+デザインコロナーダさん。
以前にもこちらで紹介いたしましたが
かわいらしいチェコこけしを描かれるČeská kokešikaさんのお姉さま。
チェコの藍染、そしてガラスや磁器のアクセサリーはチェコの作家さんの紹介とともに届けてくださいました。
藍染のタペストリー、オーナメント、マルチクロス、バンダナは
冬のイベントの三日間の特別価格として準備していただいています。
一人でも多くの方にチェコの藍染をご覧いただきたい、
チェコの伝統工芸を残すお手伝いをしたいという想いから
最初にうかがったご希望の価格からぐっとさげてくださっています。
チェコこけしとの相性がいいのはもちろんですが、
日本人のお肌の色との相性もいいそうです。
↑アレナは活発な印象の若い作家さんで、チェコの伝統あるガラスビーズ工場の職人を経て、
自分のアクセサリーを作るようになったたくましい女性でもあります。
彼女は、ランプ・ワークという技法をつかい、
バーナーでガラス溶かしながら、ひとつひとつのビーズを手作りしています。
金具にはスターリングシルバー、ビーズの内部にも金箔を使うなど
ジュエリー的な要素も加味したスタイリッシュなアクセサリーを作っています。
↑ヤナさんは、落ち着いたやさしい印象のベテランの作家さんで、
チェコの伝統ある国立ガラス工芸学校で教鞭もとっていました。
現在は、自宅アトリエで制作に専念しています。
彼女の専門は、ガラス・エングレーヴィング、
冷めた状態のガラスに削る、彫る、磨く等の加工をするもので、
数ミリから数センチのホイール状の砥石で様々な模様や図柄を彫り出してゆく技法です。
もともとはイタリアから伝わった宝石の加工技術を応用したもので、
手間と根気のいる大変な作業を伴い、チェコガラスを代表する技法でもあります(グラヴュールとも言う)。
彼女は具象的な絵柄も幾何学的な模様もどちらも手掛けますが、
なかでも、動物や花などを確かな技術で的確にとらえる技量がすばらしいです。
↑ヴェンディは、大きな瞳が印象的な若い作家さんです。
繊細なポーセランのアクセサリーを作っています。
チェコの作家にはめずらしい淡い色合いが特徴的。
彼女自身、古いものにとても惹かれるそうです。
確かに彼女の作るものには、アンティーク趣味も感じられます。
アクセサリーはそれぞれ色合いが微妙に異なり、同じものはひとつもありません。
生成の布やレースとの相性は抜群です。ナチュラルな普段着の彩りに。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
初日の午前中はゆっくりご覧いただけないかもしれませんが
初日の午後以降は比較的余裕があると思います。
以下の文面はご本人からお送りいただいたものです。
店内でお読みいただくことはできないかも…と思い
先にこちらで紹介させていただきます。
Chouchou*annexeにおけるチェコの藍染めの展示に寄せて
私がチェコのプラハに住んでいたのは、1997年からの4年間でした。ある日、アパートのそばの仕立て屋さんに、藍染めの布が置いてあるのを見つけました。早速愛らしい花模様の藍色の布を買い求めて、キルトを作っている母に、バックに仕立ててもらいました。その後、しばらくは藍染めのことを忘れていましたが、友人に誘われて旅行に行った上海の老街(旧市街)で、印花布(いんがふ)という型紙(ステンシル)を使って染めた藍染めに惹かれ、日本に持ち帰ってクッションカバーに仕立てリビングで楽しんでいます。
藍染めは日本古来のものかと思っていましたが、チェコ、中国といろいろな藍染めを実際に見て、東洋にも西洋にもある藍染めの面白さに気付きました。特にそれぞれの国の藍染めには、その国の市井の人々の好みがうかがえます。なぜなら、藍染めの布は、日本や中国では、着物や布団の側や風呂敷などに使われていましたし、チェコでは、スカーフやエプロンといった生活に密着したものに仕立てられたからです。
藍は紀元前からある染料で、世界中で使われていました。藍の染料の原料になる、藍の色素(インディゴ)を含む藍草(あいぐさ)は世界中にありますが、ヨーロッパに分布するヨーロッパ大青(たいせい)という植物の藍は、発色に劣り、ヨーロッパでは、16世紀の中ごろ、インドから藍の染料を大量に輸入しはじめました。そしてインドからキャラコ(光沢のある平織りの綿布)に施すブロック(版木)・プリント、防染(白抜きにすること)などのヨーロッパの藍染めに使われている技法も伝わって、チェコでも手工芸技術として広まり、19世紀になると、藍染めの技法はチェコで大きく発展しました。
チェコの藍染めの模様は、複雑で大柄な花模様をはじめ、水玉や雪の結晶や小花模様など、身近なものを図案化した素朴なものです。そしてこのかわいらしい模様が白抜きされた藍染めは、渋い藍色であるため、洋食器だけでなく、和食器(土物、磁器、塗りなど)にも大変よく似合いますし、和室にもしっくりとなじみます。また、日本女性の肌の色を一番美しく引きたてるのは、藍色だと言われています。
チェコ+デザインコロナーダが輸入しているのは、1906年創業の藍染工房の製品です。19世紀には、村々にあった藍染工房も、現在は国内に2件しか残っていません。この工房では、創業時から使用している版木を使用しているため、100年前から変わらない模様の製品が手に入るだけでなく、チェコのヴィンテージものに見られるような力の抜けたイラストのついたものなど、昔ながらの製品が手に入ります。
このたびは、ご縁があって、Chouchou*annexeで展示、即売させていただいています。ぜひ、皆さんのお気に入りをお持ち帰りいただき、チェコの藍染めの素朴な魅力を楽しみ、和と洋の意外な組み合わせを楽しんでいただきたいと心から願っています。